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- 熱中症対策
夏の大敵、熱中症。特に小学校低学年以下のお子さまは、体温調整能力が十分に発達していないため、
熱中症のリスクが高くなります。では、どんな点に気をつけてあげればいいのでしょうか。
三宅康史先生に、お子さまが熱中症になりやすいシチュエーションや、
暑さに負けない体づくりの方法をお聞きしました。
三宅 康史(みやけ やすふみ)先生
- 帝京大学医学部附属病院高度救命救急センター長
- 帝京大学医学部救急医学講座教授
厚生労働省の助成を受けて発行された「熱中症診療ガイドライン」の作成に携わるなど、熱中症対策・医療のエキスパート。テレビやラジオなどメディアへも多数出演し、熱中症予防を呼びかけている。
熱中症とは、高温多湿の環境に私たちの身体が適応できないことで、めまいや顔のほてり、
筋肉痛や筋肉のけいれんなど、さまざまな症状を引き起こす病気のことです。
私たちの身体は36度台で安定しています。体温が上がったときは汗をかいたり、体の表面から熱を空気中に逃がしたりして、体温を一定に保つように調整されています。
ただ、長い時間、高温多湿の環境で活動を続けると、体内でつくられた熱をうまく外へ逃すことができなくなり、体内の水分や塩分も失われて、体温は急上昇していきます。こうした状態が熱中症です。
三宅先生いわく、小学生が熱中症にかかるパターンは大きく2つ。
1つは、屋外で野球やサッカーなどスポーツで体を動かしたり、遊んだりしているケース。
暑さ慣れもしているし、体力もあるけれど、頑張りすぎてしまうことが原因です。
もう1つは、家の中でゲームなどで遊ぶことのほうが好きな子がかかるケースです。
暑さ慣れしておらず、体力もあまりないために、少し暑さにさらされただけでも熱中症に
かかりやすくなってしまうのです。
ではどうしたら熱中症を予防できるのでしょうか。熱中症の発生には体調や健康状態が
大きく関係します。だからこそ夏の暑さに負けない体づくりが大切なのです。
三宅先生は「規則正しい生活が基本中の基本。三度の食事をバランスよくきちんと食べ、塩分と水分を適切な量とることが大切」と言います。前日夜遅くまでゲームに夢中で睡眠不足。次の日、寝過ごして空腹のまま学校に行き、体育の時間に熱中症で倒れる、といったケースも多いそう。
もちろん、朝ごはん抜きはもってのほか。スナック菓子や
ジュースではなく、ちゃんとごはんを食べるのがベストです。
毎日の食事からほどよく塩分もとれます。
また、熱中症の予防には、水分をこまめに、のどが渇いていなくてもとることが大切です。出かけるときは水筒などを持ち歩き、気づいたときにすぐ水分補給できるようにしておくといいでしょう。三宅先生のおすすめは、飲んだときに体を冷やす効果が高い「氷入りの冷たい水」だそうです。
水筒に氷だけを入れておき、学校で水を入れて飲んでもいい。
その度に冷たい水が飲めます。
永谷園ではお茶づけを夏の暑い時期にもおいしく召し上がっていただくため「冷やし茶づけ」として水で作ることをご提案しております。お好みで氷を入れるとよりおいしく召し上がれます。