今回紹介するのは、「MJの最高峰さん」(最高九段)。私はMJにはあまり詳しくないのだが、恐らくMJで結果を出して天鳳に移籍してきた方なのだろう。
牌譜を見た印象。好形への意識が高い。愚形で即リーチに行くよりも、少し回り道をしてでもめくり勝てる待ちでのリーチを目指す。
また押し引き、他家の活かし方など見ていて、非常にロジカルというか、真っ当と言うか、そんな印象を受ける。タケオしゃんの記事を書いた際に「麻雀の教科書」と書いたが、MJの最高峰さんの麻雀は「鳳南打ちの教科書」と言っても良い内容だ。
広告
親番でドラドラの手。浮いてる6m7pはタンヤオの種。それでいてカン8sの場況はとても良く見える。よくある「何も切りたくない手」の代表格みたいな手が来た。さて何も切りたくないけど何か切る?
ここでの選択は打9s。カン8s埋まりはリーチまでいけそうだが、ドラドラにつきタンヤオを重視した選択。テンパイ速度はこれが早そうだ。
ダントツトップ目の北家。ここではドラの白を真っ先に切る。
最悪なのは親に鳴かれることだが、親に鳴かれたら席順を活かして絞り殺してしまえば良い。南家、西家に鳴かれてアガられる分には問題ない。点棒を持つと選択肢が広がる。
これはドラが1枚あるが、まだ3巡目ということでイッツーまで見てテンパイを外す。カン456はやはり弱いので、他に魅力的な手変わりがあるなら外してしまう。この牌姿なら、カン4mリーチはベターな選択ではあるが、ベストな選択ではないように思う。カン2カン8なら曲げてるかもしれない。
引いたのは6m。これなら文句なしでリーチだ。
オーラストップ目の親番。三色に決め打ちながら東を残し、安全度と重なりを狙う。
3m2p2sと、三色の必要牌が比較的鳴きやすい牌なことがポイントだ。9pチーしてのチャンタもある。
リーチを受けてイーシャンテン。愚形残りとはいえリーチ者の河は弱く、親番でもあるため少し押したいところ。ここはまっすぐ7sとするのだが・・・
次巡6sを引いてくると、今度は9p切り。
三色目ができた、というのはおそらくオマケにしかすぎず、単純に安全度の問題だろう。7sと9pにはそれほどの危険度の差はないが、6sと9pだとそこそこ差が出てくる。やはり2筋にかかる危険牌(6s)というのはかなり切りづらい。
ラス目のこの手は58mでリーチ。当然和了率なら69mリーチの方が高いが、ラス前のラス目リーチ、全員がかなり押しづらい局面で、みんなベタベタにオリることが簡単に予想できる。それならば、赤5m引きまで見てこっちでリーチだ。
上のリーチが流局した次局のオーラス。親番でチートイドラ単騎のテンパイ。
全員、ほぼ全速力でアガリに来る局面のため、ドラとはいえ端っこの9sはかなり切られやすい牌だ。通常ならリーチだが、この局面に限りダマの選択肢もあるところ。さて・・・?
しかしリーチに行った。
何だかんだと言ってもラス目の親のリーチ。抑止力は抜群に高いだろう。手を止めている間にツモりに行く。ツモって裏が乗ればまさかのトップ終了だ。
リーチすればほぼ出てこない牌ではあるが、手詰まりの末に出てくることもある。これはダマにしていたらどうなっていたかわからない。
広告
関連記事
- 【天鳳戦術】フリテン追いかけリーチという選択肢
- 天鳳強者研究32:安斎さん(最高十段):対応と手作りが光る「サボらない麻雀」(後編)
- 勝負を決める手で腹をくくれ!!
- 【達人の一打】秋田のにんにくさん リーチ後でも加カンせよ!!
- 【天鳳強者の麻雀観】ツモ切り追いかけリーチへの対応を考える 基本の対応と例外パターン