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民主党政権が失敗に終わった本当の理由~悪いのは「マニフェスト」ではない

政権運営のためのOSをつくれず、社会変革への国民の期待に応えられなかった罪は重い

福島伸享 衆議院議員

「政治家主導」を「政治主導」と取り違えた民主党議員

――OSが欠けていたために民主党政権の看板だった「政治主導」が実現しなかったと。

福島 はい。民主党の人たちは、「政治主導」と「政治家主導」をごっちゃにしていました。多くの民主党の議員が政治主導と考えていたのは、実は政治家主導なんです。当時、テレビで政務官が電卓を叩くシーンが出てきましたが、役人に代わって電卓を叩くのは政治家主導に過ぎない。

 政治主導とは何か。別の言葉で言うと、国会主導なんですね。政権をとって、大臣や副大臣、政務官になれば嬉しいかもしれない。でも、国会が決めなければ、法案や予算は通らない。それがこの国の仕組みです。

 役所に法律をつくらせている限り、斬新な政策はできません。選挙で勝って与党になり、党が主体となって法律をつくったり、役人がつくった法律を修正したりして、国会で通して政策として実現するのが真の政治主導です。本当の舞台は国会なんです。

 言い方を変えると、立法府が法律をつくったうえで、その法律に従って政府が動いているかを監視したり、指導したりするのが、政治家の本来の役割です。憲法第41条で「国会は、国権の最高機関」、「国の唯一の立法機関」と定めている意味は、このことにあるのです。当時の政治主導確立法案にも、あまりこの点は意識されていません。

 おそらく小沢一郎さんは、このことをいち早く認識していた。だから、かつては国会答弁に政府委員を立たせるなと言ったわけです。立法府での政府を代表して答弁するのは、政治家である大臣・副大臣・政務官。党側からはその法律をつくった政治家。同じ党の議員でありながら、政府と立法府というそれぞれの立場から、緊張関係をもって議論をするわけです。

拡大国会議事堂=2022年6月22日

政治主導を確立するうえで重要なのは国会改革

福島 実は、政治主導を確立するうえで、国家戦略局や補佐官の増員以上に重要だったのは、国会の改革でした

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筆者

福島伸享

福島伸享(ふくしま・のぶゆき) 衆議院議員

1970年生まれ。1995年東京大学農学部を卒業後、通商産業省(現経済産業省)に入省。橋本龍太郎政権での行政改革や小泉政権での構造改革特区制度の創設の携わる。2009年衆議院議員初当選(民主党)の後、2021年の衆議院議員選挙で3選。現在無所属で5人会派「有志の会」に所属。

※プロフィールは原則として、論座に最後に執筆した当時のものです

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