5人が死亡した「焼肉酒家えびす」の集団食中毒事件で店を運営していたフーズ・フォーラスが破産手続きに移行したことがわかりました。
この事件は金沢市に本社を置くフーズ・フォーラスが運営する焼肉酒家えびすで2011年4月、富山や福井など4県の店舗でユッケを食べた子供を含む5人が死亡、約180人が食中毒の症状を訴えたものです。
東京商工リサーチによりますとフーズ・フォーラスは営業継続が困難となり、2012年2月に金沢地裁に特別精算を申請していました。
しかし債権者との協定成立の見通しが立たず、申請から11年以上経て破産手続きに移行したということです。
債権者はおよそ300人、特別精算申請時の負債総額は17億7800万円でした。
焼肉酒家えびすをめぐっては2020年10月、業務上過失致死傷の疑いで書類送検されていたフーズ・フォーラスの元社長ら2人について富山地検が不起訴とし、捜査が終結していました。
一方でフーズ・フォーラスは被害者に対して優先的に弁済するため、特別精算による債権放棄や被害者優先の返済計画の承認を得るという方法を取っていました。