「ゼスプリ」のイベントに参加したアーダーン首相は来賓と記念写真を撮影した。この写真が駐日ニュージーランド大使館から公表されたが、日本側の来賓が男性ばかりであることを指摘する在留邦人がいる。しかし、その後はどうだろう。秩父宮ラグビー場で行われた "Education New Zealand" 主催のイベントに参加した高校生は女子のみ。日本女子大学との提携調印式の参加者も女子のみと、アーダーン首相からすれば『日本で会ったのは女の子だけ』『日本には女の子しかいない』と、思っていることだろう。実際に、女の子としか会っていないからね。
ここ数年の「ニュージーランドの女子化」は異常事態である。政治も企業も女性をトップに据えると対外的な印象が良くなることから、ビジュアル的に写りの良い女性の起用が目立つ。
2019年にカンタベリー大学発となる女性副総長(学長職)が誕生。2022年にはカンタベリー大学発となる女性総長(名誉職)が誕生。2020年にオークランド大学発となる女性副総長(学長職)が誕生。2021年にオークランド大学発となる女性総長(名誉職)が誕生。
長く空席になっていた「ニュージーランド交響楽団(NZSO)」の音楽監督に誰が就任するのか、"Edo de Waart"(エド・デ・ワールト)という世界的な指揮者が退任後、後任の指揮者が決まらず、やっと決まったと思ったら、"Gemma New"(ジェマ・ニュー)というニュージーランド期待の35歳の女性指揮者を起用した。首相も女性、総督(ニュージーランド国王の代理人)も女性、最高裁判所首席判事も女性、文化面で大きな影響力を持つ "NZSO" の首席指揮者も女性。ここまで性別に拘るニュージーランドは、過去に、どれだけ女性軽視してきたのか自らが認める結果となったのだ。私からすると「これはやりすぎ」「気持ち悪い」となる。この状況を歓迎するのは「圧倒的な女社会」に暮らすニュージーランドの在留邦人だけである。