787主翼内部の電線切断 三菱重工、愛知県警に相談
三菱重工業は6日、名古屋航空宇宙システム製作所・大江工場(名古屋市港区)で製造中の米ボーイング社の中型旅客機「787」の主翼内部にある電線が切断されていたと発表した。三菱重工は「何者かによって(故意に)切断された可能性もある」として、愛知県警港署に相談した。同社によると、納期や生産に影響はない。
同社によると、切断されていたのは主翼内部にあり、燃料タンクをメンテナンスする際に使用するライトにつながる直径2ミリの電線。4日に作業員が切れているのを見つけた。ほかの電線に異常はなかった。
主翼を生産する建物には約800人が出入りしている。IDカードや監視カメラでチェックしており、部外者の侵入は考えられないという。同社は「偶発的なミスで切れた可能性もあるが、事件性の有無を判断できず警察に相談した」と説明した。
同社では、2002年と09年、同製作所・小牧南工場(同県豊山町)で修理中の自衛隊の戦闘機やヘリコプターのケーブルなどが切断される事件が発生している。
787は昨年就航した最新鋭機で、三菱重工を含む日本国内のメーカーが機体の35%を生産している。
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