今回は、ニッカウヰスキーにおける「ジャパニーズウイスキー」の最安値は何かを調べていきます。

ジャパニーズウイスキーの基準

ジャパニーズウイスキーについては法律で厳密には決まっていませんが、業界団体内で基準を定義をしています。

原材料麦芽、穀類、日本国内で採水された水に限ること。なお、麦芽は必ず使用しなければならない。
製造糖化、発酵、蒸留は、日本国内の蒸留所で行うこと。なお、蒸留の際の留出時のアルコール分は95度未満とする。
貯蔵内容量700リットル以下の木製樽に詰め、当該詰めた日の翌日から起算して3年以上日本国内において貯蔵すること。
瓶詰日本国内において容器詰めし、充填時のアルコール分は40度以上であること。
その他色調の微調整のためのカラメルの使用を認める。
こうして見ると、3年以上の樽熟成を必須としているなど、スコッチウイスキーの基準を参考にした内容であるように思えます。

ニッカの銘柄を厳密に調べると

こうした基準に基づき、ニッカウヰスキーはアサヒビールの製品欄を含め、ウイスキーがジャパニーズウイスキー基準に準じているかを表記するようになりました。

種類ニッカサントリーキリン
ブレンデッドなしオールド、スペシャルリザーブ、ローヤル、響シングルブレンデッドジャパニーズウイスキー富士
ブレンデッドモルト竹鶴ピュアモルトなしなし
シングルモルト余市、宮城峡山崎、白州シングルモルトジャパニーズウイスキー富士(2023年5月発売予定)
シングルグレーンカフェグレーン知多シングルグレーンウイスキー富士

すると、定番のブラックニッカはもちろんのこと、スーパーニッカ、フロム・ザ・バレル、ザ・ニッカといった高額のブレンデッドウイスキーはすべて基準から外れることとなりました。

残るはブレンデッドモルトの竹鶴ピュアモルトとシングルモルトの余市と宮城峽、そしてカフェグレーンになります。

サントリーにおいては、1000円台で購入できるオールドもジャパニーズウイスキーの基準に入っていることを考えると、いかにニッカの台所事情が厳しいかが垣間見えるかもしれません。

なおシングルグレーンが含まれているのは、原料の糖化のためにモルトを加える必要があるため、ジャパニーズウイスキーの基準に加わっています。

えらばれたのは宮城峡でした

_DSC6961_012023年4月時点の価格を比較すると、竹鶴ピュアモルト、余市、宮城峡それぞれが税別4500円、カフェグレーンが税別6000円です。

しかし、竹鶴ピュアモルトは数量限定であり、現状は1万円以上のプレミアがついて品薄状態となっています。

余市は通販価格で税込み6000円弱、宮城峡は5000円前後で手に入る状況ですので、最安値は宮城峡ということになります。

サントリーの山崎や白州がどちらも1万円オーバーであることを考えれば、ジャパニーズシングルモルトと考えても比較的手に入りやすいと言っていいでしょう。

それらも、中国などのアジア地域での需要、知名度が低いというのも理由といえます。

次回は、宮城峡を改めてテイスティングしていきたいと思います。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

【お一人様1本限り】 シングルモルト 宮城峡 45度 箱なし 700ml
価格:4,400円(税込、送料別) (2023/4/22時点)