水面下で外野転向に動いていた原監督
「大久保コーチの話した通り、バッティングはリズム感を取り戻しつつあるので、もしかしたら復調の気配があるのかもしれない。だけど守備には衰えが見えますね。高い技術でカバーしているため指標には表れにくいですが、若い頃に比べて球追いの時に足が全然動いてないんです。
理由はいろいろあり、1つは足のどこかの部位が故障しておりかばってしまっているから。もう1つはセンスで野球を続けてきた部分が大きく年齢を重ねて足回りの鍛錬が足りなくなってきたところにあると考えられます。そこで劣化が始まってしまった部分もある」
坂本が抱える衰えは原監督自身も気が付いていた。それゆえ、水面下ではあるプランが進められていた。選手寿命を延ばすために左翼手にコンバートするというのだ。
「去年も調子が悪かった坂本に原監督は人知れず接触し、外野手に挑戦しないかと促しています。しかし、内野で最も消耗が激しいショートで10年以上レギュラーを張ったプライドがそれを許さないのです。坂本が首を縦に振ることはなくコンバートは一旦棚上げになっていました」(スポーツ紙野球担当記者)
ところが、ワールド・ベースボール・クラシックの代表にも選ばれず、開幕まで十分な準備時間があったのに結果が全く出ない現状では、コンバートと受け入れるか肩たたきに従うか究極の選択が迫られることは避けられないだろう。