本コラムでは、国内MBAの難易度について説明します。
難易度と言いましても、大学受験のような偏差値という概念は、国内MBA受験にはありません。
そこで国内MBAの難易度を測る目安として、ここでは受験倍率を取り上げて、倍率が高い大学院を難易度が高い国内MBAと定義します。
その上で、難易度が高い国内MBAはどこの大学院か、その大学院を素人が目指すには、どう勉強したらいいのかについて解説します。
目次
【飯野一講師が動画で解説!】
アガルートアカデミー国内MBA試験の飯野一講師が、人気のビジネススクール、青山学院大学、神戸大学、慶應義塾大学、筑波大学、東京都立大学、一橋大学、早稲田大学の倍率について解説します。
合格倍率を公開しない大学も多いですが、気になるポイントかと思います。
ぜひ参考にしてみてください。
MBAは資格ではなく学位なので合格率ではなく倍率
よく間違われる方がいますが、MBAとは、Master of Business Administrationのことで、ビジネス・スクールの修了生に対して授与される修士号です。
USCPAや公認会計士、中小企業診断士といった資格の場合は合格率で表記されますが、MBAの場合には入試なので倍率という表現をします。
関連コラム:MBA(経営学修士)とは
国内MBAの倍率から見る難易度
国内MBAの難易度を測る目安として、受験倍率が2倍を超えてくると人気があり入学するのが難しい国内MBAだと言えるでしょう。
特に倍率が高く難易度が高い国内MBAとして早稲田大学大学院、一橋大学大学院、慶應義塾大学大学院、京都大学経営管理大学院、神戸大学大学院、筑波大学大学院、東京都立大学大学院、青山学院大学大学院が挙げられます。
21年度の国内MBAで人気がある大学院のプログラム・コース名の倍率は下記のとおりです。
国内MBAの難易度(倍率)ランキング
| 順位 | 大学院名 | プログラム・コース名 | 倍率 | 年度 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 京都大学 | 一般選抜 | 7.52 | 21 |
| 2 | 一橋大学 | 経営管理プログラム | 4.88 | 21 |
| 3 | 兵庫県立大学 | 経営専門職専攻地域イノベーションコース | 3.82 | 21 |
| 4 | 慶應義塾大学 | MBAプログラム | 3.76 | 21 |
| 5 | 早稲田大学 | 夜間主総合 | 3.21 | 21※1 |
| 6 | 筑波大学 | 国際経営プロフェッショナル専攻 | 2.57 | 21 |
| 7 | 筑波大学 | 経営システム科学専攻 | 2.50 | 21 |
| 8 | 東京都立大学 | 経営学・経済学・ファイナンスプログラム | 2.38 | 21 |
| 9 | 早稲田大学 | 夜間主プロフェッショナル | 2.38 | 21※1 |
| 10 | 一橋大学 | 経営分析プログラム | 2.13 | 21 |
| 11 | 青山学院大学 | 国際マネジメント研究科 | 2.00 | 推定※1 |
| 12 | 神戸大学 | 現代経営学専攻 | 1.99 | 21 |
| 13 | 立教大学 | ビジネスデザイン研究科 | 1.98 | 21 |
| 14 | 九州大学 | 産業マネジメント専攻 | 1.73 | 21 |
| 15 | 立命館大学 | 経営管理研究科 | 1.67 | 22※2 |
| 16 | 中央大学 | グローバルビジネス研究科 | 1.40 | 推定※1 |
| 17 | 明治大学 | 戦略経営研究科 | 1.40 | 推定※1 |
| 18 | 関西学院大学 | 企業経営戦略コース | 1.39 | 21 |
| 19 | 同志社大学 | ビジネス研究科ビジネス専攻 | 1.27 | 21 |
※2立命館大学は22年度の倍率を掲載
続いて難易度が高い(倍率が高い)と言われている国内MBAの倍率の推移について詳しくご紹介します。
早稲田大学大学院
早稲田大学大学院経営管理研究科(WBS)には全日制、夜間主総合、夜間主プロフェッショナルの3つのコースがあります。
受験者数、合格者数などの受験情報は大学ホームページ等では公式に発表されていませんが、2021年度の秋入試に関する情報を入手して独自に倍率を計算しましたので、その結果を掲載します。
多少の誤差はあるかもしれません。
この点をご理解いただいたうえで、以下の数字を参考にしてください。
早稲田大学大学院の2021年度の秋入試は、夜間主総合の受験者数は212名で合格者数は66名なので、 受験倍率 は3.21倍となっています。夜間主プロフェッショナルの受験者数は100名で合格者数は42名なので、 受験倍率 2.38倍となっています。
| 2021年秋 | |
|---|---|
| 夜間主総合 | 3.21倍 |
| 夜間主プロフェッショナル | 2.38倍 |
一橋大学大学院
一橋大学大学院経営管理研究科には、実務経験がなくても受験できる経営分析プログラム、社会人対象の経営管理プログラム、金融・財務を学ぶ金融戦略・経営財務プログラムがあります。
一橋大学大学院 2021年度の経営分析プログラムは、受験者数が132名で、合格者数が62名なので、受験倍率は2.13倍となっています。
経営管理プログラムは、受験者数が317名で、合格者数が65名なので、受験倍率は4.88倍となっています。
金融戦略・経営財務プログラムは秋入試と冬入試に分かれていて、2021年の秋入試は受験者数が76名で、合格者数が31名なので、受験倍率は2.45倍となっています。
冬入試は受験者数が34名で、合格者数が11名なので、受験倍率は3.09倍となっています。
| 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | |
|---|---|---|---|---|
| 経営分析プログラム | 2.48倍 | 2.26倍 | 2.13倍 | 3.4倍 |
| 経営管理プログラム | 3.27倍 | 3.14倍 | 4.88倍 | 4.8倍 |
| 金融・財務プログラム (秋入試) | 3.35倍 | 3.03倍 | 2.45倍 | 2.28倍 |
| 金融・財務プログラム (冬入試) | 3.67倍 | 4.22倍 | 3.09倍 | 3.84倍 |
※参考:合格実績
慶應義塾大学大学院
KBSには全日制のMBAと実務経験15年以上の方を対象としたE-MBAがあります。
慶應義塾大学大学院の2021年度の全日制の入試は、2021年度は受験者数が391名で合格者が104名なので、受験倍率は3.76倍となっています。E-MBAは、受験者数が81名で合格者数が58名なので、受験倍率は1.40倍となっています。
| 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | |
|---|---|---|---|
| MBA | 2.70倍 | 3.08倍 | 3.76倍 |
| EMBA | 1.28倍 | 1.43倍 | 1.40倍 |
※参考:入学試験要項
京都大学経営管理大学院
京大は実務経験がなくても受験できる一般選抜と、社会人が対象の特別選抜に分けられます。
京都大学経営管理大学院の2021年度の一般選抜は受験者数 203名で、合格者が27名なので 受験倍率 は7.52倍となっています。
2022年度の一般選抜は受験者197名で、合格者が26名なので、受験倍率は7.57倍となっています。
| 2020年度 | 2021年度 | 2022年 | |
|---|---|---|---|
| 一般選抜 | 5.80倍 | 7.52倍 | 7.57倍 |
| 特別選抜 | 2.00倍 | 2.29倍 | 1.75 |
※参考:入試データ
神戸大学大学院
神戸大学大学院の2022年度の入試は、受験者数が174名に対して、 受験者数 が70名なので、受験倍率は2.49倍となっています。
| 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 |
|---|---|---|---|
| 1.87倍 | 1.80倍 | 1.99倍 | 2.49倍 |
筑波大学大学院
ビジネス科学研究科には、経営学専攻と国際経営プロフェッショナル専攻の2つのコースがあります。
筑波大学大学院の2022年度入試の経営システム科学専攻は 受験者数が81名に対して、 受験者数 が35名なので、受験倍率は2.31倍となっています。国際経営プロフェッショナル専攻は 受験者数が78名に対して、受験者数 が35名なので、受験倍率は2.17倍となっています。
| 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | |
|---|---|---|---|---|
| 経営学学位プログラム | 3.50倍 | 2.78倍 | 2.50倍 | 2.31倍 |
| 国際経営プロフェッショナル | 2.61倍 | 2.17倍 |
※参考:入学試験実施結果
中小企業診断士を取得できるコースも倍率が高い
その他、倍率が高い国内MBAとして、兵庫県立大学大学院経営研究科があります。
同研究科の地域イノベーションコースは受験者数が114名で合格者数が31名なので、受験倍率は3.68倍となっています。
同研究科が倍率が高くなっている理由は、中小企業診断士の2次試験が免除になるためです。
実際の倍率は公開されていませんが、法政大学大学院イノベーションマネジメント研究科も倍率が高いことが想定されます。
倍率が2倍未満の国内MBA
では、受験倍率が2倍未満の大学院(例えば、1.4倍)はどこがあるのでしょうか。
こちらも大学院によっては倍率が公開されていませんので、アガルートの受講生でその大学院を受験した方々から得た情報をもとに本コラムは執筆します。
- 中央大学大学院 戦略経営研究科
- 法政大学大学院 経営学研究科(一般入試は倍率が高いが、社会人入試は低い)
- 明治大学大学院 グローバルビジネス研究科
- 立教大学大学院 ビジネスデザイン研究科
- 関西学院大学大学院 経営戦略研究科
は、アガルートから受験している方がいますが、その方々に聞くと、倍率は2倍に届いていないようです。
中には、1.2倍とほぼ全入の大学院もあります。
国内MBAでは、こういった倍率が低く全入に近い大学院がけっこうあると筆者は推測しています。
国内MBAの倍率は上昇傾向!受験対策は早めに始めよう
一橋大学の経営分析プログラムは2020年2.26倍→2021年2.13倍→2022年3.4倍となっています。
早稲田大学の夜間主総合は2021年が3.21倍から2022年3.8倍となっています。
人気がある国内MBAの受験生は増え、倍率は上昇傾向にあります。
入試対策のために予備校に通う方も増えています。
どのMBA入試でも共通する「研究計画書」(出願書類)は曖昧な志望動機では合格は難しく、書類選考で落とされてしまいます。
出願書類の「研究計画書」は答えがあるものではないので、他の受験生と差をつけるためには添削が重要になってきます。
アガルートでは人気MBAの入試の傾向を把握し、出願書類の添削を行うことで毎年合格者を排出しています。
あなたの将来や事業にかける想いをまずは出願書類という形にしてみませんか?
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