新年の特集記事「スマホゲームの歴史年表」の後編です。

今回は 2013年 から 2016年 の出来事を扱っています。
2008 年 から 2012年 までを扱った前編は こちら をご覧下さい。

スマホゲームの歴史 後編

出来事のピックアップは私の独断と偏見なのでご了承下さい。
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ただし「※」印の付いているアプリは、現在は(2017/1 時点)入手できなくなっています。

【 2013年 スマホゲーム再編期。パズドラ時代 】

2013年1月 The Room 発売。 高クオリティーなアドベンチャーゲーム(脱出ゲーム)で世界的ヒットに。 なお、脱出ゲームは日本ではガラケーの頃から存在し、スマホでも早いうちからプレイされていた。
2013年1月 2011年の夏に公正取引委員会から出向し、景品表示法に関する業務を担当していた消費者庁の審議官が、夫婦でマンションから飛び降り自殺する。理由は不明だが、ガチャに関連しているとの噂が広まる。
2013年3月 戦国炎舞 公開。 ギルドバトル+ポチポチ型のソーシャルゲームで、ガラケー型ソシャゲを好むユーザーから長く支持される。 運営はサイバーエージェント。
2013年3月 Real Racing 3 公開。 非常に細密なグラフィックのレースゲームとして話題になるが、待ち時間が多く、課金型ゲームになったため賛否が起こる。
2013年3月 Block Fortress 発売。 マイクラ+TD+FPS のシステムで世界的にヒット。 開発元の Foursaken Media が知られるようになる。
2013年4月 黒猫のウィズ 公開。 クイズのソーシャルゲームとしてヒットし、コロプラが躍進する。
2013年4月 ラブライブ! スクールアイドル フェスティバル 公開。 高品質な音楽ゲームのソシャゲとしてヒット、Klab が注目メーカーとなる。 ただ、Klab は後続作に恵まれなかった。
2013年4月 釣りゲー訴訟、最高裁でグリーの上告を棄却。 DeNA の勝訴が確定する。
2013年4月 パソコンのブラウザゲームで 艦隊これくしょん(艦これ)登場。 後にサブカルチャーの一大ジャンルとなる。 当初はガチャのないアンチソシャゲの基本無料ゲームとして人気になっていた。 以後、擬人化ゲームがソシャゲを中心に流行する。
2013年6月 XCOM 発売。 Steam や家庭用ゲーム機で人気の昨年発売のソフトを、ほぼそのままスマホ / タブレットに移植したことで驚かれた。 ヘビー級ゲーム移植の走りで、高額ながらスマホでもヒット作となる。
2013年7月 ブレイブフロンティア 公開。 タップで攻撃指示する高品質なソーシャル RPG で、この作品のヒットにより gumi が上場。 以後、このタイプのソーシャルゲームが数多く登場する。
2013年8月 アスファルト8 発売。 高クオリティの派手なレースゲームで、ゲームロフト最大級のヒット作となる。
2013年8月 チェインクロニクル 公開。 ディフェンスゲームのシステムと本格シナリオを持つソーシャルゲームでヒット作に。 セガがスマホゲームに本格的に取り組むきっかけとなる。 この辺りからソーシャルゲームの高クオリティ化が顕著になる。
2013年8月 レベルファイブが大規模な新作発表会を実施する。 しかしこの時に発表された作品は、どれもヒットに至らなかった。
2013年9月 モンスターストライク 公開。 クオリティが高く、遊びやすい内容と協力プレイで人気となり、パズドラに迫るヒット作となる。 これにより窮地にあったミクシィの業績も復活。 後にガンホー、コロプラ、ミクシィの3社はスマホゲームの御三家と言われるようになった。
2013年9月 iPhone 5s と、廉価型の iPhone 5c 発売。 指紋認証の Touch ID 導入。 Docomo が iPhone に参入した。
2013年10月 iPad Air と iPad mini 2 発売。 大幅に薄型、軽量化された。
2013年10月 Apple が iTunes Store の価格レート改定。 1ドルが 85 円から 100 円に。
2013年10月 ソフトバンクとガンホーがスーパーセルを買収、子会社化。 ただし翌年にはガンホーはスーパーセル株を手放す。
2013年10月 DeNA(モバゲー)が高品質のソシャゲ RPG ※マジック&カノン を公開するが、DeNA っぽさが残る内容でヒットせず。 依然として DeNA はスマホでは成功しない状態が続く。 ガラケーのモバマスだけは好調。 グリーは海外に活路を見出そうとしていたが、結局ほとんどの海外拠点を閉鎖、こちらも失敗に終わる。
2013年11月 初代ドラゴンクエストを内蔵した ドラゴンクエスト ポータルアプリ 公開。 ドラクエシリーズのスマホ移植スタート。
2013年11月 セガの MJ モバイル、コナミの 麻雀格闘倶楽部Sp の2本が立て続けに公開される。 結果、MJ モバイルがヒットとなり、以後のスマホ麻雀の定番となる。
2013年11月 レベルファイブが ※ワンダーフリック のプロローグ版を公開するが、まともにプレイできないと批判続出。 にも関わらず翌月に Android で正式スタートを強行し、不具合続発、記録的な低評価となる。
2013年11月 オーシャンホーン 発売。 スマホ版ゼルダと言える高クオリティな内容で、世界的なヒットとなる。 ソシャゲ全盛の時代に、買い切りゲームにも関わらず「2年の開発コストをわずか1週間で回収した」と発表されたことでも話題となる。
2013年11月 Deemo 発売。 台湾発の高品質な音楽ゲームで、アジアを中心に大ヒット。 Rayark が注目メーカーとなる。
2013年12月 Grand Theft Auto: San Andreas 発売。 スマホのオープンワールド / クライムゲームの決定版として、世界的なロングセラーとなる。
2013年12月 Android で位置ゲーム Ingress がスタートする。 iOS では翌年7月から。 後にポケモン GO に繋がることになる。

2013年の他の人気アプリ:RavenswordLIMBOFF4FF5Kingdom Rush FrontiersHeroes and CastlesドラゴンアイランドBLUEニキの愛されコーデ など


【 2014年 スマホゲーム動乱期 】

2014年1月 ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト(DQMSL)発売。 ドラクエのソーシャルゲームとして大きく注目される。 開発元のサイゲームスの注目度も高まる。
2014年1月 LINE ゲームで ディズニー ツムツム 公開。LINE を利用したシステムと手軽に遊べるゲーム性で大ヒットとなる。 ただ、この作品のヒットで LINE ゲームも高クオリティ化が進み、中小メーカーの簡易的なゲームでは通用しなくなってくる。
2014年2月 Threes! 発売。 オシャレで独創的なパズルゲームとして世界的なヒット。 ただ、これをベースにした 2048 が無料ゲームとしてヒットし、さらにオープンソース化されたことで、2048 の模倣作が氾濫。 その是非についての議論が起こる。
2014年2月 DQMSL 返金騒動。 ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライトの課金ガチャの画面に「金の地図」がたくさん表示されているにも関わらず、実際には金の地図は滅多に出て来ないため、これが景品表示法の「有利誤認」に相当するとして返金を求める意見が出る。 これ以前から「DQMSL のガチャは渋すぎる」という話も散見されていて、これに対し運営は表示されている金の地図の量を減らす対処を行うが、問題は見た目ではなく出現率の低さであるため火に油を注ぐ結果となる。
2014年2月 DQMSL 返金騒動拡大。 Apple に返金要請を行って成功した例がネット上で報告され、それがパズドラや黒猫のウィズ、ガンダムコンクエストなど他のゲームにも飛び火。 結局 DQMSL は「これまでの全ての課金を課金通貨で返還する」という対処を行う。
2014年4月 JASGA(ソーシャルゲーム協会)から LINE が離脱する。 JASGA は DQMSL 返金騒動に際して何の効力もなく、その存在が疑問視されていた。
2014年4月 ハースストーン の iPad 版公開。 オンライン対戦可能なトレーディングカードゲーム(TCG)で、世界的なヒット作に。 ただ、日本の iPhone で人気になるのは、日本語化されスマホにも対応した翌年になってから。
2014年4月 Monument Valley 公開。 錯視を使ったビジュアルとゲーム性で世界的ヒット、数々のゲーム賞を受賞する。
2014年4月 スクールガール ストライカーズ 公開。 スクエニの美少女ソーシャルゲームで、ポチポチ型のソシャゲを高クオリティに作るという開発コンセプトが当たり、ヒット作となる。
2014年5月 MONSTER HUNTER PORTABLE 2nd G 公開。 モンスターハンターが高画質で、ほぼそのままのゲーム内容でスマホに移植され、ユーザーに驚かれた。
2014年5月 テラリア の日本販売開始。 2D のサンドボックスゲーム(マイクラ系)。 海外ではもっと前から公開されていたが、日本だけ権利の問題もあって遅れていた。
2014年5月 スマホ版の グランブルーファンタジー がスタート。 開発はサイゲームス。 ガラケー型のソーシャルゲームの最終形と言え、旧スタイルのソシャゲを好むユーザーから長く支持される。
2014年5月 消滅都市 公開。 現代を舞台にしたストーリー重視のソシャゲとして人気に。 開発はグリー傘下のスタジオで、グリーでは久々のヒット作。
2014年6月 World of Tanks Blitz 公開。 パソコンで人気の無料オンライン対戦ゲームのスマホ版。 この頃からオンライン対戦が再び人気になってくる。
2014年7月 白猫プロジェクト 公開。 高クオリティーなアクション RPG のソーシャルゲームで、完成度の高さで大ヒット。 コロプラが中心メーカーの1つになる。
2014年7月 モダンコンバット5 公開。 スマホの FPS の頂点と言えたが、翌年に買い切りから課金制に移行し、賛否が起こる。 以後、ゲームロフトは買い切りゲームを出さなくなる。
2014年7月 ガールフレンド(仮 の一部の画像が Apple や Google から児童ポルノ認定され、iPhone / Android 双方で非表示となる。 ただ、欧米と日本の表現・絵柄の違いもあって賛否の議論になる。
2014年7月 海外で ダンジョンキーパー 炎上騒動。 内容が課金ゲーム過ぎるとユーザーから批判されまくり、さらに課金型アプリが「Free」と表記されていることを欧州委員会やイギリスの行政機関が問題視。 結果、Apple は「Free」の表記を撤廃し、日本でも購入ボタンの表示が「無料」から「入手」に変わる。
2014年8月 ゲームメーカー同士の訴訟が続く。 SNK プレイモアが漫画「ハイスコアガール」に著作権侵害があったとしてスクエニを刑事告訴、家宅捜索を受けるが、後にスクエニが SNK プレイモアを逆提訴。 カプコンは戦国無双が特許を侵害しているとコーエーテクモを提訴。
2014年9月 iPhone 6 発売。 従来モデルより大きくなり、さらに大型の iPhone 6 Plus が登場した。
2014年9月 iOS8 が公開される。 しかしこれにより多数のアプリが動作しなくなる。 その中には すばせか、モンハン、ダンガンロンパ、ゴーストトリック、テラリア、Bioshock などのメジャーなゲームも含まれており、ユーザーに大きな混乱が起こる。 以後、新 OS に対応できないアプリが消えてしまう例が増え、上記の中ではダンガンロンパと Bioshock が公開終了となる。
2014年9月 iOS8 によって外部キーボード用ソフトウェアの導入が可能になる。 ATOK などが公開される。
2014年9月 アメリカの取引委員会が未成年者の課金を問題視し、Apple と Google に対処を要請していた件で、Google が約 20 億円の課金の返金に応じる。 後に Apple も約 32 億円を返金することで合意。
2014年9月 マイクロソフトがマインクラフトの権利を買収する。
2014年9月 FINAL FANTASY Record Keeper 発売。 歴代ファイナルファンタジーをテーマにしたソーシャルゲームで、懐かしさを前面に出した内容。 DeNA(モバゲー)のソシャゲとしては久々のヒット作。
2014年10月 iPad Air 2 と iPad mini 3 発売。 さらに薄型・軽量化が進められる。
2014年10月 テラバトル 公開。 FF シリーズの原作者と旧スクウェアチームが手がけたソーシャルゲームとして話題になる。
2014年10月 CHAOS RINGS III 公開。 スマホ用大作 RPG の新作だったが、当初はソシャゲとして開発されていたため、買い切りだったが「ソシャゲっぽさ」が残る内容に。
2014年10月 ねこあつめ 公開。 シンプルな放置系アプリだが、ネコの絵が可愛らしく SNS を通して知名度が増し、翌年には海外でも人気に。 最終的には世界的ヒットとなる。
2014年11月 クロッシーロード 公開。 マイクラ風のキャラクターとシンプルなゲーム性がウケて世界的大ヒット。 以後、似たスタイルのゲームが数多く登場する。 また、このゲームには動画広告を見てコインを増やすボタンがあり、こうした強制でない動画広告の表示手法が広まり始める。
2014年11月 Vainglory 公開。 本格的な MOBA(DotA / LoL 系)のオンライン対戦ゲームとして話題となる。 ただ、MOBA は海外では人気だが、日本ではリアルタイムのテクニカルなチーム戦という敷居の高さのため、それほど盛り上がっていない。
2014年12月 JASGA が翌年4月での消滅を発表。 CESA(コンピュータエンターテイメント協会)に吸収される。
2014年12月 スクエニがクラウドゲーミングサービス ※DIVE IN をスタートさせる。 FF13 が公開され話題になるが、操作に遅延があり、高速回線が必要などデメリットも多く、成果を上げられなかった。
2014年12月 実況パワフルプロ野球 公開。 ソーシャルゲームだが、スマホでようやくサクセスモードのあるパワプロが登場。
2014年12月 Tap Titans 公開。 スマホでクリッカー系アプリの流行が始まる。

2014年の他の人気アプリ:ドラクエ2,3,4,5ケロブラスター的にの洞窟2Smash HitレオズフォーチュンCivilization Revolution 2ジョジョの奇妙な冒険 SSONE PIECE トレクル口先番長生きろ!マンボウ!FTL(iPad)Papers, Please(iPad)、※ソリティ馬 など


【 2015年 ソーシャルゲーム時代。 広告型ゲームの増加 】

2015年1月 Monument Valley の開発元が、iOS での正規購入者は 40 %、半分以上は不正コピー、Android の正規購入者はわずか 5 %に過ぎないとコメントして話題になる。 アプリの不正コピー問題が改めてクローズアップされる。
2015年1月 Radiation Island 発売。 美しいグラフィックのオープンワールド・サバイバルゲームで大ヒット。 
2015年1月 欧州委員会の勧告に応じ、欧州の iTunes に 14 日以内の返金制度(クーリングオフ)が導入される。 しかし早々に不正利用が横行して問題になる。
2015年1月 ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト(DQMSL)で、ガチャイベントの目玉キャラ「ゾーマ」が 130 万円使っても出て来ないと Twitter で投稿され、瞬く間に拡散。 改めて DQMSL のガチャの渋さが話題になり、ソシャゲガチャの確率表示の要望が高まる。
2015年2月 Alto's Adventure 公開。 美しいビジュアルのランゲームでロングセラーに。
2015年2月 iOS8 で動かなくなっていた すばらしきこのせかい の対応について、海外のユーザーがスクエニに問い合わせ、「対応予定はない」と返信されたことが海外で話題になる。 OS 更新による高額アプリの動作問題が改めて浮き彫りに。 ただ、数日後にスクエニ本社が対応する旨を告知し、6月に対応された。
2015年3月 任天堂と DeNA が「スマホゲーム事業に向けた業務提携」を発表、大きなニュースとなる。
2015年3月 嵐とパズドラのコラボ CM や、情熱大陸でのガンホー社長の特集など、パズドラのメディア露出が増える。 ただ、この頃からパズドラの収益は下降線に入る。 また、イベントで導入された「曲芸士」が強すぎると炎上騒動に。
2015年4月 Apple が iTunes Store の価格レート改定。 1ドルが 100 円から 120 円に。
2015年4月 ゴシックは魔法乙女 公開。 シューティングから手を引いていたケイブのシューティング復帰作。 ソーシャルゲームだがケイブらしさのある内容。
2015年4月 Lifeline... 公開。 SNS(メッセージアプリ)を模した会話で進行するテキストアドベンチャーで、世界的ヒットに。 Apple Watch で遊べるゲームとしてもアピールされた。
2015年4月 Forgotten Memories 発売。 美しいグラフィックのホラーゲームだが、セーブ回数の制限やわざと不便な操作に賛否があった。 海外の主要ゲームサイト(touch arcade)でも酷評されたが、簡単ならそれで良いのかという意見もあり議論に。
2015年4月 バンダイナムコが「カタログ IP オープン化プロジェクト」を開始。 ナムコのキャラクターを第三者が利用することが可能になる。 以後、関連ゲームが出始める。
2015年5月 Yahoo で公開された やまもといちろう氏の告発記事で「ブースト広告」が問題視される。 iTunes のランキングを不正操作して注目を集める手法で、リセマラによるダウンロード数の水増しや、モンスト攻略アプリでの不正なども暴露され話題に。
2015年5月 Radiation Island の開発元が Android 移植について問われ、不正コピーの多さを理由に移植しないと回答したことが話題になる。(ただ、翌年末に Android 版も公開された)
2015年6月 Hitman: Sniper 発売。 リアルな狙撃暗殺ゲームで、残酷な内容だが大ヒット。 その後、スナイパーゲームが多く登場するようになる。
2015年6月 MOBIUS FINAL FANTASY 公開。 ファイナルファンタジーをベースにした非常に美しいグラフィックのソーシャルゲームで、クオリティの高さで話題になるが、初期ボリュームの少なさもあってヒットという程には至らなかった。
2015年7月 This War of Mine 公開。 戦時下のドキュメンタリーゲームとして話題に。 また、これをきっかけにサバイバル系のゲームが増える。
2015年7月 パワプロのガチャで、目玉キャラが出現しないなどの不手際が連続して起こり炎上。
2015年7月 パズドラのデータ不正改ざんツールを流布していた男が逮捕される。
2015年7月 Fate/Grand Order 公開。 オーソドックスなソーシャルゲームだが、Fate の人気に加えてキャラクターやシナリオが評価され、のちにサブカルチャーの一大ジャンルとなる。 ただし公開当初はトラブルが多く、運営への批判も多かった。 大きな人気になるのは 2016 年以降から。
2015年8月 Final Fantasy VII 公開。 ゲームが簡単になる「チート」が搭載されていた。 後に公開される FF9 もチート付きになる。
2015年8月 Prune 発売。 盆栽シミュレーター風のパズルゲームで、欧米各国で高く評価される。
2015年8月 スクエニがクラウドゲーミングサービス「DIVE IN」の終了を発表、完全な失敗に終わる。
2015年8月 コナミと EA が iOS9 公開前に古いアプリを一斉削除する。 OS 対応が改めて問題視される。
2015年8月 SNK プレイモアが中国の企業に買収される。
2015年8月 中国で XcodeGhost 問題発生。 開発ツールに潜むウィルスで、それを使って作られたアプリは全て感染源となり、発見の遅れもあって多数の iPhone が感染した。 正規の iTunes を通して感染が広まったことでも問題視された。
2015年中期 この頃から日本の個人作成のゲームが人気になるケースが増える。 DeckDeDungeon シリーズ、スバラシティヒュプノノーツ異世界に生きるナイト アンド ドラゴン.Decluster など。
2015年9月 iPhone 6s / 6s Plus 発売。 感圧ディスプレイ 3D Touch を搭載。
2015年9月 大画面モデルの iPad Pro と、iPad mini 4 が発売される。
2015年9月 iOS9 が公開されるが、多くの日本語アプリの文章が英語になってしまう問題が発生。 対象となるアプリが多かったため、日本ではゲームユーザーを中心に iOS8 以上の混乱が起こる。 また、モンハン2G やテラリア、CHAOS RINGS といった人気ゲームが動作不能に陥る。 結局、ケイオスシリーズは3を除いて公開停止、モンハンやテラリアが正常に戻るのは翌年以降となった。 この頃から Game Center が慢性的に壊れる症状も発生する。
2015年9月 アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ(デレステ)公開。 高クオリティーなアイドル音楽ソーシャルゲームで、アイドルマスターの新作ソシャゲとして話題になる。
2015年9月 ケイオスシリーズやミリオンアーサーをプロデュースし、スクエニのスマホアプリを牽引していた安藤氏が同社を退社する。 これにより同氏が展開していた「シシララ」ブランドも消滅する。
2015年10月 星のドラゴンクエスト 公開。 スクエニが運営する新しいドラクエ公式のソーシャルゲーム。
2015年10月 FINAL FANTASY BRAVE EXVIUS 公開。 FF 風ソシャゲのブレイブフロンティアが、本当に FF になったとして話題になった。 この頃は FF 系のソーシャルゲームが目立っていた。
2015年10月 Downwell 発売。 世界的に評価されたレトログラフィックのアクションゲームで、日本の大学生が開発していたことで話題に。
2015年11月 任天堂のスマホアプリが年内に出ないことが公表され、市場に失望感が。
2015年11月 妖怪ウォッチ ぷにぷに 公開。 ツムツムをベースにした内容で、レベルファイブの人気作に。

2015年の他の人気アプリ:BrothersPAC-MAN 256Heroes and Castles 2The ExecutiveWizards and WagonsHorizon Chaseカラカラ惑星ダークドラゴンSoda DungeonドラゴンボールZ ドッカンバトルプロ野球スピリッツA など


【 2016年 インディーズ台頭期。 ポケモン GO の登場 】

2016年1月 グラブル炎上騒動。 グランブルーファンタジー で、イベントガチャの目玉キャラが 70 万円使っても出ないという報告があり炎上。 ユーザーにソシャゲ初心者が多かったことに加え、対応の遅さもあって騒ぎが拡大。 サイゲームスへの立ち入り調査を求める活動が始まり 1700 人が署名。 この騒動は3月まで続くことになる。
2016年1月 単車の虎Tokyo 7th シスターズ などを運営する Donuts が、ソーシャルゲームの RMT(現金取引)を仲介するサイトを開設、ユーザーからの批判で炎上し、数日で閉鎖する事件が起こる。
2016年2月 グラブル炎上騒動の対応として、期間中に使われた課金通貨の返却と、詫び石、300 回ガチャをすると欲しいキャラを必ず貰える対処を実施。 しかしガチャ 300 回は9万円分であり、高すぎると再び批判が。
2016年2月 聖剣伝説 発売。 翌月には ロマンシング サガ2 発売。 ソーシャルゲームを中心にしていたスクエニが買い切りゲームを連続で出す。
2016年3月 iPhone SE 発売。 廉価型の iPhone で、iPhone 5s 時代の小さめのサイズながら、iPhone 6s と同等の性能を持つ。 ただし 3D Touch は非搭載。
2016年3月 iPad Pro 9.7 インチモデル発売。 iPad Air 2 の後継。 性能的には iPad Pro を小型化したもの。
2016年3月 クラッシュ ロワイヤル 公開。 スーパーセルの新作となるオンライン対戦の簡易 RTS。 公開と同時に世界的な大ヒット、記録的なダウンロード数と初動売上げとなる(ただしこの記録は夏にポケモン GO に抜かれる)。 スタミナ制の代わりに時間が経たないと開けられない宝箱が取り入れられており、その普及のきっかけとなる。
2016年3月 グラブル炎上問題が国会でも取り上げられる。 ユーザーの要請に応じ、グラブルでのガチャの確率表示が始まるが、これに伴い確率表示をしていないパズドラ・モンスト・白猫でも改善を求める声が強くなる。
2016年3月 JOGA(日本オンラインゲーム協会)が、ソーシャルゲームの課金ガチャの確率表示を含む、自主規制ガイドラインを発表する。 しかしその内容では規制になりそうもなく、ユーザーに失望感が広まる。
2016年3月 Punch Club の開発者が、ソフトの 80 %は不正コピーで、モバイル版の不正コピーの 90 %は Android であると発表し、不正コピー問題が再び話題に。 不正率が高いのは中国・ブラジル・ロシア、次いで東欧。
2016年3月 マイクロソフトがチャット用人工知能「Tay」を公開し注目される。 しかし自動学習の結果、偏った思想を持つに至り、Twitter で暴言を連発して暴れまくった挙げ句、16 時間で停止させられる。
2016年3月 ソニーがスマホゲーム市場に参入するための子会社設立を発表。
2016年3月 ゲームロフト、ここ2年は赤字が続いており、開発スタジオの多くを閉鎖。
2016年3月 コロプラが ※なないろランガールズ などを公開していたエイティングを友好的買収。
2016年4月 War Tortoise 公開。 3D ガンシューティングのクリッカーで、高度に発展したクリッカーの一例。
2016年4月 LINE に供託金逃れ疑惑で立ち入り調査が入る。 LINE POP に課金通貨で宝箱の鍵を購入するシステムがあり、その鍵を課金通貨として申告していなかったこと、それがグレーであると承知しつつ放置していたことが問題となった。
2016年4月 JOGA が3月に発表したガチャの自主規制ガイドラインの説明会を行うが、規制になっていない点は変わっていなかった。 また、その後に発表された CESA(コンピュータエンターテインメント協会)のガイドラインも JOGA と全く同じ内容だった。 結果として規制ではなく、課金ガチャで確率表示しない理由を協会が正当化した形だった。
2016年5月 Titan Quest 発売。 パソコンから移植されたディアブロ型のアクション RPG で、ヘビー級ゲーム移植の1つ。
2016年5月 Imbroglio 発売。 見た目も内容も奇妙なローグ系インディーズゲーム。 ゲームとして完成されていて評判になる。
2016年5月 VOEZ 発売。 Rayark の新たな音楽ゲームだが、課金しないと遊び辛くなり評価が分かれた。
2016年5月 心鎧リコレクト 公開。 ぶつかり RPG で、この年に人気になった日本の個人制作ゲームの1つ。
2016年5月 スクエニ、iOS9 によって動作不能になっていた CHAOS RINGS を始めとするいくつかのゲームを販売停止。
2016年6月 ゲームロフトが投資会社に敵対的買収される。 抵抗していたゲームロフトの CEO は追放され、同投資会社はゲームロフトの親会社であるユービーアイソフトの買収に移行。
2016年6月 シャドウバース 公開。 日本製の本格オンライン対戦 TCG。
2016年6月 ソフトバンクが、子会社化していたスーパーセルを中国のテンセントに売却。
2016年7月 ポケモン GO の公開開始。 アメリカで社会現象になるほどの空前の大ヒット。 その後も公開された各国で大きな話題となり、人々がポケモンを探しながら町を歩く姿がテレビニュースでも盛んに放送される。 日本での公開は少し遅れ、7月末となった。
2016年7月 内閣サイバーセキュリティセンターがポケモン GO プレイヤーへの注意案内を公開する。 また、ポケモン GO の偽アプリが氾濫し、これについての注意喚起も行われる。
2016年7月 鳥取県がポケモン GO のポケストップが集中している鳥取砂丘を観光アピール。
2016年7月 TIME LOCKER 公開。 時間を止めるシューティングで、日本の個人開発ゲームとしては異例のヒット。 のちに日本のインディーズゲームの大賞をスマホアプリで初めて受賞する。
2016年7月 囚われのパルマ 公開。 イケメンを監視する女性用ゲーム(乙女ゲー)で、このジャンルとしては異例の高品質な 3D グラフィックを持ち、ヒット作になる。
2016年8月 白猫テニス 公開。 コロプラの高クオリティなオンライン対戦テニスゲーム。 オンライン対戦がさらに一般化。
2016年8月 ポケット戦国 発売。 個人開発ながら非常に本格的な戦国シミュレーションで話題になる。
2016年8月 ポケモン GO が日本でも社会現象化。 レアポケモンが出現する公園が人であふれ、昼夜を問わず賑わうようになる。 一方で、ゴミのポイ捨てや歩きスマホが問題視され、ポケモン GO を禁止する区域も出始める。
2016年8月 ポケモン GO で、原爆ドームのジムに「ピカドン」、靖国神社のジムに「安倍のバカ」などのポケモンが配置され問題となる。 原爆式典の前であったため、広島平和公園からポケモンやジムが削除される。初の削除対応例。
2016年8月 Galaxy Note 7 爆発騒動。 サムスンの Android スマホ Galaxy Note 7 の爆発報告が相次ぎ、火災やケガに発展した例が多発、航空機が緊急着陸する事態も発生する。 この騒動は約2ヶ月続き、最終的に同機種は全回収、各国で使用禁止となる。
2016年8月 リオオリンピックの閉会式で安倍首相がマリオに扮する。
2016年9月 Reigns 発売。 二択だけで国家が左右されるシンプルなゲームで、ややダークな内容とゲーム性で評判となり、世界的ヒット。
2016年9月 ダンジョン・ウォーフェア 発売。 久々に登場した人気タワーディフェンス。
2016年9月 iPhone 7 / 7 Plus 発売。 防水が備わり、イヤホンジャックがなくなった。 付属のイヤホンは Lightning で接続するタイプに。 そして日本の Suica に対応することが発表された。
2016年9月 iOS10 が公開される。 今回は iOS8 や iOS9 の時のような混乱は起きなかったが、日本では利用できない機能が多く、日本人にとっては変化の少ない OS となった。 また、Game Center のアプリが削除された。
2016年9月 内閣府の消費者委員会が、課金ガチャの確率情報の提供をゲーム業界に要請。
2016年9月 削除申請があったポケモン GO のポケストップやジムの削除が始まる。
2016年10月 Mini Metro のスマホ版発売。 路線図をゲーム化した、ハイセンスでスマホに適した内容で、登場と同時に世界的ヒット。
2016年10月 弾幕月曜日 公開。 個人制作の弾幕シューティングで、STG 初心者でも遊びやすいシステムで人気となる。
2016年10月 ポケモン GO が原因の最初の交通死亡事故が起こる。
2016年10月 iPhone 7 での Suica の利用がスタート。 日本での Apple Pay の開始。
2016年10月 PS4 で バーチャルリアリティ用ゴーグル「PS VR」発売。 しかしまだゲームと言うより、映像を楽しむソフトが中心。 スマホでも VR 用ゴーグルが発売されていたが、対応アプリはごく少数。
2016年11月 The Trail 公開。 有名クリエイター(ピーターモリニュー氏)のハイキングゲーム。 過去なかったゲーム性で人気になるが、不具合が多発してバッテリー消費も大きく、順風満帆とはいかなかった。
2016年11月 Microsoft Solitaire Collection 公開。 ようやく登場したマイクロソフト公式のソリティア。
2016年11月 アスファルト Xtreme 公開。 買収された後のゲームロフトの作品。 同社は動向が注目されていたが、この少し前から「引き続きゲームを作っています」というアピールを行っていた。
2016年11月 iTunes のアフィリエイト報酬が日本のみ 7% から 2.5% に引き下げ。 アフィリエイト制度を悪用して課金の中抜きをしていた業者が存在したため。
2016年11月 東北復興支援イベントとして、東北三県でポケモン GO のレアポケモン(ラプラス)が大量発生するイベントを実施。 しかし実施中に福島県沖で地震が発生、津波の危険もあったためイベント後半は中止となる。
2016年11月 AbemaTV で放送されたシャドウバース公式大会で、参加者がスタープレイヤーのグループとそうでもないグループに分けられ、そうでもない側の扱いが酷く、しかしそちらが優勝してしまう事件の顛末が優勝者によって公開され話題となる。
2016年11月 戦国炎舞でトッププレイヤーが引退。 その総課金額は数億円に上ると見られ、Yahoo でも取りあげられるなどネット上で話題となる。
2016年12月 スーパーマリオラン 公開。 全世界で記録的なダウンロード数となる。 しかし課金しないと途中から遊べなくなるシステムを多くのユーザーが批判し、大量の★1評価が各国で付く事態となる。 無料ゲーム世代の顕在化。 任天堂のスマホ本格参入。
2016年12月 茨城県が鳥インフルエンザの防疫措置のため、近隣公園のポケストップ削除を要請。

2016年の他の人気アプリ:SeveredTomb of the Maskドラゴンプロジェクトハングリー シャーク ワールドThe Battle of PolytopiaアビスリウムPinOut!SolitairicaSpace Marshals 2Banner SagaTap Titans 2遊戯王 デュエルリンクス など

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2017年1月現在、書けるのはここまでです。
前編は こちら をご覧下さい。

スマホゲームが好きな方の知識の一端になればと思います。