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インバーター発電機(eu9i)ノイズ対策

2017-12-07 19:15:00 | 発電機
先月中古で購入した発電機(ホンダeu9i)を移動運用で使ったところ、144・430MHzでは問題はありませんでしたが、HF~50MHzはインバーターノイズがあることが判明しました。

製造番号を調べたところ、ノイズフィルターは未装着のようです。

特に7MHz帯においては、Sメーター読みで5つ以上振る状態で、そのままでは運用に支障がある状態です。

そこで、インバーターノイズを抑制するように対策をする事にしました。

今回はACラインフィルターを使った対策をしてみました。



写真のようにTDK製のACラインフィルター(ZAG2220)をタッパーに入れた状態で使いました。

このフィルターはノーマルモードとコモンモード両方に効果のあるフィルターです。



青いコードはアース線です。これはフィルターに付いているアース端子から引っ張っており、発電機のアース端子につなぎました。

試験風景は



アンテナから約10m離れたところに発電機を設置します。受信アンテナはモービルホイップを用いました。40mと6mの2本です。

それでは、対策前後のノイズの様子を見ていきましょう。

7MHz 対策前です。



Sメーター読みで6個分振れており、「ザー」というノイズが聞こえてきます。

この状態ではS9位振る強い局しか受信できません。

それでは、フィルター挿入後の7MHzの様子です。



ノイズでSメーターが振れなくなりました。ノイズはわずかに聞こえますが、交信にほとんど支障が無いくらいまで抑えられています。


続いて50MHz対策前です。



Sメーターで7つまで振っています。


それでは、対策後です。



対策前と変わらず7つまで振っています。
フィルターの効果がなかったのか?

別の検証をしてみました。

写真には残さなかったのですが、発電機を止め、電源を自動車のバッテリーから直接取りました。
もちろん、自動車のエンジンも切っています。

その状態でもSメーターは7つ振っており、ノイズの音色も発電機から電源を取った状態と変わりませんでした。

このことから、ノイズの原因は発電機のインバーターからではなく、外来ノイズの可能性が高いと言えるかもしれません。

垂直系のアンテナはノイズを拾いやすいということもありますので、水平系のアンテナを使って運用した場合の変化も見てみたいと思います。

そうすれば外来ノイズなのか、インバーターノイズなのか明確に分かると思います。

ちなみに、ラインフィルターは7MHzでは大分効果がありましたが、3.5MHzや1.9MHzではノイズが取り切れませんでした。

また、AMラジオ放送を受信してみたところ、ノイズの中から放送が聞こえてくるような状態でした。

自動車のバッテリーから電源供給した場合は全くノイズがありませんので、発電機からのノイズであることは間違いありません。

また、ラインフィルターからのアースを発電機から外したところ、AM放送はノイズで全く聞こえなくなってしまいました。

ラインフィルターから引いたアース線はコモンモードノイズをノイズ源に返す役割をしているようで、低い周波数ほどアースの効果が大きいようです。

1.9MHzや3.5MHzバンドではまだノイズがありますので、現段階ではノイズ対策が完全ではないようです。

手元に大きめのパッチンコアがいくつかありますので、今度は即席のコモンモードフィルタを追加してその結果を見てみようと思います。

追記 メーカーのサービスに問い合わせたところ、発電機のパネルに付いているアース端子は筐体につながっていないとの回答を得ました。つまり、パネルについているアース端子につないでも筐体アースにはならないということになるようです。しかしながら、この端子に接続したところ、コモンモードノイズは減少しましたので、一定の効果はあるものと思われます。
今後、機会が有れば筐体アースに接続した状態と比較・検証してみようと思います。

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