2012.12.19 Wednesday
VCが実際にAirbnbを使って宿泊してみたレポート
(本投稿は、プリンシパルの宮坂のエントリーになります。)
貸部屋マッチングサイト「Airbnb(エア ビー&ビー/エア ビンビ)」(https://www.airbnb.com/)
国内でもこの名前をご存じの方は多いと思います。
何事も理解するには自分で使ってみることが重要ですが、Airbnbはその特性上あまり使う機会もない方も多いかと思います。そこで、今回はサンフランシスコへ出張するにあたり予約しようと思っていたホテルをやめて、MTG会場で一番近そうな場所を選んで宿泊して実際に使った感想+周辺情報を書いてみました!
◆サービスの利用方法
①宿泊前に行うこと
・Facebookでのソーシャルログインが可能。
・ステイ先、日程、宿泊者数を指定して検索すると該当宿泊先がヒット。
*RoomType(Entire home/apt/private room/shared room)、 値段、googleMapから滞在先を選択してフィルタリングが可能。
・個別の宿泊先について、レビュー数・値段・部屋の中の写真がファーストビューに表示。
・興味がある先をクリックするとhost情報(hostは本人の写真付き、FBでログインしている場合にはプロフィール画像とも連携可能)、photes/maps/street view/calenderで基本情報を閲覧でき、説明・アメニティ/ハウスルールが表示される。これに紐付き、過去に宿泊した人のレビューが閲覧可能。離脱を防ぐために次の物件情報に誘導するための類似物件リストが表示される。
・気に入ればwish listに入れることも可能、またその場で購入することも可能。購入導線では旅行の目的や何が気に入ったか、購入者の趣味はなにかなど必須事項として入力を求められる。追加の質問があればhostにメッセージを送れる。決済方法はvisa/master/amex/discovery/paypal。
・購入完了画面の手前で本人確認のためにSMSを送るための携帯番号を聞かれる。入力するとenter codeが送られてきてそれをWEB画面上に入力する。ユーザ情報と本人確認をもって、hostに情報が送られ、hostが承認すると、SMSと指定していたメールアドレスにcongratulations!のメールが送付される。
・宿泊予定日の前日になるとSMSと指定していたメールアドレスにreminderが送られてくる。
②宿泊時に行うこと
・Airbnb経由の予約という点を伝えるとそのまま通される。クレジットカードを確認されたで、もしかしたら本人確認をしている可能性あり。
③宿泊後に行うこと
・宿泊の翌日に30日以内でのレビューとレーティングの入力依頼がメールで届く。入力していないと2日後にリマインドされる。入力画面は以下の通り。
◆僕が感じた良い点
・UXが非常に良い。不安を感じるhostの情報、部屋の中、アメニティ、過去に泊まったことがある人の(FBと連携しているため基本実名の)レビュー、レーティング、GoogleMAPを使った周辺情報など判断するのに必要な情報が一目見て簡単にわかる/使えるように設置されている。SMSを使った本人確認の方法、決済も非常に簡単。
・決済完了後は友人を誘うとその金額と同額(今回の場合は一泊8,207円で友人が仮にairbnbで6,155円使うと2,052円(25%?)がもらえるとの表示が出た)がもらえるので、友人を誘うインセンティブが強い。これは多分、airbnbの成約時の報酬が6~12%なので損が出ているはずなので、ユーザ獲得(例えば僕は日本人設定していて、airbnbが日本人の未登録ユーザを取りたい考えた場合はユーザ獲得コストの拠出が可能となる)か活性化のために行っていると推察。
ユーザ紹介誘導画面:https://www.airbnb.com/referrals
・ユーザ側だけではなく、hostも評価するので継続して安く泊まる場所の利用を許諾してもらうためにはユーザ側もレートを高める必要がありよい循環に。
◆僕が感じた悪い点(改善点)
・UIがまだ英語圏のユーザ向けなのでUXが国による異なる場合は使いにくい、また言語サポートも必要。
・物件名、ホストの名前で検索ができない。物件名を覚えていて振り返りたい場合に対応しにくい。
・友人に物件情報を知らせる際に友人のメールアドレスを入力すると概要が飛ぶが、checkin/checkout時間や何人で行くか、その物件情報の他の人からのレビューまで分かってしまい、単に住所やGoogleMap上での場所を教えたいというライトなユーザーは使えない。(下記はメールに添付されている物件情報URLをクリックして表示される画面)
https://www.airbnb.com/users/show/993102
・写真等のアップロードがどうしてもhostに依存するため、どうしてもユーザ側が感じるものとギャップは残る。ユーザレビューを入れて最適化されるはずだが、グローバルのユーザをまとめてしまうとユーザを入力する人の感覚が国により異なるのでまにうけるとギャップが大きく感じる。(なので、同じ居住地域やそのユーザが特に気にしている点を事前に聞いてレビューをフィルターかけるとよい。)
◆全体的な評価
・僕が予約した所だけだとサンプルとして少ないのですが、金額を抑える目的で一人又は気の知れた友人で行くなら期待値を落として継続利用してもよいかと思いました。物件がもっと良かったり、ビーチや歴史ある家とかなら彼女・家族での利用の可能性もある(つまり他の利用用途ニーズも取れる)と思いますが、実際どれだけの物件登録があってどのレベルなのかをもっと知りたいと思います。逆にいえば、良い物件がそろってレビューの精度を高めていけば、普段は見つけられない良い物件や値段の引き下げが可能になるので伸びる可能性あると思います。
・プロダクトの完成度は高く、英語圏のユーザであれば殆ど面倒くささなく予約までできると思います。また、携帯(アプリ・SMS)と連携するので移動しても携帯から地図や住所情報を見ることができて非常に便利でした。
以上が、体験レポートでした。まあ、非常に良い経験でしたし、機会があれば今度は結構グレードあげてみてアジアとか行ってみたいところです。
ちなみにですが、ちょっとairbnbについて調べてみたので雑感と一緒に書いて終わりにしたいと思います。正確さに重きを置いていないので、何かに使う場合には細かい点はお調べになってくださいね。
◆サービスの概要https://www.airbnb.com/
・2人のデザイナーが創業。きっかけはデザイナーの集まりで周辺のホテルの宿泊価格が高騰/場所がない状態が起こり、周辺の空き部屋をまとめたところ需要があり、これをもとにサービスへ。
・やはり誰が人の家に好き好んで泊まるわけが無いなどの創業当初の批判の嵐があっただが、現在ではRent from people in 32,836 cities and 192 countriesで、2010年1月に10万泊、10月で55万泊、12月には80万泊、2011年2月で100万泊を達成。つまり1年で提供宿泊件数が110%の伸びを記録(以下は推移を示すグラフ)
・AirBnBのビジネスモデルは以下。
http://bizna.jp/labblog/?p=3649
・最初にPC版からつくり、2010年11月(つまり宿泊数が55万泊になった後)にiphone版リリース、同時にUIデザイナーを募集(http://blog.airbnb.com/ui-designer)し、これが現在のUIにつながっている模様(つまりシリーズAと同時に採用している。その前はUIデザイナー不在だが、それでも2010年10月に55万泊まで行けるだけのサービスをつくってる)。ちなみに、2009年のUIは以下でかなり違っている様子。
http://www.atmarkit.co.jp/news/200911/02/airbnb.html
◆ユーザの獲得方法
・ユーザの集め方として、Craigslistの住宅カテゴリーに掲載された案件に対して、airbnb.comドメインでは無く、大量の無料メールアドレス(yahoo.comやgmail.comなど)を利用して、Airbnbがいかに成長しているかを記したメールを送ってAirbnbの登録を促していた。実態はスパムだが、これでユーザ獲得に成功した様子。また、AirbnbからCraigslistにも自動案件投稿できるような機能も搭載しており、今までCraigslistしか利用していなかったユーザーにとって、AirbnbからCraigslistにも合わせて投稿できるんだったらAirbnb使おうか、という気持ちが働くようになり、Craigslistのユーザ基盤を奪う戦略の様子。
参考:http://davegooden.com/2011/05/how-airbnb-became-a-billion-dollar-company/
Craiglist:http://www.craigslist.org/about/sites/
・また、2009年1月中旬に行われたオバマ大統領の就任演説では、全米から推定40万人が参加したと言われているが、ワシントンD.C.の全ホテルの部屋数を足しても約2万にしかならない。圧倒的に宿泊施設が足りていなかったのだ。このタイミングでAirbnb使えば宿がとれるということを主要メディアに取り上げられ(意図的かは不明)拡散した様子。世の中的なイベントに合わせてうまくPRした例。
◆ファイナンス推移
・2007年9月のアイデアからローンチの2008年8月までに約1年は手金で対応。サービスローンチから半年後、2008年12月の最初のマッチングから1ヶ月後の2009年1月にシードステージとしてYconが$20Kと小額出資、その3ヶ月後にあたる2009年4月に成約件数が約2500件に達したタイミングでセコイアとユニバーシティベンチャーズが$600Kを出資。2010年11月にシリーズAで$7.2Mと大型ファイナンスを行い(このとき2010年10月で55万泊達成済み)、2011年5月には推計10億ドル以上の企業価値を元に1億ドルの投資、Andreessen
HorowitzやDigital
Sky Technologiesなどからの大規模投資へ。
TOTAL($120M) |
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VENTURE FUNDING TOTAL($120M) |
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Seed, 1/09 ($20k) |
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Seed, 4/09 ($600k) |
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Series A, 11/10($7.2M) |
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Series B, 7/11 |
ざっくりなのですが、ご興味ある方は深掘って調べてみると面白いと思います。自分で身をもって体験することで良し悪しや可能性が分かるのは何でも同じだと思います。今回も非常に良い体験でした!
- | 14:27 | comments(1) | trackbacks(0)
コメント
管理者の承認待ちコメントです。
- | 2017/11/13 1:04 PM
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