予告映像では、直木と譲が街で話をして、譲が直木に向かって声を張り上げるも周囲の人たちには直木の姿は見えておらず、結果、譲は一人で周囲の視線を集めてしまうというシーンがある。「あ…」と気づく少し間の抜けた譲の声にクスっと笑ってしまう。そんな譲を演じる松山が「おもしろいなって思うのは…」と話すのは、直木と譲のパワーバランス。
幽霊の直木は年上の譲に最初は敬語だったが「だんだん態度が横柄になってくる」という。しかし譲は言い返したくても呪われるのが怖いからできない。そんな二人の関係性は、切ない状況の中でも笑いをもたらしてくれそう。二人が必死に悠依を笑顔にしようとするところは、井上が挙げる「キュンとする」ポイントでもある。
脚本の安達氏はコメントで、今作を「ド直球に愛を伝えるお話」としている。井上は「見えないからこそ伝えようとするし、伝えようとするからこそ、本当にまっすぐな言葉を言う」と言い、照れとも葛藤しながらの芝居。しかも直木のことは“見えるけど見えない”“聞こえるけど聞こえない”ため、反応して視線を送ることもできない。
幽霊のときのルールを決めたという佐藤は、物や人に触ってはいけないが椅子には座れる。ただ、世界に一切影響を与えてはいけないため、椅子を立ち上がるときに椅子が少しでも動いたらダメ、歩いた時に足音はしてはいけない、など制約のある中での芝居は大変だという。
そんなエピソードやドラマの見どころを聞いていくと、今作に実力派のこの3人が集められたのもうなずける。
佐藤健は『恋はつづくよどこまでも』(通称「恋つづ」)以来、3年ぶりの連ドラ出演。今作のプロデューサーや音楽担当は「恋つづ」と同じ。“胸キュン”を期待する声もあると思うが、制作発表で佐藤は「当然あります」「キュンとするシーンを期待してくださる方にも自信を持ってお届けできるシーンになってるんじゃないか」とも語っている。
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