国際高専:国際高等専門学校

観光客に便利な金沢駅を

KANAZAWA INBOUND PROJECT

グローバル情報学科4年 木田颯一 / Kida Soichi

世界で役立つグローバルイノベーターの育成を目指す国際高専。今日は国際交流と地元貢献に取り組んだ学生に出会いました。グローバル情報学科4年の木田颯一さんは金沢青年会議所(JCI)が開催するKANAZAWA INBOUND PROJECTに参加しました。

木田 颯一
グローバル情報学科4年

―木田さんが参加した「KANAZAWA INBOUND PROJECT」ってどんなプロジェクトなんですか?

 金沢駅を訪れる外国の観光客へのアプローチの改善を目指すプロジェクトです。国際高専以外にも金沢工業大学、金沢大学、星稜大学、北陸大学、石川県立大学などの学生が参加しました。

―参加したのはいつ頃ですか?

 去年の9月からです。最終報告会は11月で、約2か月間のプロジェクトでした。

―このプロジェクトに参加したきっかけは何だったんですか?

 クラスメートが募集用のチラシを見せてくれたんです。色んな大学の学生が参加するし、外国人留学生も募集していて英語が使えそうだったので応募しました。

―実際には、どのような活動をするのですか?

 4つのチームに分かれて、金沢駅の国際化をテーマにアイデアを考えるんです。俺が入ったのはサインチームで、金沢駅を訪れる外国人の観光客に使いやすい案内板を考えます。最初は週に2回集まってミーティングをしたり、実地調査を行ったりして、中間報告会を目標に活動しました。

―実地調査では、どのようなことをするんですか?

 実地調査では、金沢駅を訪れていた日本人と外国人の観光客から実際に話を聞きました。最初は外国人に向けた英語表記の案内板を作ろうと思っていたのですが、意外なことに外国人は(既存の)案内板に対して特に不満を持っていませんでした。そして、日本人の観光客が1番知りたいのは地元民のオススメ情報だということもわかりました。

―なるほど、それで、木田さんのチームはどうしたんですか?

 中間発表会では、加賀友禅デザインの足あと風の案内を金沢駅の床に貼るアイデアを提案したんですが、コストの関係などで却下されてしまいました。そこで次は日本人と外国人がおすすめの場所を付箋に書いてパネルに貼ることができる交流所のアイデアを考えました。それを実際に金沢駅で試したところ、インタビューした200人弱の人の8割が「交流できる所が欲しい」と答えたんです。

―金沢駅は自然と観光客が集まる場所ですし、ぴったりですね!ところで、チームはいつもどこに集まっていたんですか?

 金沢学生のまち市民交流館です。古民家のような建物で大きな畳の部屋があります。放課後に集まってだいたい午後6時~10時くらいまで活動していました。実地調査をしてわかったんですが、駅に地図があるだけで人が集まってくるんです。そして、地元民も観光客にオススメしたい場所があることもわかりました。それらを貼ることができるコーナーを駅内に作れたらって思ったんです。

―良いアイデアですね。最終的にはどうなりましたか?

 最後は金沢駅の偉い人相手にプレゼンがあったので、それに向けて発表の準備をしました。発表はすごく緊張しましたし、結果的には敗けてしまいました。優勝したのは飲食のチームで、外国人に向けたメニューなどを提案していました。

―残念ながら優勝とはならなかったんですね。参加した感想はどうでしたか?

 人として成長できたと思います!今回はチームのサブリーダーとして人と人の橋渡しのような役割でしたが、リーダーは中国人、チーム内にも外国人がいて、英語を使う機会がたくさんありました。他にもセッティング、パワーポイントの作成、スケジュール管理など様々な仕事がありました。あと、国際高専には工業系の学生しかいませんが、今回は経営や農業など、様々なバックグラウンドの学生のチームだったので、色んな考え方をまとめる必要があって面白かったです。

―もう一度やり直すとしたら、次はどんなところをもっと上手くやりたいですか?

 よくQRコードで商品の内容がスマホで表示されるのがありますが、自分のアイデアにもQRコードを付けて、リアルタイムでお店の予約ができるようにしたかったです。今回は残念ながら時間が足りませんでした。

―考え方や価値観などで、変わったものはありますか?

 与えたい人と、もらいたい人の求めているモノが必ずしも同じではないことを学びました。むしろだいたい違うと思います。今回は実地調査をしなければわからないことがたくさんありました。独りよがりにならないようにインタビューなどで聞く必要があると思いました。

―ありがとうございました!最後に付け加えたいことはありますか?

 やっぱり英語が役に立ったと思います。チーム内で話す時に英語と留学の経験が自信につながる武器になると感じました。(木田さんは1年間ニュージーランドへ留学)あとは、フランス人の観光客も多かったので、フランス語もやってみたいと思いました。ありがとうございました!

インタビュー:ジョナサン

HOMEReport from the Lab学生インタビュー 木田颯一