「どうする家康」に合わせ、「家康の頃の日本刀」展 坂城町
坂城町の鉄の展示館で、企画展「どうしよう 家康の頃の日本刀」が開かれている。NHK大河ドラマ「どうする家康」の放送に合わせて企画。徳川家康が活躍した時期を含む、室町時代~江戸時代初期の刀43点を展示している。5月21日まで。
目玉の2本は、飯田市の郊戸(ごうど)八幡宮から所蔵品を借り受けた。和泉守兼定銘の刀は室町時代中期の作。本能寺の変後、明智光秀の女婿明智秀満が安土城から退去する際、琵琶湖を名馬で渡ったという伝説があり、その際に着けていた刀と伝わる。秀満が坂本城落城の際、敵方の武将堀直政に贈り、飯田藩堀家に伝わった。
一方、刀工「村正」の短刀は織田信長の重臣平手政秀が信長をいさめて自害した際に使ったものと言われている。信長が生涯持ち続け、同様に堀家に伝わったという。他にも鉄の展示館へ寄託されたものや所蔵品を中心に、実戦向けに作られた時代の刀を鑑賞できる。
学芸員の時信武史さん(46)は「家康が活躍した時代に作られた刀を見て、その時代に思いをはせてほしい」としている。月曜休館。午前9時~午後5時。入館料400円。中学生以下無料。問い合わせは同館(電話0268・82・1128)へ。