@chablis777
シャブリ

---------------------------------

----R----016--------------------
----a-----------------------------
----n-----------------------
----m------------------------------
----a-n-----------------------
-----------------------------------
---------------------------------------------------------------


(たま)綾様 お待ちください!(綾)早う!
あっ! あれじゃないかえ?万太郎~!
万太郎!(万太郎)姉ちゃん!(竹雄)綾様!
万太郎は 東京から戻りました。
万太郎にとって初めてふるさとを離れて過ごした長旅となりました。
あっ! ああ… おまんに会うたら帰ってきたち思うのう。
万太郎! 先に こっちやろう!
あっ! すまん。
姉ちゃん みんなあ 帰ってきたで!
お帰り。(たま)お帰りなさいませ。
♪~
♪「言葉足らずの愛を 愛を貴方へ」
♪「私は決して今を」
♪「今を憎んではいない」
♪「命ある日々 静かに誰かを 愛した日々」
♪「空が晴れたら 愛を、愛を伝えて」
♪「涙は明日の為」
♪「新しい花の種」
♪「空が晴れたら」
♪「逢いに、逢いに来て欲しい」
♪「涙は枯れないわ 明日へと繋がる輪」
♪「言葉足らずの愛を」
♪「愛の花を 貴方へ」
(綾)どうじゃった? 東京。いや… そりゃあ 広うて にぎわいじゃ!
高知とは うんと違う?違うらあてもんじゃ…。
東京と高知じゃ 月とスッポン。高知らあ スッポンですき。
こればあ にぎやかでも スッポンかえ!?
博覧会は? よその酒は どうじゃった?ああ… わしは 下戸じゃき。
うまかったですき。ぬあ~!
帳面つけてきましたきあとで話 して差し上げます。
私も行きたかった!アハハ…。
・(騒ぐ声)
早う 早う!始まっとるき!
始まっちょる 始まっちょる!何やろう?
租税を納める人民にこそ政治に参加する権利がある!
そうじゃ~!(逸馬)そして この権利は男に女 皆 平等にある!
(喜江)ほうじゃ!あては 主人が 早う亡うなったきあてが… 主戸主となって税金を払うてきたがよ!
ほうじゃったら 女のあてにも政治に参加する権利があるはずじゃ!
おう!そうじゃ!御一新になって武士も町人もみんなあ平等って言うがやったら女のあてにも 権利をくれちや!
(一同)そうじゃ!我らは ここに宣言す!
自由は 土佐の山間より発したり~!
(一同)お~!
(南津男)声明社 演説会は6月23日!(春繁)稲荷新地の神社にて!
(逸馬)みんなあ 頼むぞ!(一同)お~!
ねえ! ねえ ちょっと!ちょっと あんた あんた!
ねえ これは おなごの話でもあるきよ。
ほんじゃき おなごこそ今から生きんと!
演説会 待ちゆうきね! 来てちょうだい!
行きましょう。
無事に 東京より戻りました。
博覧会は 大変なにぎわいで清酒部門も それは大入りじゃった。
(市蔵)ああ…。 フフフフ…。
品評会の番付披露は博覧会が終わってからじゃけんどたとえ褒賞をもらえんかったとしてもわしは あの場に峰乃月を出品できただけで大きな誉れじゃと思うちゅう。はあ…。
これからは 日本中が峰屋の客じゃ。
皆の衆ますます気張ってまいりましょう!
(一同)はい!(タキ)万太郎 お帰り。
お帰りなさいませ 若旦那。
(一同)お帰りなさいませ!
(紀平)お帰りなさいませ。(伸治)お帰りなさいませ…。
(豊治)お帰りなさいませ…。
さあいらっしゃいませ いらっしゃいませ!
峰乃月 博覧会の評判も上々吉でございましたよ!
若旦那 見違えて。「可愛い子には旅をさせよ」ゆうて本当じゃねえ! フフフ…。
ありがとうございました!
あ~! 万の字め 偉そうに!
何ぜい? これ。こればあの土産で ほだされるか。
峰乃月の評判は 上々で毎日飲んでも飽きんと言うちょりました。
う~ん… 博覧会のてんまつはこんなとこですかのう。
うん よう分かった。 ご苦労さま。
おばあちゃんに お土産 買うてきました。
お~! ありがとう。
はい。あ~ きれいじゃ。
大事に使わせてもらうき。はい。
それで 草の方は どうじゃったがじゃ?
おまんのことじゃ先生方に 会いに行ったがじゃろ?
はい。
博物館をお訪ねして…植物学が どんなものかちゃんと教えてもらいました。
いや~ 夢のようじゃった! ハハ。ふう…。
ほんじゃき…フッ 終わりです。
植物の研究は やめます。
やめる?
植物学をやるには東京におらんといかん ゆうことがようよう分かりました。
佐川では 無理ですき。
それに教えてもろうて分かりましたけんどはあ… 何もかんも面倒でのう。 ハハ。
植物学は 今は異国の黒船だらけでこの国は まだ ほんの赤子。
もう ヨチヨチやりゆうだけでした。
フッ。 あまりに情けのうて嫌いになりました。
清々したがじゃ。 フッ。
荷ほどきがあるので 失礼します。
若…。
竹雄。
本当のところは?
若は… 東京は遠いですきもう来ることもないと。
万太郎が そう言うたがかえ?
はい…。
そうか。おまんも疲れたろう? よう休みや。
あ…。 失礼いたします。
若が 峰屋を放り出したらわしらは どうしたら えいがですか?
若は わしらを捨てるがですか?
♪~
(笑い声)
♪~
どうしました?蔵をご覧になりたいゆうて。
あ~ いや… いや 酒は どこも米も造り方も似たり寄ったりじゃろうに何で違いができるのかと思うて。
あっ!うん?
市蔵?
ついに… 酒に目を向けてくださるとは!
あ… ああ…。さあ さあ 奥へ!
この際 もう ずい~っとご案内しますき!ああ ずい~っと! ハハハ!
(市蔵)えい匂いでしょう?ああ そうじゃな!
やっぱり日本中の酒屋と酒を競うたがじゃものさすがの万太郎も 変わるがじゃねえ。
私 次の仕込みには もういっぺん新しい酒も試してみたい。
お殿様の味 峰乃月とこれから造る新しい酒 二枚看板にして。
あ~ 万太郎のおかげでもっと忙しゅうなるね!
あ… わし 御用聞きに行ってきますき。
失礼いたします。
竹雄?
ありがとうございます!いつもありがとね!
(市蔵)いらっしゃいませ!(一同)いらっしゃいませ!
大奥様にお取り次ぎ願います。高知の呉服商 松屋の使いで参りました。
かしこまりました。 お待ちを。
のう。はっ?
あちらが旦那様でいらっしゃる?さようでございます。
うん…。
万太郎に?松屋には 娘が2人おりましてどちらの娘でも えいき峰屋様に嫁がせたいと。
あっ… 釣書にございます。
嫁は じっくり考えるつもりですき。
分かっちょります! 峰屋のご当主は大変な秀才と聞こえ高く博覧会でもえろう評判をお取りになったとか。
これから どんどん話が持ち込まれるとは存じますけんど松屋は 200年続く老舗ほかより よほど ふさわしい縁組みと存じます。
ご足労ありがとうございました。
あっ!?何ですか!
こら! また あんたは…!
ん?
えっ…。 あ… 何? おばあちゃん。
あ… いや…。
(ふじ)まあ 呉服商のお嬢様でございますか。
結構なお話じゃと思いますよ。
どんな娘御か のぞきに参りましょ。
はしたない。アハハ…。
まあ 若旦那ならより取り見取りでございましょうから綾様を まとめてからでも。
う~ん 綾様こそ 本当に誰ぞ…。このままやと行き遅れてしまいますき。
ふじは ようしゃべるのう。アハハハハ…。
失礼いたします。ああ…。
大奥様 ちいと えいでしょうか?入りや。
母ちゃん。うん?すまんが 外してくれんか?
ああ? 何じゃ?
ふじ。ああ… 失礼いたします。
どうした?
若旦那のことで お話が。


via Twishort Web App

Made by @trknov