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本日は、十段に登りつめたこともあるメカゼットンさんの牌譜研究。読者の方からリクエストがあっての特集です。
牌譜を見た印象。爆発的な打点を作るというよりも、5200両面リーチ打ちたい!!連打したい!!という麻雀。松井秀喜でもイチローでもなく、福留みたいな、井口みたいな、少し前だと二岡みたいな感じの麻雀。その選択(特に手順)は独特なものも多い。押し引きについても、まあまあ押すのだが、決定打の一撃だけは浴びないような慎重な立ち回りが目立つ。
まずはこの局面。69sがそこそこ飛んでいること、対面に対してはソーズの危険度が高いことを勘案し、メンツ固定の打3s。教科書的には雀頭固定だろうが、場況に対応した地味に良い一打。
こういうのでは簡単にオリてあげない。2p切っても後が続かない。
これも、流し満貫みたいな捨て牌の対面には先にドラをぶつけ・・・
2軒リーチに追いついて追っかけリーチ。先にドラを切っていなかった場合、テンパイ打牌がドラ8mとなり、少しキツめ。
面前系強者にたまに見る、安目引き拒否の手順。9p切りもあるが、平和ドラ1リーチよりもリーチドラドラを増やしに行く。現状カン4p固定にはなるが、まだまだ456p引きでいくらでも変化する。
白をポンしてホンロートーのテンパイ。さて、満貫の1p単騎とハネマンの3p単騎、どっちに受ける?
ここは北単騎を選択。
1p単騎の満貫の方がアガりやすいけど決め手を打ちに行ったのか・・・というのは短絡的な思考。ここで1p単騎に受けたところで、自分の河はものすごーくホンイツテンパイに見えるため、1p単騎だってかなりアガリづらい待ちだ。どうせどっちも出アガリが期待できないなら、高い方の北単騎に受ける。ラス目がメンタンピンドラ1でもテンパイすれば、勝負に来たとしても全く不思議じゃない。
この形のテンパイ外しはなかなか見たことがない。発を切るのは簡単だが、2巡目につき発縦引きの9600確定リーチすらも逃さない構え。3m引きはフリテンリーチだろう。
2巡後。今度はドラの縦引きや白ポンのドラ単騎もあるが、浮き牌が強いためリーチ重視でドラの2s切り。発縦引きと違い、ドラ周りを引いてのリーチだと待ちが少し弱くなることも考慮したか。
大振りもするが、あくまでも基本は2ベースヒットを狙いに行く。ラス目とはいえ、二度受けのソーズはチーしておかないとさすがに追いつかないか。チーとスルーでそこそこ和了率に差が付きそう。スルーして、最終的に5200のダマテンになってもイマイチだ。
このダマテンは面白い。ラス目につき逆転のチャンスを増やすためリーチと行くのが普通だが、リーチしないことによって有利になる側面もある。
ここでリーチしてしまうと、親がオリてしまい、南3局が終わってしまうパターンが増えるのだ。トイメンがノーテンだった場合には、テンパイ料でまくれるためそのまま3着目でオーラスに行きたいところ。ただし、今回は対面が大体テンパイしていそう。この局で差が詰まらないのなら、親に連荘してもらい、残り2局でなんとかしようというわけだ。アガリ逃しや7mツモはとても痛いが、7mツモでラスのままの時も、対面とは300点差。脇が何かツモるだけでラス抜けできる。思考停止しない、なかなか面白いダマテン選択だと思う。対面から7m出たら泣くけど。
こちらはオーラス、トップとは満ツモ条件でダブリーの手牌。ダブリー→ツモor裏裏で逆転だが、天鳳だとちょっとダブリーはかけづらいかーーーー
い”や”あ”あ”あ”あ”~~~~なんでそっちなの~~~~~~
これにはゼットンさんもさすがにおこ。そして・・・
そのまま怒りのツモ切りリーチ!!!
これが最終形だぁッ!!!無慈悲なつのだもこれくらいは許してくれるだろう。
天鳳の画面、ツモ切りリーチが超見づらいおかげで、7mトイツ落としに見えてしまったトイメンが現物より先に8mを切って放銃。幸いにして裏は乗らず着順このまま。もはや誰も悪くない。全てつのだが悪い。本日も鳳南は平和である。ご機嫌うるわしゅう。
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