33人目の強者研究は、「ゆいちゃんのパパ」さん(最高十段)。
鳳東、鳳南とも4000戦以上打っている、相当な鬼打ちプレイヤー。牌譜を見た印象、仕掛けやダマテンを多用し、安定感をもってのらりくらりと連帯を取りにいく麻雀。上ぶれも下ぶれもするような、ブレの大きい選択はあまり好まない。
仕掛けは多いが相手との距離感の取り方がうまく、あまり無理はせず、取れるアガリを取りにいきながら、窮地に陥らないような手組みをしている。
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オーラス、2着目と8100点差。出てきた4sを・・・
234でチー打3s。タンヤオを付けた。仕掛けられるメリットができるのは当然だが、それ以上に・・・
4sを上家が切ってきたということは、もう一度4sをツモった時にはもう一度4sを切るはずだ。2メンツできたも同然のチーで前進。
チートイがかなり好き。イーシャンテンになったら、ドラと赤受けと白単騎目指して決め打ち。ここから面子手含みの打白と行くのは、目先のチートイテンパイ時に白単騎に受けられないデメリットが大きく思える。
だがラス目に仕掛けが入れば自分の手だけ見ているわけにも行かない。プイッとそっぽ向く2p切りで下家に絞りつつ・・・
面子手の可能性も見逃さない。ポンして東切り。下家に甘い牌を下ろさず進行するならば、チートイよりも面子手の方がやりやすいだろう。
西をカンすれば満貫になる手だが、ゆいパパさんはカンせずツモ切り。ゆいパパさんの生命線である対応力をなくさず、後に選択肢を残す。アカギも「リーチは天才を凡夫に変える」って言ってた。カンはゆいパパを凡夫に変える。
役なしのカンチャンで親リーに打つのは嫌だが、どうせオリる牌も大してないのでテンパイには取る。このあたりの微妙な選択というのはこの後の選択も難しくなりやすく、バランスが問われる。
両無筋の4mを引いてきて3sを切るが・・・。
7sは678でチーして
打4s。切れない牌(8s)を吸収しながら、ほぼ安全な牌を切って進行していく。淡白にオリずにこういうところで粘っていく。相手にするとやりづらい。
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現張りではないが、69pにあまり自信がないためダマ。巡目も深いため、ソーズの真ん中あたりなど持ってきたらやめるつもりなのだろう。
この8sはスルー。ここから仕掛けていく打ち手も多いが、マンズ染めがいるため中の出が少し期待しづらく、ここから鳴いても形が悪い上、手牌にマンズが多く後々手詰まりを引き起こしやすい。というかそうなる未来しか見えない。
親もダブ東を仕掛け、ピンズの両面もチーして75mを落としてきたところ。チーすればイーシャンテンだが、完全に後手を踏んでいるここからはもう無理だ。
あとはオリるのみ。こんなところからうっかり2900打ったりなんてできない。
ラス目で迎えた南1局。スジの3pは、宣言牌が2pで一見危険に見えるが・・・
場に3pが2枚飛びとなれば話は別だ。122や224からの2p切りリーチだとすれば、ペン3pやカン3pに受けるよりも、2pと何かのシャンポンに受けるだろう。
そして単騎にしか刺さらない6sを切ってテンパイ。ここでテンパイを取れてしまうのが強い。
マンズもピンズも魅力的な変化が多く、ここはダマテンに構える。
そして4mを引いて空切りリーチ。実戦的。
ここをアガリきれればかなりトップが近付いてくる局面。ターツ不足の手牌だが、両面チーから入った。
ゆいパパさんは結構安定感のある仕掛けをするイメージだが、この局面ではそうも言っていられない。とりあえず一メンツ確定させておいて、マンズかピンズのくっつきに期待する。怠らないなあ、と思った。
過去に十段になったこともあるゆいパパさん。のらりくらりとしながらも鋭い仕掛けを見せる麻雀は、スナック瞳さんやニャッピー夏目さんに通ずるところがある。
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