水から陸へ~両生類の世界~



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太古の昔、魚の一部が陸に上がり両生類に進化しました。エラ呼吸から肺呼吸へ、ヒレから四肢(しし)へと変化をしましたが、完全に水から離れることはできませんでした。カエル、イモリ、サンショウウオ、水辺では両生類のさまざな生態をみることができます。

“水から陸へ”水槽の生物
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メキシコサンショウウオ
分布:メキシコ
ウーパールーパー”とも呼ばれています。サンショウウオの仲間は通常成長するにつれ、外鰓(がいさい)が吸収されて肺呼吸に変わりますが、メキシコサンショウウオは成体になっても、それが吸収されずエラ呼吸をしています。このような形態をネオテニー(幼生成熟)といいます。

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サビトマトガエル
分布:マダガスカル東部
夜行性で、夜になると活発に動き回ります。敵に襲われそうになると四肢を突っ張り、体を膨(ふく)らませることで身を守ります。

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アイゾメヤドクガエル 
分布:ブラジル、ガイアナ、フレンチギアナ、スリナム
同じ種類でも体の模様の違いが多い種類です。

熱帯雨林の宝石 ヤドクガエル

ヤドクガエルの仲間は中南米の熱帯雨林に生息している小型のカエルで、“熱帯雨林の宝石”と称されるほど、美しい体色をしています。赤色、黄色、青色などとても鮮やかで、ひときわ存在感があります。この体色にはある秘密があります。ヤドクガエルの仲間は皮膚に強い毒をもっているため、派手な体色は『自分は毒をもっている』という周囲への警告色なのです。
現地に住むインディオ達はその強力な毒を利用して狩りをしていたこともありました。狩りで使用する矢の先に毒を塗って使用していたことからヤドクガエルという名前がついたそうです。現在では、ヤドクガエルの毒の成分が研究され、医療の分野でも利用されています。


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