さて、ここでついに初の天鳳位の研究である。九代目天鳳位、「就活生@川村軍団」さん。
切れ味鋭い攻めを武器に天鳳位の仲間入りしたのが2015年5月。すぐさまお呼びがかかった昨季の天鳳名人戦では、名だたるプロや天鳳位達に影も踏ませぬ独走劇を繰り広げ、見事初出場にして初優勝。現在開催中の「天鳳位vs.連盟プロ 1st season」にも出場し、活躍中だ。今後は渋川プロやASAPINさんのようなサクセスロードを歩んでいくことだろう。就職活動は終わったんだろうか。
いつものように牌譜を開こうとしたのだが・・・
対局開始前からこの威圧感である。段位の欄には見慣れない「天鳳」の文字。Rは圧巻の2331。一瞬にして卓上は阿鼻叫喚の地獄と化す。牌譜を開いた瞬間、
「助けてくれえええええ!!」
「うぎゃああああああああああ」
仕事終わりにビール片手にポチッ(^-^)と予約した同卓者達の断末魔の悲鳴が、パソコンから聞こえてきた。
ぱっと見2s切ってしまいそうなのだが、8s引きのイーシャンテンより3s引いた形の方が良いと見て9s切り。手牌の価値を上げる秀逸な一打。
ラス目の親番。順目も深く焦るところだが、ドラをキープした3s切り。ドラを切ってミニマム2900の手牌にしない。
非常に苦しいイーシャンテンだが、3着目のリーチにプッシュ。現物のドラを切らない!
そして12000をアガリきる。完全に閻魔様である。
トイメンの親が900点しかない。トップ目とは5700点差。イーシャンテンだが、リーヅモドラ1では足りない。タンヤオと中重なりのホンイツ満貫を見た9s切り。しっかりと打点を作ってトップをまくりに行く。
まだ諦めない。
ラス目の親番。ドラドラの手。9sポンのバックで仕掛ける。
・・・のは良いのだが、8mではなく3mを切る意図がわかるだろうか。
カン4sを仕掛けてまだリャンシャンテン。ここで打8m。
念願の南も鳴けて、ドラの5pにくっつけて3900テンパイ。ここまで来れば3mを先に切った意図がわかるだろうか。
この仕掛けをトイメンから見るとこうなる。どう見てもホンイツのマンガンである。既に仕掛けている二件も、この仕掛けには回らざるを得ないだろう。捨て牌で他家を威嚇し、降ろしてアガリ切ってしまった。就活生スペシャルである。これが中⇒8m⇒3mの切り順であれば降ろすことはできない。独歩さんもこれに近い技をたまに繰り出す。自分が上がり切るためのブラフだ。
後編へ続く
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初めまして、zeRoさんのブログでこちらを知り拝見しました。非常に良く見てらっしゃるなーと感心し、大変参考になります。
私は最近鳳凰をチャオってしまい、勉強の為に強者の観戦をしようと思うのですが、主さんから見て上達の為に観戦すべきなのはどのようなプレイヤーでしょうか。
自分が打ち方に共感出来る、同じようなタイプの人?それとも自分にないものを持っている真逆のタイプの人でしょうか?ちなみに天鳳位の独歩さんは後者だったそうです。
コメントありがとうございます。
自分の長所を伸ばすか、自分の短所を潰すか・・・難しい問題だと思います。個人的には、自分と正反対の打ち筋の強者から学んできたところが大きいのですが、いかんせんタイプが違いすぎると興味も持ちづらく、思考が理解しづらいので吸収もしにくいのかなと思います。自分と似たようなタイプのほうが長続きしやすいかなとは思いますね。
実力を伸ばそうと思うのであれば、一人何でも聞ける師匠のような人を持ち、なぜこの局面でこれを切ったのか、ひとつひとつ思考を聞けるような環境があれば一番良いかと思います。また、観戦よりは牌譜を漁ることをおすすめします。牌譜は、気になった局面で止めたり画像を保存することができる、巻き戻すことができる、どうでもいい局面は飛ばすことが出来るという点で、観戦より勉強に適していると思います。
答えになっていないかも知れませんねwただ、上達への道はいくつもあるんじゃないかなと思います。ぜひ鳳凰復帰に向け頑張ってください!!
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