昨年末にデビュー1年で、NHK紅白歌合戦に堂々の初出場を果たし、国民的ボーイズグループとしてますます影響力を広げているBE:FIRST(ビーファースト)。グループ結成2年目にして昨年は三大夏フェスへ出演、ファーストアルバム「BE:1」をリリース、さらにアリーナ規模含む全国17都市29公演をまわるツアーを完走。
今できることを先送りにせず、すぐに実践し、結果を残すBMSGスタイルで、今もなお破竹の勢いで突っ走る彼らに、ELLEが一年ぶりにインタビュー。アーティストとしてグンと成長した姿と、でも当時から全く変わらないキャラクターそのままに、この濃い一年がもたらした変化について語ってくれた。
ELLE 前回のELLE登場からちょうど一年です。アーティストとして変わったことや改めて感じたことはなんでしょうか。
MANATO 振り返ってみると、濃い一年だったなと思います。レコード大賞と紅白があった年末はやっぱり充実していましたね。ずっと家で見ていた番組に自分が出て、家族や友達が連絡をくれたことがうれしかったです。フェスにも出させてもらって、ほかのアーティストの方たちのすごさを実感したおかげで、ライブに対しての基礎体力みたいなものを鍛えることができたと思います
RYOKI 僕は俳優業がひとつの核でもあるので、絶対にこれからもやっていかないと、と改めて思いました。スケジュール的な面でも、うまく切り替えてやれるようになってきたと思います。
JUNON ツアーを通して、ステージに堂々と立てるようになった気はします。まだ緊張はするのですが、緊張のルーティーンがわかってきたというか。直前までは割とリラックスして過ごせるようになりました。
SOTA 僕はこの一年の大きな変化としては、すごくステージを楽しめるようになったこと。前は歌うことに慣れていなくて、ピッチ(音程)の不安を乗り越えるのが大変だったな……と。慣れや自信、成長があるからそう感じられるのかもしれないですけれど、今はとにかく心の底から楽しいと言える自分がいます。
SHUNTO この年齢だからなのかもしれないですけど、すごく考えることが日々増えたなと思っていて。小さなことから大きなことまで、悩みって正解がないから難しいなと感じています。大きい悩みは、ライブのMCに関することですね。僕はすごく言葉にするのが苦手なので、どうしたらちゃんと伝わるのか悩んだりして。内容についても結構前日に考える派なんですけど、言ってダメなことはないから自由にしゃべろうってイメージしながら、ずっとやっていました。
RYUHEI 毎日違うことをしていたのが1年目で、2年目は一度経験したこともあれば初めてのこともありました。2回目のことも1回目のときと変わらなくて、今日のような撮影は素敵な衣装を着られる特別な機会なので、毎回新鮮な気持ちでやらせていただいています。ライブも毎回違うお客さんが来てくださっていて、僕らを応援してくれている表情が宝物だなと思います。ファンの方たちはもちろん、日頃支えてくださるスタッフさんの愛と努力もあるので、本当に一つ一つの仕事が繋がっているんだなと感じる一年でした。
LEO たくさんの経験が積めましたし、ファンであるBESTYや仲間が増えていく一年でもありました。楽しいという気持ちだけの一年ではありませんでしたが、必死に頑張れたのは自分の夢とプライドがあり、メンバーとスタッフさん、BESTYがいてくれたからこそだったと思います。自分たちが一回りもふた回りも成長できるような環境に感謝しつつ、もっと頑張っていきたいと感じました。また心や感性の面で成長できたことも多かったので、そういうものを大事にしたいとより感じた一年だったと思います。
ELLE 新曲「Smile Again」について、お気に入りの歌詞や振付、MVのみどころを聞かせてください。
MANATO 短いパートがクロスしているところが結構あって、そういう掛け合いはめちゃくちゃ久々だと思います。そこのパートはメローなラップという感じで、歌に近い表現を意識していますね。好きな歌詞はやっぱり「君は綺麗だ」です。
JUNON すごく印象に残る曲。BE:FIRST史上一番爽やかな曲調だと思うし、タイトル曲で恋愛ソングのような作品は初めてなので、たくさんの人に聴いてもらいたいです。
RYUHEI 「僕が見てたそれは夢だった 夢が覚めたその瞬間に気づくんだ」という、世界観に引き込むような最初の歌詞がすごく好き。JUNONくんの声との相性も含めてお気に入りです。
SOTA シックなカッコよさがあって、音に高級感がある楽曲なので、僕たちらしい爽やかさを表現できていると思います。「Smile」に「Again」をついていることで、受け取り方次第でポジティブにもなるし、ネガティブに感じられるところも実は背中を押してくれたりもするし。いい意味でまっすぐじゃなくて、幅の広い構成だなと思いますね。
RYOKI 僕は今回唯一ラップを歌っているんですよ。急に出てきて急に消え去る、みたいな(笑)。BE:FIRSTっぽいエッセンスとか変化球になっていて、大きい役割を果たせたと思います。
SOTA MVに関しては、「Bye-Good-Bye」のしっかり曲を魅せるMVをもう一回作りたいという話があって。
SHUNTO ストーリー性もはっきりしていなくて、楽曲を視覚的に映す王道な感じです。振り付けもBE:FIRSTの中では余白のある構成になっています。
MANATO 今回、s**t kingzさんの4人に振り付けしただいてしていただいて、手先で表現する振りだったり、「涙に口付け」とか歌詞に合わせた振りもあって、覚えやすいと思います。
LEO 僕は今回の振り付けは簡単に見えてすごくテクニカルだな、と思っていて。S**t kingzさんともディテールについて話し合いながら踊りました。
ELLE 昨年から今年にかけて、17都市全25公演をまわった全国ホールツアーがありました。印象的だったことは?
MANATO 代々木(国立代々木競技場第一体育館)で「Boom Boom Back」を初披露したとき、声は出せないなかで湧き具合が伝わってきてやばかったです。TikTokで踊りだけ最初に出していたからお客さんも答え合わせみたいな感じだったと思うし、僕たちも初めてパフォーマンスすることができてテンションが上がりました。
JUNON 「Message」の演出でセンターステージに行くとき、MANATOの落ちサビでミラーボールみたいなものが光るところがあるんです。自分が歌っていないパートだから湧き具合が余計にわかって、すごく感動しましたね。
RYOKI 代々木は花道もあってやることが増えたんですけど、「次はどっちに移動だっけ?」みたいに考える無駄な瞬間がなかったんですよ。ホールを回ってきた経験があるからこそ、いい意味で場慣れした状態でパフォーマンスできたと思います。
SHUNTO 「Spin!」の映像から入る演出がお気に入りです。最初、どこで見たんだっけ?
SOTA 前日のリハ。感動したよね。
SHUNTO めちゃくちゃかっけえ! ってなりました。しかも一気に衣装も変わるから自分たちの心の変化もありつつ、急に入って来てお客さんもびっくりしている感じがいいな、と思って。
SOTA 僕は代々木と大阪(大阪城ホール)の最後のMCでめっちゃ緊張して、やり切ったときの達成感がすごかったです。自分の口であんなに大きな宣言(「近い未来にドームでライブができるアーティストになります」)をさせてもらえたのもうれしかったですし、言っちゃったからからにはやらないと、って自分にいいプレッシャーをかけることもできました。大きい目標をドンと掲げて期待値も上げられたと思いますし、簡単に超えられる壁ではないけれど、一日一日の意識の高さにもつながっています。
LEO 僕はツアー中に自分と向き合って、葛藤するシーンがすごく多かったんです。ステージに上がるときはすごく楽しいけれど、努力と評価が噛み合わないことに対して苦しい瞬間を多く感じたツアーだったんですよね。でも代々木で「Message」が流れて、最後の方にBESTYが振ってくれているペンライトを見たときに、自分のことを全て肯定してくれた気がして。言葉にならない感情ってこういうことを言うんだな、っていうくらい感動しました。
RYUHEI ファンの方々の楽しみ方もそれぞれですし、毎回違うライブをしている感覚でした。特に前半2曲目の「Scream」で会場全体が見えるので、一気に雰囲気を感じ取って、始まるぞ! って感じが僕は好きでしたね。ホールの良さって、みなさんの顔が見えることなんだなって実感しました。
ELLE 3月に開催された「D.U.N.K. Showcase」でデビュー以来初めての声出し解禁ライブを経験したと思いますが、いかがでしたか?
RYOKI 僕は実は意外と変わらないなと思ったんです。これまでも声がなくても熱量は伝わっていたというか。 ステージに立っているときはイヤモニもしているし、曲の間はステージに集中して、お客さんと同じベースで通い合ってるんだよね。そもそもエネルギーの渡し合いみたいなことができていたのかな、って。
JUNON でも自分がステージに出ていないときに舞台袖で大きな歓声が聞こえてくると「早くステージへ行きたい!」ってなったので、それはこれまでなかったことでした。
MANATO イヤモニをつけていないときとかね。お客さんがメンバーの名前を呼ぶ声も聞こえてうれしかったです。
SOTA 声出しOKになったことで、ここが興奮するポイントなんだっていうのが初めてわかった。緩急をつけて踊ることも正解だと思っていたけど、本気でパッション全開で踊ったらちゃんと沸いてくれるんだな、って。
SHUNTO 僕は自分がもともと憧れていたアーティストのライブはこんな感じだった! って感動しました。
LEO シンプルにテンション上がるよね。パフォーマンスに支障をきたさないよう冷静に……と思いつつ、最高でした。
RYUHEI アドレナリンが出るよね。もっと沸かせたい! みたいな気持ちになる。
SOTA これからは声を出せる前提で、レスポンスまで考えたライブづくりをしていきたいなと思っています。
ELLE 「Boom Boom Back」がTikTokでバズり中ですね!
SOTA HipHop Tuneは今の日本のチャートでなかなか上にはこないので、ゴリゴリになりすぎないものを作ってTikTokで時代に合った届け方をすることも大事かな、って。自己満足の音楽を出すだけではなく、馴染みやすい工夫をしていきたいと考えています。
LEO TikTokでバズらせたいというのはメンバー同士でもすごく話し合っていて、振り付けとかも話し合いながら練ったのですごくうれしい。真似したくなるかっこよさって、アーティストとしてやっていく上で大切なことだと思います。
SOTA JO1の豆原一成くんが踊ってくれたり、たくさんの方に踊ってもらっているよね。
SHUNTO TGCで会った8LOOMさんも踊ってくれているみたいでありがたいです。ずっと自分が見ている人とかも踊ってくれているし。
RYOKI ダンサーの人が踊ってくれるのもうれしいし、外国の男の人が反っていってそのまま海に落ちる、みたいなものも面白かった。
JUNON あれ、めっちゃ良かった(笑)。
MANATO 別に振り付け通りじゃなくてもいいもんね。
RYOKI すごいアイデアだなと思った。TikTokは楽しんでもらうのが一番ですね。
RYUHEI TikTokで自分たちの曲以外を選ぶときは、メンバーそれぞれが自分の尖ったところだけを出してもいい方向に行くのかなと思っています。
LEO やりたい曲があったらRYUHEIを誘ってる。大体一緒にやってくれるから(笑)。
RYUHEI New Jeansの「OMG」もLEOくんからの提案です。
RYOKI めずらしく俺からSOTAにやろうって言ったのが「BLUE CHECK」。これからも自分たちのカッコ良さが伝わるものをやっていきたいですね。
ELLE 昨年は数々の音楽フェスや年末のNHK紅白歌合戦と、国内外のアーティストやグループと共演する機会も増えました。交流エピソードについて教えてください。
MANATO 紅白で一緒だったJO1の(大平)祥生くんとは昔、バックダンサーの仕事で一緒だったときに仲良くなって。なかなかゆっくり会えないんですけど、紅白の舞台袖で「本当にやばいね」って話をしました。
RYUHEI (年齢制限で)紅白のエンディングは出られないので、リハーサルのときに僕だけ待機のときがあって。そしたら何度かテレビ局であいさつさせていただいたDJ KOOさんが、僕のところに来てくれたんです。
LEO マジで!? KOOさん?
RYUHEI 社長(SKY-HI)が仲良しなので、すごく話しかけてくださって。「ちょっとまた身長大きくなったんじゃない?」って言われました(笑)。
LEO RYUHEIは会う人に「身長伸びた?」って言われがち(笑)。
RYUHEI 僕たちはまだ本当に新人なのに、そうやって接してくださる背中がかっこいい。本当に優しい人ばかりですし、だからこそ長く活躍されているのだと思います。
MANATO あとは「D.U.N.K.」のコラボはすごいことだなと思いますね。ドリカム(DREAMS COME TRUE)さんが出てくださったり、僕もGENERATIONSさんと歌ったり、友達のBALLISTIK BOYZとやらせてもらったり。一緒にステージでパフォーマンスすること自体が久々だったので個人的にエモーショナルな部分でしたし、「一緒に歌えるだけで幸せだね」「事務所の垣根も超えて一緒にできるだけで最高だね」という感じでした。
LEO 僕は空き時間にGENERATIONSの数原(龍友)さんとキャッチボールをさせてもらいました。自分がライブに行かせてもらっていた方たちと交流できることがすごくうれしいです。
JUNON 個人的な交流はあまりないですけど、この間の「D.U.N.K.」で&TEAMとBE:FIRSTのLINEグループができました。まだあまり動いていないのですが、ごはんに行きたいねって話をしています。
RYOKI 同じタイミングで韓国に行くことがあったら、向こうでごはんを食べるのもいいね、って。
SOTA 同世代で一番仲がいいのは、BALLISTIK BOYZ 。学生の友達みたいなテンションで楽しめる仲間が多くて、海沼流星はアメリカにも何回か一緒に行ったことがあるくらい仲がいいんです。やっとタイから帰ってきたので、早く遊ぼ〜! って言っています(笑)。あとはKing & Princeの(髙橋)海人が幼馴染で、ダンサー時代によく地元のコンテストとかで一緒に踊っていました。
LEO 僕はINIの(尾崎)匠海とも仲がいいですし、back numberの(清水)依与吏さんにライブに来ていただいたり、本当によくしてもらっています。
SHUNTO グループとしての関わりは増えましたけど、個人でいうとテレビでコラボした時に連絡先をINIの(後藤)威尊くんと(松田)迅くん(松田迅)と交換しました。
RYOKI そういえばYUTAくん(NCT 127)が日本でドラマを撮っていたので、ついこの前会いましたよ。お互いにたまたま仕事の合間に3時間だけ空きがあったんですけど、移動するにはちょっと時間が微妙だなってことになって。僕たちのリハが終わる時間に合わせて、都内だけどちょっと離れたスタジオにわざわざYUTAくんが来てくれたんです。せっかくだしちょっとサプライズで! ってことでメンバーにも会ってもらいました。
JUNON 俺とRYUHEIとMANATOは1回挨拶させてもらったことがあったけど、絶対連れて来ちゃダメな人でしょ!
MANATO ホントに普通のスタジオに来てたよね。
RYOKI 前の現場から入って来てるから、もうメイクも仕上がってた(笑)。僕は日本で一番の弟と言ってもらっている“公式の弟”なので、異論は一切受け付けません(笑)。
サードシングル「Smile Again」が4月26日にリリース
BE:FIRST三枚目のシングル「Smile Again」は、「アネッサ」のグローバルCMソングにもなっている、夏にぴったりのナンバー。プロデューサーのSKY-HIのほかに、w-inds.の橘慶太、ソウル出身のプロデューサーとして活躍中のJUNEが制作に参加し、コレオグラファーにはs**t kingz全員が携わっている。
Q「Smile Again」の歌詞にちなんで、最近「綺麗だな」と思ったことは?
JUNON・・・家族で旅行で行った千葉の海。天気も本当にめちゃくちゃ良くて、夕日が沈むのを温泉から見られたので。
RYOKI ・・・沖縄の海。最近初めて沖縄に行ったんですけど、めっちゃ綺麗でした。ちょっと移動するとまったく違うロケーションとビューが楽しめて、沖縄ってすごいな、って。撮影で行ったので、崖のところから綺麗な夕日を見たりもしました。
MANATO・・・ツアーのときに見たペンライト。「Grateful Pain」で客席全部が白になったときです。僕は歌っているときにうるっとくるタイプではないんですけど、メンバーが歌っているパートでうるっときて、ガチで歌い出し忘れそうになりました。
SOTA・・・イチゴ。友達と実家の近くにイチゴ狩りに言ったときに、新鮮なイチゴってこんなに綺麗なんだなって思いました。「かなこまち」っていう神奈川で2年前にできたばかりの品種です。甘くておいしかった!
SHUNTO ・・・声出しライブ。「D.U.N.K. Showcase」で自分たちのファン以外の方たちも一緒に楽しんでいるところを見て、人の思いがこもっている景色って綺麗だなと思いました。
RYUHEI・・・ダンスのヴォーギング。「D.U.N.K. Showcase」で一緒にやったMIKEY(東京ゲゲゲイ)さんのジャンルがヴォーグとかジャズファンクなんですね。それで最近、ヴォーグの動画を見ることにハマっていて。すごく綺麗な踊りなので、メンバーにも見てほしいです。
LEO ・・・ふとしたときの日常の風景。ハマっているフィルムカメラでふとした瞬間を撮影しているんですけど、夕日が街や人を照らしている様子とか、日常の風景が綺麗だなと思うことが多いです。カメラはCONTAX T2とオリンパスのXA2を持っていて、自分の中でその2つは姉と弟みたいな感じです(笑)。
二択に答えてお互いの価値観の違いを楽しむELLEのシリーズ動画「ケミゲーム」にBE:FIRSTが登場! リレー形式でメンバーが7通りの組み合わせで「朝イチに聞くならSmile Again or Boom Boom Back、どっち?」から「好きなものは最初に食べるor後に食べる?」まで、究極の二択質問に答えてシンクロ率を検証!
Photo YUKI KUMAGAI Styling YUUKA MARUYAMA/makiura office Hair YUKI OSHIRO/AVGVST Make KIE KIYOHARA/beauty direction Interview & Text MIKA HOSOYA Videographer YOSHIHIRO ONO
CHECK!!>>4月23日(日)の10:00にはファッションにまつわるもう1本のインタビューを公開予定。
PROFILE
BE:FIRST
SKY-HIが率いるBMSGに所属するSOTA、SHUNTO、MANATO、RYUHEI、JUNON、RYOKI、LEOの7人組ダンス&ボーカルユニット。それぞれが歌・ダンス・ラップに対して高いクオリティとポテンシャルを持っているのと同時に、作詞・作曲・コレオグラフにまで発揮される音楽的感度の高さ、そして七者七様の個性を持った華やかさが魅力。