かがみの孤城のあらすじと感想をご紹介します。ありきたりで本当はつまらないんじゃないの?と疑っていましたが、傑作と言われるのが納得の面白い作品でした!簡単なあらすじを知って興味を持ったらぜひ、書籍をお読みください。
サクッと内容の把握ができるので、読んだことがない人でもすぐ語れるようになります。会話の話題づくりや読書感想文にもぜひお役立てください。
かがみの孤城のあらすじ①
中学校で受けたある仕打ちが原因で不登校が続き、自宅の部屋に引きこもっていた主人公の安西こころ。ある日、自分の部屋の鏡が光り別世界へつながりました。
その鏡の中の城で自分と似た境遇を持つ中学生6人と出会うことから始まります。こころを含めたこの7人は城内で「願いを叶える鍵」の捜索を命じられます。かがみの孤城とは一体何なのか、7人が集められた理由などさまざまな疑問は物語が進むにつれて明らかになっていきます。
全てが明らかになる時驚きとともに大きな感動に包まれます。物語の終盤、随所にちりばめられた伏線が最後に回収先されていく様はまさに圧巻です。一見取るに足らないような細かい描写が意味を持っていたことに気がつかされます。しかもその伏線が1つではなく、幾重にも重ねられており、最後にはそれらの応酬にに大きく心を揺さぶられます。
この作品は構成力の高さが凄まじいです。私自身終盤は読んでいて鳥肌の連続でした。特に「エピローグ」はすごいです。「全てがつながる瞬間」と言うものを体験することができると同時に物語の全てを踏まえた上でのメッセージを受け取ることができ、そこでは大きな感動を味わうことができます。
かがみの孤城のあらすじ②
内気でおとなしい性格の主人公である安西こころは、理不尽な仕打ちのせいで学校にいけず不登校生活が続いていました。そんな娘のこころに対し母親は、顔にはあまりださないが不満を感じていました。こころは母の不満を感じ取っていながらも部屋からでることができませんでした。
そんな日が続いた5月のある日、部屋の鏡が光りだし、鏡に触れると自分の体は鏡を抜け、その先にお城がありました。そしてそこで出会ったのは赤いドレスのような服を着て顔には狼の仮面をつけた少女がいました。
城の案内人だと名乗る少女に連れていかれてしまうこころでしたが、そこにはこころ以外にも自分と似た境遇を持つ6人のこころと同じ年ごろの少年少女がいました。皆なぜ自分がここへ連れてこられたのかわからず戸惑っていました。
オオカミの仮面をつけた少女オオカミさまは「この城の奥には誰も入れない『願いの部屋』があり、鍵を見つけた一人だけがそこに入ることができる。そしてその一人だけが願いを叶えることができる。」といいました。
期限は三月三十日まで。そして午前九時から午後五時まではいつでも城で部屋を探せるしかしそれ以降も残るとその人は狼に食われ、城に来ていた他の人にも連帯責任がかされる。と言い放ちました。こころは半信半疑ながらも、もし願いが本当に叶うならとあることが頭によぎるのでした。
かがみの孤城の全文は書籍で読めます。辻村深月の世界観を存分に感じられるので、ぜひ読んでみてください。
author:執筆者:高橋渉
「かがみの孤城」の感想文・口コミ
【感想・評判調査概要】
調査対象:本書を読んだ人
調査手法:インターネット回答
30代女性
居場所がない子供たち。それぞれいろいろな事情を抱えている。 居場所がなくなった子供たちの描写が絵柄と対照的にリアルだからこそ刺さる作品です。センシティブと言うものあって描くのは難しいテーマだけれど、ザ・フィクションな孤城とザ・ノンンフィクションな現実世界を鏡で挟むこのストーリーはとても良かったです。人間関係で悩むこともあるけど、自分を愛してくれている人、愛して愛したい人、大切にしてくれる人、大切にしたい人を忘れずに前向きに毎日を生きたいと思いました。
30代女性
学生の頃なら一度は感じたことがあるような、自分の力だけではどうしようもない理不尽への無力感を思い出させられました。主人公のこころはとても優しい子なのに、学生生活での理不尽な仕打ちで学校にいけない状態からはじまります。しかしそこから鏡の世界で出会う自分以外の子供たちと、打ち解けてお互いの悩みを打ち明けることで、心の傷をいやします。また、序盤ではこころに憤っていたお母さんが、理不尽な出来事を知り、不甲斐ない学校の先生と対立します。そして、少しずつこころの心の絡まりが解け成長していく物語は、自分の学生のころを思い出しながらも応援したくる作品でした。
かがみの孤城で伝えたいこと
かがみの孤城を読んだ人に、この本が伝えたいことを考えてもらいました。
伝えたいこと①
この作品ではいろいろの事情を抱えた「普通ではない人」たちが出てきます。学校生活がうまくいかないものや家族関係で問題が生じたもの、人と違う目標を目指すものだと、その境遇は様々です。そういった者たちが集まってお互いを認め合い絆を深めていき最後にはお互いになくてはならない存在になっていく様子には心が動かされます。
伝えたいこと②
人はかならずなにかしらの困難が訪れるものです。そこで大事なのは、その困難は人生のなかでも一瞬のできごとであると思うこと。例えば、いま目の前で自分に理不尽に当たる人も、しょせんはその場一瞬のもので自分の人生ではとるに足らないことなんだ、と思います。そして、それよりも自分を大切にしてくれる人を想って支えあうことが大事だと私は感じました。
かがみの孤城の魅力・見どころ
かがみの孤城の魅力を解説します。
人間ドラマに勇気づけられる
この作品は登場する少年少女、みんな表ではへっちゃらな顔をしていてもみんなそれぞれ何かに悩み葛藤していながらも友達を大切にしているのが好感をもてます。
人は助け会えない事は無い。どの時代、どの環境にいても普通じゃない事は変なことじゃない。むしろ普通なんてものはない。何かを始めたい何かをやりたいと不思議に思い立った時は過去の誰かに救われたからかもしれない。
いじめがテーマと思って読んでいたけれどそういうことではなくて、素直に生きるのが難しい現代だけど受け入れてくれる人、分かり合える人はいる。だからとりあえず前に進もう、生きようと思える本でした。
結末が気になり読み進める手が止まらない!
登場人物一人一人の成長も感じながら、オオカミ様のいう願いが叶う部屋を自分もでも考えながら読み進めました。この鏡の世界がなんなのか、オオカミ様の目的はなんなのかがわかりだすと結末が気になりそして登場する彼女たちはどう成長するのかを見届けたくてページをめくる指が止まらなくなると思います。
伏線や構成力の高さが凄まじい
終盤は読んでいて鳥肌の連続でした。特に「エピローグ」はすごいです。「全てがつながる瞬間」と言うものを体験することができると同時に物語の全てを踏まえた上でのメッセージを受け取ることができ、そこでは大きな感動を味わうことができます。
かがみの孤城の名言・印象に残る場面
印象に残った場面は、終盤のこころの同級生の女の子、萌ちゃんとのやりとりです。序盤ではあまりわからなかった萌ちゃんの性格がわかりました。
こころが学校に行けなくなった原因であるクラスの女子グループを、目の前しか見ていない集団だと言い放ちます。そして学校でこころに話しかけられなかったことの謝罪など、物語の初めにあった胸のつっかえがスッキリできました。
この場面から、学生のころは本当におっかなく感じるグループだって、大人から見ればさほど大したものでもなかったなと思い返しました。
- 「勉強は、1番、ローリスク」
- 「 才能があるかどうかなんて 賭けに乗るより、地道だけど、1番確実な方法かもしれないって思うんだ」
- 「 やっておいて絶対に無駄にならないって、教えてくれた人がいて」
勉強のやる気がわいてくる名言です!
かがみの孤城の基本情報をまとめた
作品の詳細 | 内容 |
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作品名 | かがみの孤城 |
カテゴリー | ファンタジーフィクション |
著者 | 辻村深月 |
発売日 | 2017年5月11日 |
ページ数 | 554 |
言語 | 日本語 |
ISBN-10 | 4591153320 |
ISBN-13 | 978-4591153321 |
漫画版書籍
かがみの孤城は漫画版もあります。
かがみの孤城のあらすじ、ネタバレのよくある質問
かがみの孤城のよくある質問に回答します。
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「かがみの孤城」はアニメ映画化されています。気になる方はチェックしてください。
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