マウスコンピューターのクリエイター向けPC「DAIV」シリーズで検証:
画像生成AI 速いマシンは世界が違う
4090の方が速いが、A6000であれば4K画像が出せる
2機種を触ってみてまず驚かされたのが、別世界とも言うべき生成力の高さでした。基本となる512×512ドットの画像の場合、4090機は2秒、A6000機は2.5秒で生成。とにかくその速さに驚かされました。体感的にはRTX 4080時よりも、1.5〜2倍以上の速度の差を感じました。
また、VRAMサイズが大きいため、大きなサイズを生成しても少々のことでは限界にぶつかりません。画像サイズを大きめに生成しても、VRAMが足りないという上限にはなかなか達しません。4090機とA6000機を単純に速度で比較した場合、4090機が圧倒的に速いという結果になります。生成サイズが大きくなるほど速度差がはっきりしています。
一方で、生成できる画像サイズの上限では、4:3のモニタサイズを基準としたサイズ(960×540ドット)の場合、4090では3倍(2880×1620ドット)、A6000ではハイレゾ化設定で4倍の4Kサイズ(3840×2160ドット)まで生成することができます。搭載しているVRAMが多いA6000機の方が大きなサイズの生成が可能です。
▲サンプルとして簡単なプロンプトで作成した画像。1枚目が1倍(960×540ドット)、2枚目が2倍(1920×1080ドット)、3枚目が3倍(2880×1620ドット)、4枚目が4倍(3840×2160ドット)。1倍は画面にボケが見られるが、2倍あたりが最もくっきり出ており、まだ設定の工夫の余地はありそう
RTX 4090機 | RTX A6000機 | ||||
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画像サイズ | 画像倍率 | 生成時間(秒) | VRAM使用率 | 生成時間(秒) | VRAM使用率 |
960×540 | 1倍 | 7.91 | 43.52% | 9.04 | 22.83% |
1920×1080 | 2倍 | 32.55 | 80.65% | 43.3 | 49.86% |
2880×1620 | 3倍 | 95.36 | 100.00% | 165.18 | 92.77% |
3840×2160 | 4倍 | エラー | 100.00% | 533.77 | 100.00% |
マルチタスクはVRAMの多さでA6000が有利だった
作業をする上ではVRAMの使用割合も重要です。
VRAM使用率が100%を超えるようになると、VRAMを使用する他のアプリケーションとの競合が起こります。UE5などのアプリを開いたり、YouTubeの動画を見たりするだけでも動作が不安定化しやすくなります。当然ながら、他アプリとの同時利用という意味ではA6000機の方が有利だと感じられます。
今後は単に画像を出力するだけでなく、ゲームエンジンや動画オーサリングソフトなどと組み合わせて使用するケースが増え、VRAMが求められる場面は増加すると考えられます。
基本的な作業はA6000機が中心だったのですが、VRAMに余裕があるためか、競合によって動作が不安定化したことはほとんどありませんでした。