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郁代「ひとりちゃん、そろそろ離れて──」
ひとり「む、無理です!む、む、むむむむむむ──」
郁代「(ひとりちゃんが私の背中に貼り付いて早10分。事の発端はひとりちゃん宛の1通の手紙)」
『伝えたいことがあります。放課後、屋上に来てください』
郁代「(たった1行の短い文だけど、丸っこい字、花柄の便せん、ラメ付きの封筒、そして封かんはハート型のシール……名前は書いてないけど、差出人は明らかに女の子よね。そして、用件はたぶん、告白……っぽいけれど……)」
ひとり「差出人不明の手紙での呼び出し……絶対怖い人だ……脅迫、恫喝、そして拉致……お金どころか最悪命まで奪われて……」
郁代「(そんなことない。と、言いたいんだけど、秀華高は文化祭に核戦争後の世界でも生き残ってそうな感じの風体の男子が現れるような所だし、私も否定はしきれなかった……手紙のことを相談されて、押し問答の末に『じゃあ私が付いていくから』と背中を押してようやく2人で屋上へ……)」
ひとり「アバババババ……」
郁代「(まあ、今は私が背中を押されているんだけどね、物理的に……ああ。相手の子、早く来ないかしら……)」
「遅くなってごめんなさ──って、喜多ちゃん?どうしてここに?」
郁代「あはは、成り行きで付き添い、みたいな?ひとりちゃん、ほら出てきて!」
ひとり「ッハ!あ。この人、確か私の前の席の──」
「あ……後藤、さん……///」
郁代「ッ!」
郁代「(その子の様子を見た瞬間。私の推測は、確信に変わった)」
10話で「クラスの誰かがライブとかしたら私惚れちゃうかも~」って言ってた、ぼっちちゃんの前の席の子との話。
念のため前置きしますが、イタズラやドッキリなどのオチではないですからね!
喜多ちゃんが広くて深い人脈を駆使して全校生徒に裏を取ってくれてますから!
ほんとだよ!
1/9追記 男子デイリー5位、ブクマ400+、そして何よりコメント、ありがとうございます!
コメントは特に読者さんの反応が知れて助かりますので、じゃんじゃんつけていただけると泣いて喜びます
2/6追記 まさかのブクマ800+……もはや言葉もありません。とにかくありがとうございます!
今作は一応綺麗にオトしたつもりなので続きではないですが、ぼちぼち次回作も書いてますので、
お待ちいただければ幸いです。