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YAMAHA RTXルーターのIPv6(IPoE接続時)ルーティング設定メモ

前書き

YAMAHAのRTXシリーズのルーターでインターネット接続時(IPv6 IPoE)にconfig設定だけでは解決の出来ない諸々のトラブルに遭遇したのでその時の問題解決方法を情報共有のメモをしておきます。
なお基本的にコマンド設定です。Web画面のGUIでは詳細な調整が出来ません。
不具合例を逐次追加更新して置きます。

インターネット接続環境

  • 回線:NTT東日本フレッツ光ネクスト
  • ISP:IPv6 IPoE接続(MAP-E)
  • ルーター機器:YAMAHA RTX1210

ネットワーク構成

「インターネット」
   ↑
「NTT ONU」
   ↑
「YAMAHA RTX1210 WAN側」(LAN2ポート)
   ↑
「YAMAHA RTX1210 LAN側」(LAN1ポート)
   ↑
「端末側」

IPv6 IPoE 設定

公式の設定事例を参考にします。

WAN側の設定
ipv6 prefix 1 ra-prefix@lan2::/64
ipv6 lan2 dhcp service client ir=on
LAN側の設定
ipv6 lan1 address ra-prefix@lan2::1/64
ipv6 lan1 rtadv send 1 o_flag=on
ipv6 lan1 dhcp service server

IPv6 設定確認コマンド

IPv6の動作確認に使用する以下のコマンドを使用します。

IPv6アドレス番号の表示
# show ipv6 address
IPv6ルーティング表示
# show ipv6 route

IPv6アドレスの例

WAN側(LAN2ポート):ABCD:EF01:2345:6789:ABCD:EF01:2345:6789/64

LAN側はWAN側からRAプレフィックスで上部64bitを取得して下部64bitに1を割り当てます。

LAN側(LAN1ポート):ABCD:EF01:2345:6789::1/64

不具合例1

IPv6アドレス番号の表示
# show ipv6 address
LAN1 scope-id 1 [up]
 グローバル     ABCD:EF01:2345:6789::1/64 (lifetime: 1234567/1234567)

LAN2 scope-id 2 [up]
 グローバル     ABCD:EF01:2345:6789:ABCD:EF01:2345:6789/64 (lifetime: INFINITY)
IPv6ルーティング表示
# show ipv6 route
Destination              Gateway                   Interface  Type
default                  fe80::ABCD:EF01:2345:6789 LAN2       RA
ABCD:EF01:2345:6789::/64 -                         LAN1       implicit

この状態でもIPv6の疎通は出来ているのですがRTX1210機器本体を再起動すると以下のようになります。LAN側のLAN1ポート側にグローバルが再配置されました。WAN側のLAN2ポート側はリンクローカルfe80::だけになります。

IPv6アドレス番号の表示
# show ipv6 address
LAN1 scope-id 1 [up]
 グローバル     ABCD:EF01:2345:6789::1/64 (lifetime: 1234567/1234567)
 グローバル     ABCD:EF01:2345:6789:ABCD:EF01:2345:6789/64 (lifetime: INFINITY)

不具合例2

IPv6ルーティング表示
# show ipv6 route
Destination              Gateway                   Interface  Type
default                  fe80::ABCD:EF01:2345:6789 LAN2       RA
ABCD:EF01:2345:6789::/64 -                         LAN2       implicit

これはWAN側であるLAN2ポート側にルーティングされてしまった状態。
RTX1210からはIPv6疎通しますがLAN側であるLAN1ポート側に接続された端末側からはIPv6インターネットに接続出来ません。
また、RTX1210機器本体を再起動しても不具合は解消されませんでした。
LAN側のIPv6割当を一旦解除して再設定する事で不具合は解消しました。

LAN1ポート側を再設定
no ipv6 lan1 address ra-prefix@lan2::1/64
ipv6 lan1 address ra-prefix@lan2::1/64

不具合例3

IPv6ルーティング表示
# show ipv6 route
Destination              Gateway                   Interface  Type
default                  fe80::ABCD:EF01:2345:6789 LAN2       RA
2345:6789:ABCD:EF01:ABCD:EF01:2345:6789/128 -                         LAN2       implicit
ABCD:EF01:2345:6789::/64 -                         LAN1       implicit

2回線のマルチホーミング環境であった不具合で別のIPv6サブネットが割り振らてしまった状態。LAN側から別のIPv6サブネットが到達しない様にフィルター等で調整します。

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