【天鳳強者の麻雀観】スタンダード天鳳十段の傾向と対策




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鳳凰卓に生息する十段・元十段、その他鉄強たち。一人一人打ち筋が違うのは当然なのだが、「スタンダードな十段の打ち筋」というものが見えてきた気がするのでメモしておく。




①好形高打点の手組み
スタンダードな十段は、好形高打点の手組みが本当にうまい。凡人なら愚形2600に仕上がるところを、スッと2シャンテン戻しし、テンパイを1,2巡遅らせてメンピンドラ1にするようなイメージだ。ここまで取り上げてきた強者の中に、スピードMAXでとにかくアガリ最優先!という打ち筋の強者はいなかった(少なくとも私の感覚では)。今から10年くらい前の天鳳黎明期は、「いかにスピードを上げるか」ばかりが取り沙汰されていた時代もあったのだが(例えば、福地先生の黄色い本なんかにはその傾向が顕著に見て取れる)、時代は大分変わった。打ち筋のトレンドが変わることによって有利な打牌が変わってくるという考え方もあるが、「麻雀」自体の正着打というのは、面子などの細かい要因によってそこまで大きく変わるものではないはずだ。

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たとえば④センチさんのこの7s切り。親番とはいえ、ドラもないカン6mのテンパイを量産しても意味がない。三色の高打点の目を残して、手牌に価値を持たせる。棒テン感覚の強い人から見れば昭和」にしか見えないだろうが、これは「昭和のヌルい一打」ではなく、「昭和の時代から受け継がれてきた正着打」だ。

②手詰まりの少なさ
天鳳で放縦率を減らすことの重要性は、もはや言わずもがなだろう。スタンダード十段は手詰まり放縦が本当に少ない。とはいってもアンパイをどっさり抱えているわけではなく、手組みとフーロによるところが大きい。十段が2,3フーロから手詰まりを起こし大ピンチに陥っているシーン、観戦で見る機会があるだろうか。七段がこのピンチに陥っているのはよく見る。イメージ的には、スタンダード十段がこうなる頻度は、豆七段の4分の1くらいか。ここはかなり実力が出るところだろう。
また、アンパイが少なければ無理にオリない。1000点だろうが2000点だろうが両面テンパイさえ果たしていれば、(少なくとも局収支で見れば)押すことがそこまでひどい選択になることはない。

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一蓮峻潤さんの1pスルー。1pポンは一見しても全くおかしくない牌だと思うが、これをポンすると、のちのち3フーロのペン7mで詰むビジョンが見える。
一局消化したい局面でこれがスルーできるから十段は十段たりえる。




③諦めの悪さ
天鳳強者たちは劣勢から良く粘る。ほぼ通る牌を切りながら勝負できる牌姿になればGO!だ。なにせベタオリしてしまえば点棒は増えることはない。ケイテン1つ取れるか取れないかが最終的な着順に影響を及ぼすことはよくある話だ。ケイテンのおかげで100半荘に1回、常人ならラスのところを3着にできるだけで、ラス率は.240から.230に下がる。これがどれほど大きい差かは説明するまでもないと思う。

同じく一蓮峻潤さんの牌譜から。
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チートイシャンテンの苦しい、苦しすぎる手牌。1枚切れの東すら切りたくないところだがここではまだ抜かず、

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ここでさすがにギブアップの中切り。

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と見せかけてケイテンorタンヤオでまだまだ粘る。こういう諦めの悪さが長期成績に結びつく。

④ミスの少なさ
なんだかんだ言っても一番大きいのはこれだ。本当に天鳳強者達はミスの頻度が少ない。麻雀は「考えてることはめちゃめちゃ正解だけどミスの多い人」と、「考え方は正解から若干外れてるけど自分でミスだと思う打牌をしない人」だと後者の方が強い。細かい牌効率よりはミスしないように打つことの方が断然大事だ。3シャンテンのバラバラで牌効率ミスってもどうせあがれないのでどうでもいいが、現物見落としで放縦などしたら点棒・着順に直結してしまう。

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マジきれそう!さんの牌譜より。ドラポンとリーチが入っている局面で、ここでは今通った6mの筋の9mを切ってイーシャンテン維持するが、

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3p持ってきた瞬間ギブアップで、6mのほうを抜く。6mと9mでは親に手出しが入った時の危険度が段違いだ。
この辺、頭ではわかっていても、なかなかできない。本当になかなかできない。特に天鳳の場合、時間制限で焦ることも含めて、わかるとできるは大違い。マジで。これをミスせず繰り返していくのが十段クオリティだ。

と、ここまで長々と十段の傾向を書いてきたが、問題はどうやってこの怪物達を倒すかだ。考えられる対策は二つ。

①十段との同卓は回避する
これが最もポピュラーな鉄強対策だろうか。これも昭和の時代から連綿と受け継がれてきた正着の一つだ。もし運悪く同卓したら、お願いですから事故って24000に刺さってくださいと願うしかない。

②十段より強くなる
こっちの方法は大変な道のりだ。時間がかかるわりに、天鳳強くなっても女にはモテナイ(!)のでこっちの道で行こうとするなら覚悟した方がいい。

以上。みなさんの天鳳ライフに幸あれ。
前回更新から大分間隔が空きましたが、新十段も続々出てきているようなのでまたちょくちょく更新していこうかと思います。

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