みんなで大家さんのからくりとは？詐欺と噂される理由について解説

みんなで大家さんは1口100万円から不動産投資が始められる投資商品です。

実際の運営は事業者である都市綜研インベストファンド株式会社が行い、想定利回りが6～7％という好条件で注目されています。

ただ、利回りの高さと事業内容から、みんなで大家さんには「からくりがあるのではないか？」と疑う声も多いようです。

この記事では、みんなで大家さんにからくりがあるのかという点について、事業内容や口コミなどをリサーチしながら解説します。

これから「みんなで大家さん」シリーズの投資にチャレンジすることを検討している方はぜひ、参考にしてください。

みんなで大家さんのからくりとは

みんなで大家さんは一口100万円から始められ、6～7％の高利回りで2ヵ月に一度分配金が受け取れる不動産小口化商品です。

その利回りの良さから「危ないのでは？」「自転車操業ではないか」「何かからくりがあるんじゃないか」といった噂があるようです。

みんなで大家さんのからくりって何？

一般の不動産投資であれば4％～5％台という利回りが多いのに対し、みんなで大家さんは7％という高い利回りで分配金が受け取れるため、何かからくりがあるのではないかという口コミが多いようです。

みんなで大家さんの“からくり”＝どのようにして高利回りの分配金が支払われているか？ということですが、みんなで大家さんの営業者である都市綜研インベストファンド株式会社が投資の対象となる物件を選定、購入し、それを賃貸して得た利益が分配金の主な原資となるはずです。

しかしながら、みんなで大家さんではその運用成績やレポートなどの報告がないため、どのように運用されているかの透明性が確保されていないようです。

自転車操業ではないかと噂されている理由

会社経営における自転車操業とは、事業者に手元資金の余裕がないため、決済直前に入った資金により、どうにか支払いをこなしている状況を指しています。いわゆる「資金繰り」に余裕がなく厳しい状態のことを指します。

みんなで大家さんでいえば、以前募集したファンドの分配金を支払うために、新しいファンドを募集し、その出資金で分配金や満期償還時の元本を支払っている状態のことを意図しているものと思われます。しかし、それを裏付けるようなものは見当たらず、ネット上でのネガティブワードだけが注目されてしまっているようです。

自転車操業自体は違法ではない

自転車操業という言葉を聞くと一見ヤバそうな印象を受ける方も多いと思いますが、自転車操業は違法ではありません。資金が潤沢ではない会社もたくさんあるため、支払いのタイミングによっては一時的に自転車操業状態になってしまう、という会社も多いようです。

みんなで大家さんがポンジスキームの詐欺と疑われる理由

ここでは、みんなで大家さんがポンジ・スキームと疑われる理由について解説します。

想定利回りが7％と高配当

みんなで大家さんは「想定利回り7％」の高配当で注目されている投資商品です。

近年ではメガバンクの定期預金に10年以上預けていても、金利は0.002％しか得られません。300万円以上預金しても同様です。

みんなで大家さんは1口100万円から出資できますが、7％という高利回りであることから「無理な運用がされているのではないか？」と疑う声があるようです。

過去に営業停止を受けている

実はみんなで大家さんは、2013年5月に営業停止を受けたことがあります。

理由は行政との会計基準の見解の相違とされており、2ヶ月間ほど業務停止となリました。そのため、いまだにマイナスイメージが消えないようです。

その後、事業許可要件を満たして解約を希望した顧客へは出資金を返還し、返還までの分配金も想定利回り通り支払いをしたので、問題なく事業は継続されています。

投資先が開発中の更地

引用：ゲートウェイ成田公式サイト｜開発作業の様子

みんなで大家さんの場合、7％もの高配当を続けるためには、投資先の安定した家賃収入が必須となるはずです。

しかし、シリーズ成田は現在開発が進められている状態なので、利益が発生しているわけではありませんが、配当は投資家に支払われています。「そのお金はどこから来ているのか？」という不安が付きまとうようです。

都市綜研インベストファンド株式会社の決算書に不明瞭な点がある

みんなで大家さんの営業者である「都市綜研インベストファンド株式会社」の決算書には、いささか不明瞭な点があるようです。

具体的に以下の点が挙げられます。

預り金が1年間で120億円の増加

令和3年と令和4年の貸借対照表を比較してみると、預り金が1年間で120億円も増えていることが分かります。

したがって、一般的に預り金が1年間のうちに億単位で急激に増えることはありません。

総資産が1年間で500億円も増加

次に、総資産が1年間で500億円も増加している点にも注目してみましょう。

都市綜研インベストファンドの決算公告では、2021年3月末（第23期）から2022年3月末（第24期）にかけて、資産が約743億円から約1233億円に増えており、実に490億円もの増加です。

カルビーのネットキャッシュが487億円ですが、都市綜研インベストファンドの総資産の増加分とほぼ変わりません。事業規模を比較してもあまり現実的でないといえます。

出典：都市綜研インベストファンド株式会社　 第23期決算公告

都市綜研インベストファンド株式会社　 第24期決算公告

みんなで大家さんにからくりがあるという証拠はない

巷では「からくりがあるのではないか？」などと噂されているみんなで大家さんですが、現時点では自転車操業や詐欺商法を行っているという証拠はありません。

ここでは、みんなで大家さんの現状について解説します。

実際に開発・運用している

ポンジ・スキームは出資金を集めても実際の運用はせずに、将来的に破綻することが分かっていながら、さらに新しい出資者からお金を騙し取る方法です。しかし、みんなで大家さんは実際にプロジェクトを開発・運用しています。

例えばシリーズ成田では成田空港周辺開発プロジェクト用地として、「ゲートウェイ成田」を開発中です。成田空港から車で3分にある東京ドーム約10個分の広大な敷地に、日本の魅力や文化、ビジネスを発信する複合施設を作ろうとしています。

「シリーズ伊勢6」の組み入れ物件である「ともいきの国 伊勢忍者キングダム」も現在運用中です。伊勢忍者キングダムは2020年で開園27周年目を迎え、日本庭園や準天然温泉の露天風呂などで観光客を楽しませています。

分配金の支払いはきちんと行われている

想定利回り7%の分配金も滞りなくきちんと支払われており、安定した投資先として出資者から信頼を得ています。2ヶ月に1度入金されるので、定期的な収入源として家計の足しにできるのがメリットです。

7%は高利回りですが、J-REITでも7.33%などの投資商品が提供されており、決して法外な利回りではありません。15年間元本評価割れ無しという実績も信頼性を高めています。

みんなで大家さんのからくりを噂する口コミ・評判【Twitter等】

Twitterなどの書き込みでは「みんなで大家さんには何かからくりがあるのではないか？」「怪しい」という声が多いようです。

ここでは、Twitterなどでの口コミ・評判についてご紹介しましょう！

おいしい話にはからくりがある

YouTubeの広告にある「みんなで大家さん」ってあやしくない？利回り７％で釣ってお金集めて、実際は…な気がする。美しいバラにはトゲがある＝おいしい話にはからくり（罠？）がある(笑)

— Dance Dance Dance (@screen_star) June 11, 2022

年利7％は眉唾物

みんなで大家さんの宣伝をちょくちょく見るけど、あれ大丈夫なのか？
運用利回り7%は眉唾物だがね…
何となくだが安愚楽牧場の香りがする。

— 黒猫キャピタル (@kuronekocapital) December 4, 2021

からくりを見破れない仕組みになっている

怪しいからやめようではなく、時価評価額と原価評価額というのをわかっていなければカラクリを見破れない仕組みだと分かったからです。

引用：OKWAVE

7％の配当の原資は？

「みんなで大家さん」って、ポンジなの？

７%の配当ってどうやって出せるんだろう。

— 毎日が日曜日@不動産投資 (@MpzKnd) August 12, 2022

低金利の時代に似つかわしくない高利回りを不思議に思っているようです。

ネット広告が怪しく思える

いまもネット広告で出てくる、みんなで大家さん及びみんなで農家さん。
100%ポンジスキームの詐欺ですので
お気をつけ下さい。そろそろ行政も動かないと、半端ない被害が予想されます。成田市でバナナ農園を作ると言う投資話。二束三文の土地を、みんなで大家さんで集金した後、土地は手付かず。 pic.twitter.com/gvrJDSxxwV

— tomoyuki監督 (@TONKY40) July 11, 2022 

みんなで大家さんでは「ファームシリーズ」もあり、例えば「ファーム6号で」は「純国産バナナ」を熟成、梱包、出荷を行う施設を農業法人に賃貸し、そこから得られる賃料を分配しています。

また、みんなで農家さんを運営する「GREVO BIO株式会社／一般社団法人みんなで農家さん」では「成田バナナ農園2号」という新規事業でオーナーを募集しています。こちらの会社の代表者は栁瀨健一氏で、みんなで大家さんの代表者と同一人物です。

このみんなで農家さんのビジネススキームも怪しんでいます。

みんなで大家さんの仕組み

みんなで大家さんは、「安定した賃貸利益を分配する資産運用」として提供している投資商品です。預金感覚で気軽に始められ、不動産に関する専門的な知識がなくても投資にチャレンジできます。

ここでは、みんなで大家さんの仕組みを簡単におさらいしましょう。

匿名組合型の不動産小口化商品

みんなで大家さんの契約形態は、不動産特定共同事業法に基づく匿名組合契約です。

事業者は集めたお金で不動産を取得して不動産取引や賃貸経営を行い、その収益を投資家に分配します。匿名組合型は不動産小口化商品の中でも多く販売されており、 長くても10年以内の商品が多いため、短期で運用したい人に適しています。

1口100万円からの投資【投資期間は3〜5年】

みんなで大家さんは、1口100万円から不動産投資を始められる商品です。

投資期間は3〜5年で契約期間内での解約（地位の譲渡）にも応じてくれます。

シリーズ38号など無事に満期を迎えた商品も多いので、現時点では元金もきちんと支払われており問題はありません。運用期間終了後には、出資した元本100万円が全額返還されます。

利回り7%の分配金を2ヶ月に1回受け取れる

出資者は7％という高利回りの分配金を2ヶ月に1回のペースで受け取れます。

例えば、運用期間5年の商品を1口100万円で出資した場合、運用期間満了時の累計金額は35万円（税引前）になります。 

15年間のサービス実績

みんなで大家さんのサービスが開始されてから15年になりますが、今までに元本評価割れや想定利回りが下回った事は一度もありません。15年間の実績を信じて出資する人もいることでしょう。

とはいえ、将来的に元本割れする可能性はゼロではないので、出資する際にはきちんと内容を把握してから始める必要があります。

下落分が20％以内なら出資者の元本に影響なし【優先劣後システム採用】

引用：みんなで大家さん公式サイト

みんなで大家さんの商品は優先劣後システムを採用しているので、損失が20%以内ならば元本割れをしません。損失を受けた分の20％までは事業者が代わりにマイナス分を引き受けるため、出資金の返還や分配金は顧客のほうを優先して支払います。ただし、損失分が20%を超えると顧客の出資金が減らされるリスクがあります。

まとめ｜みんなで大家さんのからくりとは？詐欺と噂される理由

今回は「みんなで大家さんのからくり」についてとポンジスキームの詐欺という噂について、疑われる理由やTwitterでの口コミなどをご紹介しました。

みんなで大家さんは実際にプロジェクトを開発・運用しているため、ポンジスキームであるという証拠はありません。しかし、事業実態や決算書に不明瞭な点があることについて疑問視する声も多いようです。

みんなで大家さんだけに限りませんが、投資する際には事業内容や運営会社の実態をきちんとリサーチしたうえで始めましょう。

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