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■起こってしまった悲劇

 戦いに関わること以外の記憶を消される「メンテナンス」を定期的に受けているステラ。シンとの約束も忘れてしまい、戦場で再会した時もシンを拒絶しますが、必死の呼びかけにより記憶を取り戻します。しかしながら、薬によって強化された人間であるステラは捕虜となったザフト軍ではどんどん衰弱していくばかり。「もう傷付いてほしくない」という願いから独断でステラを「もう戦わせない」という約束のもと、地球連合軍に返すシンでしたが、運命は過酷なものでした。

 シンの願いもむなしくステラは再度戦場に立つこととなり、虐殺を繰り返していたところをキラのフリーダムに撃たれ命を落とします。死の間際にシンと再会し、「シン・・・すき・・・」と呟くステラ。生きている限り「死」の恐怖は常に付きまとうことになり、ある意味ではようやく恐怖から解放されました。その生涯は幸せだったのか、私にはわかりません。しかし、最終回に精神体となって現れ、「ステラ、『きのう』をもらったの。だからわかるの。『あした』・・・うれしいの。・・・シン、また『あした』ね!」と言って消えていく姿を見ていると、悲しい人生ではありましたが決して不幸ではなかったのかな、とも思うのです。

【原稿作成時期の都合により、内容や表現が古い場合も御座いますがご了承下さい】

★記者:凛廻(キャラペディア公式ライター)

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