多摩区版 掲載号:2017年10月27日号 エリアトップへ

ジャズ界を中心に活躍するピアニストで、母校の生田中学校で講演した 国府 弘子さん 南生田出身 58歳

掲載号:2017年10月27日号

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幸せ求め、楽しい苦労を

 ○…ピアノ界のスーパーレディと呼ばれ、ソロから自己のトリオ、オーケストラとの競演まで幅広く活動を続ける。今月20日、母校生田中の文化祭に創立70周年のゲストとして出演。「地元から声がかかるのは嬉しい。後輩にいい刺激を与えたい」。吹奏楽部との共演では、生徒に囲まれながら一体感ある演奏を見せた。「生徒たちが緊張よりも楽しさを知るきっかけに。好きなことのためには苦労も必要だよということも伝わったら」と思いを語った。

 〇…幼少期からピアノに触れ、才能を開花。生田中時代には友人からビートルズのレコードを借りたことをきっかけに、バンド音楽に心を奪われた。音楽以外のことにも触れておきたいと県立多摩高校へ。「ずっとクラシックをやってきたけれどバンドもやりたくて、悩みの多い中高時代だった」。国立音楽大学でジャズに目覚め、渡米修行も経験。即興で自由に音を奏でるジャズを中心に、ジャンルを超えた独自の世界を作り上げた。「中学の頃から欲張ってきた苦労が生かされている。全部好きでよかったんだなあって」

 〇…住んでいた南生田の家は坂の上の日当たりのいい場所。「私にとって多摩区での思い出はポカポカあったかいもの」と懐かしむ。2008年に新百合ケ丘での音楽祭に出演したことを皮切りに、川崎市市民文化大使としても活動。先月末にも市内でチャリティーコンサートに出演した。「川崎の皆さんにどんどん音楽を身近に感じてもらえている」と手応えを語る。

 〇…デビュー30年を迎えたが、不安と緊張は未だについてまわるという。それを吹き飛ばすのは、観客や共演者とのアイコンタクト。「目が合えば皆が楽しくなる。確実に自分をほぐしてくれる」と微笑む。ピアノを弾くことができる日常に感謝をにじませ、「明日もあさっても幸せを感じられる自分でいられれば」。これまでの日々を栄養に、「ハッピー」な音を届け続ける。

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