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ぼっち・ざ・めがね(好感度) - 拙の小説 - pixiv
ぼっち・ざ・めがね(好感度) - 拙の小説 - pixiv
3,345文字


廣井「ぼっちちゃん、お疲れ様~」
ぼっち「あ、ありがとうございます」
ライブ終わりに酒気を帯びた感想を伝えてくれる、この光景も見慣れてきた。
あの日、路上ライブを一緒にやっていなかったら、なんて考えてしまう。

廣井「あ、これあげる。」
廣井さんは、スカジャンのポケットをごそごそ漁り、少しチープなプラスチック製のメガネを突き出した。
ぼっち「あ、ありがとうございます……」
ぼっち「……これ、なんですか?」
廣井「…わかんない、なんかポケット入ってたんだよね」
ぼっち「えぇ…」
廣井「ねぇねぇぼっちちゃん、ちょっと掛けてみてよ」
ぼっち「あっはい」
メガネを掛けて、目線をあげる。
廣井「おぉ…、反応に困る似合い度合い」50
ぼっち「なんか、廣井さんの頭の上に50ってみえるんですけど」
廣井「なんだろうね?好感度とか?」
ぼっち「え、すごくないですか?」
廣井「でも、恐ろしくもあるよね」
ぼっち「確かに、低かったら傷つきますよね」
廣井「いや、好感度だとしたら、嫌われてる人は数字出ないんじゃない」
ぼっち「確かに」
辺りを見回すと数字が出る人と出ない人がいる
数字が出てる人はきっと、結束バンドのファンだろう。
ぼっち「50って高いんですかね?」
廣井「高いんじゃない?アタシぼっちちゃんのこと結構好きだし」
ぼっち「あ、ありがとうございます」
PA「後藤さん、山田さんが呼んでましたよ」20
ぼっち「あ、ありがとうございます。」
ぼっち(PAさんの頭の上に20って出てる)
ぼっち「あ、あのPAさん、変なこと聞いてもいいですか?」
PA「…なんですか?」
ぼっち「私への好感度って100点満点中20点くらいですか?」
PA「ホントに変な質問ですね~、でも確かに20点くらいかもしれません。」
ぼっち「あ、ありがとうございます」
ぼっち(好感度測れるんだ!どうしよう、結束バンドのみんなの数字が気になるけど、低かったら落ち込みそう)
ぼっち(とりあえず、リョウさんに呼ばれてたし行ってみよう)



リョウ「ぼっち、遅い」
ぼっち「あ、すいません。それで話って…」
メガネを掛けたままなのを忘れ、顔をあげてしまった
リョウ「ライブ終わり直後で悪いんだけど、時間があんまり無いから、作詞詰めちゃおう」80
ぼっち「…リョウさん」
ぼっち(えっ、リョウさん。私のこと好きじゃん!どうしよう、ニヤニヤが止まらない)
リョウ「ぼっち、ニヤニヤしてどうしたの?」
リョウ「おぉーい、ぼっち?」
ぼっち「はっ、すいません。作業しちゃいましょう」
リョウ「なんかご機嫌だね。やる気があるのはいいこと」

………

リョウ「今日のぼっち、集中してたね。」
ぼっち「そうですか?」
リョウ「流石、メガネ掛けてただけある。」
ぼっち「えぇ、まぁ」
リョウ「そういえば、虹夏が話があるって言ってた」
ぼっち「わかりました、会いに行ってきます」
リョウ「もう、家にいるらしいから」
ぼっち「ありがとうございます、では」
リョウ「じゃあね、ぼっち」


インターホンを押す
星歌「はーい、あっ、ぼっちちゃん。」95
星歌「おぉーい、虹夏!ぼっちちゃん来たけど」
虹夏「わかったー!」

ぼっち(……店長さん!?、高いな)
星歌(今日のぼっちちゃんメガネ掛けててかわいいな。後でこっそり写真撮っとくか…)

虹夏「ぼっちちゃん、部屋まで来て~」
ぼっち「あっ、はい。」

ドアノブを開く、少し緊張する
ぼっち(大丈夫、嫌われてはいないはず)

虹夏「おぉー、ぼっちちゃん。呼び出してごめんね。」128
ぼっち「えっ!?」
虹夏「えっ!?なに!?」
ふたりとも驚いたまま固まった
ぼっち(100以上って出るんだ…びっくりした。)
虹夏(ぼっちちゃん、なんかメガネ掛けてる。かわいい)
……
星歌「ふたりとも、なにしてんだ?」
ぼっち「えっ、あっお邪魔します」
虹夏「あっ、どうぞ?」
星虹ぼ「「「……」」」
虹夏「…メガネどうしたの?」
ぼっち「へっ?あっ、廣井さんに貰いました…」
星歌(廣井のやつ…ぼっちちゃんにプレゼントなんて…ずるい)
虹夏「…なんで、私の顔を見て驚いたの?」
ぼっち「いいやぁ~、それは……」
虹夏「ちょっと貸して」
ぼっち「あっ」
虹夏「なにこれ?」
ぼっち「あ、う…」80
星歌「どうした?」100
虹夏「なんか、頭の上に数字が見えるけど」
ぼっち「こ、好感度です。」
虹夏「えっ!?すごいじゃんこれ!」
虹夏「それにしても、…お姉ちゃん私のこと好きすぎでしょ」
星歌「お、おい!やめろ!!見るな////」
虹夏「ぼっちちゃんも80なんて~、うれしいなぁ」ニヤニヤ
ぼっち「…虹夏ちゃんには負けます」
虹夏「えっ?……いくつだったの?」
虹夏(そうだった…ぼっちちゃんには見られてるんだよね)
ぼっち「えっ、あぁ~。……128でした。」
虹夏「ッ~~~//////」
星歌「ま、まて。ぼっちちゃん、あたしのも見たよね?」
ぼっち「…はい、95でした。」
星歌「ッ~~~//////」
ぼっち(姉妹で同じ反応だ……どうしようこの状況)

虹夏(えっ、ぼっちちゃんに好きってバレちゃったじゃん!どうしよう~、うわぁぁぁ)
星歌(ぼっちちゃんのこと、好きすぎだろ私!まだ、会ってから1年経ってないぞ…)

ぼっち「…お、お邪魔しました。あと、メガネ返して貰いますね」
メガネを取り外して、かけ直す。2人とも微動だにしない。
二人が意識を戻す前にそっと、伊地知家から出ていった。

スターリーにギターを取りに戻ると喜多ちゃんが練習していた。

喜多「あっ!ひとりちゃん♡どこ行ってたの?」489
ぼっち「………」
喜多「あれ?メガネ掛けてるのね!似合っているわ」450
ぼっち「あ、上がった」
喜多「…上がった?」
ぼっち「えっ、あっ、いや…」
喜多「ふ~ん、ちょっと貸して」
ぼっち「あっ、うっ」80
喜多「何この数字?」
ぼっち「こ、好感度です。」
喜多「80って高いの?」
ぼっち「虹夏ちゃんと同じなんで高いかと」
喜多「…そっかぁ、同じかぁ」
ぼっち「は、はい…」
しんと静まり返る。気にさわるようなことを言っただろうか?
喜多ちゃんがゆっくりと此方に近づいてくる
喜多「ねぇ、今日見てきた人の好感度教えてくれるよね?ひとりちゃん♡」
ぼっち「はぃ」

……
喜多「ふぅ~ん、それでひとりちゃんは機嫌が良かったのね」
ぼっち「機嫌良かったですか?」
喜多「えぇ…とっても」
ぼっち「喜多ちゃんはなんか落ち込んでますね。」
喜多「色々あったから、ひとりちゃんの特別になれたかなぁなんて思ったんだけど」
ぼっち「き、喜多ちゃんは特別ですよ!虹夏ちゃんもリョウさんもですけど…」
喜多「そうよね、そういう人だもんね。ひとりちゃんは」
ぼっち(き、気まずい。ど、どうしよう。)
喜多「…あれ?私の好感度はいくつだったのかしら?」
ぼっち「ふぇっ?」(や、やばい)
喜多「…ねぇ?」
ぼっち「まだ、見てなかったです」
喜多「じゃあ、はい。見て、教えて」485
ぼっち「上がってる…。あっ」
喜多「そう。"上がってる"のね」
ぼっち「いや、これには訳が…」
喜多「いいから教えて」
ぼっち「…よんひゃくはちじゅうごです。」
喜多「ひゅぇえ?」
驚きすぎた彼女は、目と口が大きく開いたまま。微動だしない。こんな顔見たことない。
ぼっち「あ、あのー。喜多ちゃん?」
返事がないので、顔を近づけてみた。
喜多「はっ!ひ、ひとりちゃん!?//////」
喜多(ち、近い。鼓動が止まらない。私、そんなにひとりちゃんのこと好きだったの?いや、好きだけど400越えてるって、もう好きというか。)
喜多「…あ、愛してます。」
ぼっち「えっ?あ、ありがとうございます?」
……
虹夏「ちょっと、ぼっちちゃん!黙っていなくならない…で…」
リョウ「いたいた、ぼっち…あっ」

ぼっち「あっ」
ぼっち(ど、どうしよう。これ修羅場とか言うやつなのでは?)

どうなる!ぼっちちゃん!!
(もしかしたら続くかも?)

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