「公務員は良い仕事」と漠然と思っている方でも「具体的なメリット」はイメージできない方も多いのではないでしょうか。しかし、公務員になるという選択に後悔しないためにも、具体的なメリットを正しく理解することは重要です。
そこで今回は、公務員になるメリットを5つの視点から具体的に解説しているのと、公務員になって感じたメリットについても解説します。是非参考にしてください。
目次
メリット1.国や地域のために働き、社会に求められる仕事
公務員のメリットの1つが、国や地域のための働き、社会に求められる点です。
公務員は全ての国民に対して平等にサービスを提供し、人々が暮らしやすい世の中にできる社会的に貢献度の高い仕事です。
そのため「社会や人のために働きたい」という方には大きな魅力となるでしょう。
また、一言で公務員といっても業種や部署は様々です。
市役所に勤めれば地域に密着した仕事となる一方で、官僚となれば更に大規模な仕事に取り組むことができます。他にも警察官や、税務職員などの専門性の高い仕事も存在するのです。
このように仕事の選択肢が広く、自身がどのような形で社会に貢献したいかを反映した働き方をすることができます。
更に仕事の内容も、ノルマや過度な競争がないことから、利益以外の基準で仕事をすることが可能です。このように「自分が選んだ仕事で社会に貢献できる仕事をしたい」という方に大変おすすめです。
メリット2.働きやすい職場環境と安定した雇用
公務員になると、働きやすい職場環境と安定した雇用を得ることができます。
公務員は「ノルマがない」「仕事のやり方が頻繁に変わらない」などの理由もあり、人間関係が比較的良好で、安定した職場環境となっているためです。
また、働きやすく女性も活躍できる職場でもあります。
育児休暇の取得率や復帰率が非常に高く、フレックス制に対応しているケースも多いため、家庭と職場の両立がしやすいのも公務員のメリットの一つです。また、地方公務員の場合は遠方への異動がほぼ無いため、家族と一緒に暮らし続けることも可能です。
さらに、公務員は解雇されるリスクはほぼゼロであり、経済的に不安定な社会になったとしても安定して働き続けることができる点も魅力と言えます。
そのため「安定して働きやすい職場環境を選びたい」という方にも大変おすすめの仕事です。
メリット3.充実した福利厚生とワークライフバランスが実現しやすい
公務員として働くと、充実した福利厚生とワークライフバランスを実現しやすくなります。
公務員は各種手当や有給休暇などの福利厚生が充実しています。その結果、ワーク・ライフ・バランスを実現しやすく、私生活も充実させることが可能です。
また、社会的な信用を得やすい点も魅力の1つです。公務員というだけで社会的信用が高く、ローンやクレジットカード、賃貸の審査で落ちる可能性は非常に低くなります。
そのため「仕事はもちろん、私生活も重視した生き方がしたい」という方にもおすすめです。
メリット4.民間企業より高く安定した収入
公務員の収入は民間企業よりも高く、安定しています。
実際に、人事院の令和4年度国家公務員給与等実態調査によると、国家公務員の平均給与月額は413,064円、俸給は334,711円でした。
ここに賞与が加わると平均年収は約681万円(6,815,556円)程度であることが予想可能です。
総務省の令和3年度地方公務員給与の実態によると、地方公務員の平均基本給与月額は413,374円、平均給与月額は326,655円で、平均年収は約659万円(6,593,308円)でした。
一方、国税庁の令和3年分民間給与実態統計調査結果によると、民間企業に勤務した給与所得者の平均年収は443万円(男性545万円・女性302万円)です。
このように、公務員の給与は民間企業よりも高水準であることが分かります。
更に、公務員は年功序列で給与が上がっていく点も魅力です。毎年一定額が上がっていくことから、将来設計もしやすく、安定した生活を送りやすいと言えるでしょう。
※平均給与月額…俸給及び諸手当の合計
※国家公務員の平均年収は平均給与月額×12ヶ月+平均給与月額×4.5ヶ月(ボーナス)で算出
※地方公務員の平均年収は平均給与月額×12ヶ月+ボーナス(期末手当+勤勉手当)で算出
※参考:令和4年度国家公務員給与等実態調査
※参考:令和3年度地方公務員給与の実態
メリット5.専門的な知識・経験を積んでスキルアップが可能
公務員になると、専門的な知識・経験を積んでスキルアップが可能となります。
公務員は数年に一度の部署移動があるケースが多く、様々な仕事に触れることができます。その結果、専門的な知識や経験を積むことができるだけでなく、多角的な視点で物事を考えられるようにもなるでしょう。
また、役職なしの公務員であっても、民間企業の部長や社長クラスの方と仕事ができる点も魅力です。民間企業は公務に関連した業務の優先順位を高く設定する傾向にあるためです。
そのため「仕事を通じてスキルアップをしたい」という方にもピッタリの仕事と言えるでしょう。
公務員になって感じたメリットとは?【体験談】
実際に公務員として働いて、メリットに感じた点として以下のようなことが挙げられます。
- 福利厚生が充実しており、ワークライフバランスが実現できる
- 上司・同僚の職場環境が良くストレスなく働くことができた
- 他の職業では経験できない仕事ができた
- 給与が高水準で安定していた
上述した通り公務員は福利厚生が充実しており、ワークライフバランスが取りやすい環境です。
実際に有給取得はかなり推奨されており、年間15日程度は有給を消化していました。また、現在は残業時間の削減も推奨されており、繁忙期を除いて残業もほとんどしませんでした。
民間企業では決して行えない業務も数多くあり、世の中がどのようにして成立しているのかを実感することができた点も自分の財産です。
さらに、給与が高水準で安定していると実感する機会も多々ありました。
特にここ数年、ボーナスの削減がほとんどなかった点は民間企業と比較して非常に恵まれていると感じました。
上記の5つのメリット以外にも「公務員試験自体が自分を成長させた」と感じることもあります。
公務員試験合格という最終的な目標に向かって、スケジュールを組み、自分に負けずに年単位で目的を達成できたことは自分の中で大きな自信となりました。
目標に向けての道筋を策定する経験ができたことで、その後の仕事にも非常に活かされています。
もちろん、公務員試験への合格は決して簡単ではありませんが、公務員のメリットや公務員になって得られることを考えると、公務員になって心から良かったと思います。
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