渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

飯盒炊爨 〜米1合〜

2020年07月07日 | open
 


陸自2型戦闘飯盒で飯を炊く。
量は自分の2食分の1合。
無洗米ではないので研ぐ。熊本産内地米。


具合の試験の為、今回これを使う。


軍用ポケットストーブのエスビット。




米には水を20分吸わせる。量は正確には
量らない。目分量、というか指分量。
突き出し指の第一関節の半分。これは
米の量によっても変える。


点火。プレファイアからすぐに着火に移る。


飯盒の凹み部から炎漏れ。火力が逃げる。


凸側は効率よく炎が当たるが、純正固形
燃料だと底部全体に火が回らない。
飯が焦げ
る可能性が現時点で見られる。


純正1個では火力が弱い。しかも、初め
チョロチョロ、中パッパのセオリー通り
の火にはならない。


急遽、急いで焚き木を投入する。火口用
フェザーではなく、着火用の切れ込み
ナイフでスティックに即入れて焚き
木を
作る。


点火用ではなく着火用の切れ込み。


くべる。結局、固形燃料よりも、木片の
ティンバースティックのほうが火力調整
が楽だ。材料は蒲鉾板のバトン割り。


火を育てて行く。


中パッパ状態にする。


焚き木の位置移動での火力調整は金属製
スプーンで行なう。


良い燃焼を得ている。


噴き出したので、しばらく加熱してから
スプーンで焚き木を調整して沈火させる。


焚き木は5本使った。蒲鉾板1枚ちょい。
実質的に燃焼済みは4本分に相当する。
最初からならば、蒲鉾板2枚で米1合炊け
ることになる。このあたりを知りたかっ
た。


蒸らす。私は逆さまにはしない。現代理論
では逆さまにしなくとも飯盒では蒸らしが
できるようだ。私も昔はひっくり返して
いた。ひっくり返しはほとんど意味が無い
ことが今では証明されている。
なお、陸自戦闘飯盒はワイヤーロック
あるので、蓋の上に重石を置いて蓋の
噴き
上りを押さえる必要はない。

蒲鉾板の杉板割り材は、焚き付けや焚き
としてかなり使える。短時間燃焼用に
は食用油を染み込ませておくとさらに
い。


私は蒲鉾板は捨てずにストックしている。
ビリヤードキューのタップ切りのまな板
としても使うし、日本刀の目釘削りのまな
板にも使う。また、野外では本当のミニ
まな板にもなる。杉板なので燃え易い
ため
に焚き付けにも適している。
 
お主もワルよのうの大黒屋とイエイエお
奉行様こそオーッホッホの切り餅なら百
両位か。ただの板だが、緊急時や野外で
は百両の価値あり。
当然といえば当然だが、固形燃料よりも
木を燃やすほうが火力調整がし易い。
エスビットがミニストーブ&ゴトクとして
大活躍だ。各国軍隊で採用されている意味
がよく分かる。


炊き上がり。上々のようだ。


シャモジで混ぜる。やはり、部分的にコゲ
ができていた。薪による野外薪木では
焦がした
事は無いが、一点集中の固形
燃料による
ものと推測できる。
しかし、このコゲ飯が美味しかったり
る。意図的に少々コゲを出すにはあえ
て狙っての一点集中加熱もアリか。
 
飯盒も米軍アリスパックに詰めておく。
非常事態で退避の際のエマージェンシー
パッキングだ。各種点火器具とカトラリー
と燃料、ロープとテープ類、救急キット
と裁縫用具、ナイフとペグ打ち工具に
ノコギリ2丁、防寒アルミシートと陸自
ポンチョ、地図とコンパスまで入れて
ある。
これに戦闘糧食と軍用水筒に入れた水
を携行
すればよい。
野外用靴とヘルメットは玄関に常備して
いる。
猫は緊急食料ではない。避難の際には、
犬と猫と亀は別途救出手立てを成す。
 
本日の飯盒炊爨のエリア。
蒲鉾板だと煙はさほど出ない。
室内実験なので、警報機が鳴らないよう
換気扇の下での木片による燃焼炊飯試験
なった。いくつかの実証知見を得る事
できた。
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