今年1月、福島県郡山市で乗用車が軽乗用車に衝突し、家族4人が死亡した事故の裁判で、検察は、被告の男(25)に禁錮3年6か月を求刑しました。

過失運転致死の罪に問われているのは、福島市の会社員・高橋俊被告(25)です。

起訴状によりますと、高橋被告は今年1月2日の夜、乗用車で郡山市の道路を時速60キロで走行中、交差点に気づかずに進行し、優先道路を走っていた軽乗用車に衝突して横転、炎上させ、軽乗用車に乗っていた親子4人を死亡させたとされています。

16日に福島地裁郡山支部で開かれた初公判で、高橋被告は「間違いありません」と起訴内容を認めました。

裁判の中で検察は「被告が前方左右を注視せず、安全確認を怠った」と指摘。

一方、弁護側は「起訴内容に争いはない」としたうえで、「被告が一生をかけて償うと反省している」と情状酌量を求めました。

被告人質問で、高橋被告は「一本道と勘違いしていて、夜間で見通しが悪かった。今後車の運転は一切しない。けさ、死亡事故の現場で手を合わせてきた」などと話しました。

その後の論告で、検察は禁錮3年6か月を求刑。弁護側は、執行猶予を求めました。

高橋被告は、最終陳述で「大切な命を奪ったことを深くお詫び申し上げます。本当に申し訳ございませんでした」と、改めて謝罪しました。

判決は、4月10日に言い渡されます。