実に56年ぶりにネット配信で
観た。1967年(昭和42年)作品。
私が小学校1年の時の作品だ。
本放送はNET10チャンネル(現
テレビ朝日)で放送されていた。
10.8羽田闘争の直後から。
10.8羽田で初めて全学連はヘ
ルメットを被った。それは
ニュースで見ていた。
私が小1の時、外で遊ぶ際に赤
いヘルメットをいつも被って
いたのは、全学連の影響では
なく、ジャイアントロボを動
かす草間大作少年の影響だ(笑
友人たちと遊ぶジェットヘル
メット姿の私の写真も残って
いる。
ただ、見方によっては、『ハイ
ウェイスター』(大友克洋)に
出てくる反帝学評や中核のヘル
メットを被っているクソガキに
も見える。彼らクソガキたちは
多分路上に落ちていた「修羅場
現場脱出」の学生のヘルメットを
拾ったという作者の暗黙の表現
だろう。大友の白バイ隊員の編
では丸ごとストーリーも展開も
キャラも東本昌平が丸パクリし
ていた。
いいのこれ?という程に丸ごと。
『ジャイアントロボ』は主題歌が
とても印象的だった。荘厳な曲。
今でもそらで歌える。
多分だが、このテーマ曲の口笛
バージョンは、『大岡越前』の
テーマ曲を吹いて録音した人で
はなかろうか、と56年ぶりに
聴いて思った。
先ほど第1話鑑賞後に調べてみ
ると、音楽担当は山下毅雄さん
だ。私の推測でほぼ間違いない。
大岡越前のテーマ曲も山下毅雄
さんで、ご本人が口笛を吹いて
収録している。
当時、山下さんは日本一の口笛
奏法の持ち主と云われていた方
だ。大岡越前では音楽プロデュ
ーサーで作曲家のご本人の右に
出る口笛奏者は存在しないので、
本人録音となったらしい。
その独特な音質はとても印象的
で、56年ぶりにジャイアント
ロボの第1話を観ていて、大作
少年が観光船に乗っていて初め
て登場するシーンのBGMで、
「あ、これ大岡越前の口笛の人」
と思った。
『ジャイアントロボ』は最終回
が悲しすぎた。
泣いたぜ。半世紀以上前に観た
時は(笑
少年たちに衝撃を与え過ぎたが、
実は『鉄腕アトム』の最終話も
全く同じ展開で衝撃があり過ぎ
た。
もっと衝撃的だった最終話は
『ハレンチ学園』だったが。
作者永井豪は登場人物全員を
内戦で殺してしまった。一人
残らず。ぐだぐだ言っていちゃ
もんつけて来るPTAの良市民
ぶった連中への怒りの抗議の
ためにそのような結末にした。
『ジャイアントロボ』は悪の
組織BF団が全員ベレーを正確
に被れているのが珍しい。
戦闘員皆がそれらしいミリベレ
被りをしている。
という事は、これ以降、日本人
のミリタリーベレー被りが廃れ
た事になる。
ショッカーなどは最悪で、全員
が絵描き先生になっていた。
ただ、『ジャイアントロボ』は
ドラスティックで、大作少年は
ジャイアントロボに命令して
BF団が逃げようとして車に乗っ
たところに宇宙岩石怪獣を投げ
ぶつけて爆破して皆殺しにして
しまう。
そして、「やった。ジャイアント
ロボが勝った!」と地球防衛団
のユニコーン隊員たちと喜ぶ。
そこに「頑張れ大作少年。負け
るな大作少年」とナレーション。
当時観ていて、思った記憶が蘇
った。逃げ惑う敵を皆殺しだも
の。
それを私の3才上の少年が命令し
てるの。大量殺人を。
その行為を周囲に褒め讃えられ
ている。
いくら暴力の時代だったとはい
え、当時「あ、こりゃしどい」
と思ったのを思い出した。
綾瀬はるかさんを出すのは悪意
ありすぎる。