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12Vか24Vか (コスト編①)

2021-5-14(金)

よくわからない記事が挟まりましたが、今回は、以下の記事の後編です。

オフグリッド・ソーラー発電の電圧について、12Vか24Vかを考えました。また、オームの法則とジュールの法則,発熱の公式も確認しました。
12Vか24Vか (安全性編) (2021/04/29)
http://semiritaiayume.blog.fc2.com/blog-entry-745.html

今回は、オフグリッド・ソーラー発電のシステム電圧、12V (ボルト) と24Vをコストで比較します。

今回で終わらせるつもりでしたが、長くなるので2回に分割です。

  • パネル・蓄電池・機器類のコスト
  • 対応する製品
  • 電線のコスト (次回)

12Vと24Vで、それぞれのパネル・蓄電池・機器類のコスト,対応する製品について確認します。

結果を言うと、どちらも12Vのほうが優れています。

ソーラーパネルや蓄電池の直列について

まずは、ソーラーパネルや蓄電池 (バッテリー)の直列接続を考えます。

ざっくり言うと、パネルも蓄電池も、同じ容量のものをつなぐだけです。

で、24Vを作る場合、蓄電池を24V程度、ソーラーパネルを、蓄電池の電圧より高くするのです。(ふつうは12V用のパネル2枚を使います)

バッテリーの直列接続

同じ電圧,同じ容量 (放電容量;Ah (アンペア時) ) の蓄電池をつなぎます。

電圧が異なっても直列にできますが、容量 (Ah) は同じでなければなりません。(電力量 (Wh (ワット時) ) とは違います。まあ、やらないのが無難です)

ソーラーパネルの直列接続

ソーラーパネルも、同じ電圧,同じ容量 (Ah) のものをつなぎます。

こちらも、異なる電圧のものがつなげますが、容量 (Ah) は統一しなければなりません。(これもやらないのが無難です)

24Vのパネルを使うなら1枚ですみます。

24Vの蓄電池もあるにはありますが、かなり特殊なものです。
したがって、蓄電池は、おもに12V用を2つ直列することになります。

パネル・蓄電池・機器類のコスト

オフグリッド・ソーラー発電には、ソーラーパネルはもちろん、蓄電池,チャージコントローラーが必要です。(チャージコントローラーは、充電を制御する機械です)

“100V家電” を使うなら、インバーターも使います。(インバーターは、直流を交流に変換する機械です)

まず、チャージコントローラーですが、12Vと24Vの両方に対応している機種が多いです。

ですので、チャージコントローラーにコストの違いはありません。

次に、インバーターの比較です。

これは、12V用と24V用があり、それぞれをラインナップしている製品も多いです。

価格ですが、24Vのほうがビミョーに高いこともあります。

同時に、24Vのほうがビミョーに効率がよいこともあるので、どちらがベストということはありません。

12Vと24Vでコストに大きな差があるのがソーラーパネルと蓄電池です。

24Vは、基本的に、同じ放電容量 (Ah) の蓄電池を2つ用意することになります。(12Vの蓄電池の場合)

ソーラーパネルは、24V用か、同じパネルをつないで使います。(24Vパネルは、同容量 (電力量;Wh (ワット時) ) の12Vパネルと同じ価格です)

蓄電池もパネルも、容量が大きいほど単価が安く、小さい容量のものは割高となります。
つまり、大きいやつより、小さいやつ2つのほうが高いのです。

  • チャージコントローラー:コストに違いなし
  • インバーター:24Vのほうが少し高いこともある
  • ソーラーパネル:パネルの電力量が同じなら、12V用と24V用は同じ価格。2枚以上を直列にするなら、24Vのほうが高い
  • 蓄電池:直列の場合は24Vのほうが高い

最近は、大型のリチウムイオン電池も出てきました。

リチウムイオン電池は、鉛蓄電池のようには直列化できず、BMS (電池保護システム) を組み込む必要があります。
このBMSは、電池の直列個数が多いほど高価で、12Vよりも24Vのほうが高くなります。

BMS

また、24Vのリチウムイオン電池がまだまだ少ないのも実情です。

対応する製品

せっかく電気を作っても、使えないのであれば無用の長物です。

ここでは、蓄電池に充電した電気を使う “負荷” のコストについて考えます。

インバーターは、上の項で述べたので省略します。

12Vや24Vというと、自動車のバッテリー電圧と同じです。(自動車のバッテリーを使うので当たり前ですが)

ということは、自動車の電装品がそのまま使えるのです。

日本の自動車は、ほとんどが12Vです。
24Vは、バスとかトラックとかのでかい車だけと考えたらよいでしょう。

ですから、電装品も12V用が多くて安いのです。

自動車用12V製品

シガー (アクセサリー) ソケットに挿すUSBのやつも、LED (発光ダイオード) のやつも、そのほとんどが12V用です。

よって、“対応する製品” では12Vが優れていると言えます。

さて、最近はキャンプがブームということもあり、車内で使う冷蔵庫やテレビ,ラジオ,炊飯器のほか、電子レンジやエアコンまで登場しています。

これら “車載家電” は、新しい分野なので、12V用と24V用がそれぞれラインナップされていることも多いです。
価格も同じか、12V用がビミョーに安い程度です。

したがって、12Vのほうが、対応する製品が多く、安いです。

次回は、12Vと24Vで “電線のコスト” を比較します。
残念ながら、計算が出てきます。

閲覧ありがとうございました。

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プロフィール

しゅう

Author:しゅう
1991年北海道三笠市生まれ。プロフィール