熊本3歳女児遺体、男を逮捕 「スーパーで殺害」
熊本市高平のスーパー「ビックザビックエース清水バイパス店」で、同市清水東町の介護士、清水誠一郎さん(39)の長女、心(ここ)ちゃん(3)が3日夜から行方不明になる事件があり、熊本県警は4日、心ちゃんの遺体を遺棄したとして同市兎谷の熊本学園大2年、山口芳寛容疑者(20)を死体遺棄容疑で逮捕した。防犯カメラの映像から同容疑者が浮上、供述通り、近くの川付近で遺体が見つかった。
県警によると、山口容疑者は「スーパー1階の障害者用トイレ内で首を手で絞めて殺害し、リュックサックに入れて運び出した。騒がれたので殺してしまった。遺体は川に捨てた」と供述。遺体はスーパーから北へ約700メートルの坪井川の橋の脇で、川に合流する排水路を奥へ約10メートル入った場所に横たえられていた。
県警は山口容疑者宅を捜索、遺体を運ぶのに使ったとされるリュックサックを押収した。今後、動機を調べるとともに、殺人容疑でも捜査する。
スーパーの防犯カメラには、心ちゃんを追いかけるようにトイレに入る山口容疑者とみられる男が映っていた。山口容疑者は、遺体を同店から川まで自転車で運んだと話している。心ちゃんの服装は行方不明になった時とほぼ同じだった。
逮捕容疑は3日午後8時10分ごろ、心ちゃんの遺体を遺棄した疑い。山口容疑者は清水さん方から直線で約300メートルのところに住み、心ちゃんが通う保育園にも近いが、心ちゃんと面識はないとみられる。防犯カメラには3日午後4時ごろ、スーパーをうろつく山口容疑者が映っており、県警はたまたま店内で目を付けた心ちゃんを狙ったとみている。
県警によると、心ちゃんは3日夜、両親、兄(5)と一緒に同店に買い物に来た。午後7時半ごろ、両親がレジにいる間に1人でトイレに向かう姿が防犯カメラに映り、その約1分後にリュックサックを持ってトイレに入る男が映っていた。7時45分ごろ出てきた際にはリュックが膨らんでいた。心ちゃんは身長100センチ、体重15キロという。
両親と従業員で心ちゃんを捜したが見つからず110番して県警が捜査。防犯カメラに映っているのが若い男だったことから市内の高校や専門学校などに聞き込みし、山口容疑者が浮かんだ。県警によると、自宅から任意同行を求められた山口容疑者は素直に応じ、殺害を認めたという。〔共同〕