リオ五輪金・レスリングの土性沙羅が現役引退「やり切った」4月からは地元の市役所職員に

土性沙羅
土性沙羅

 2016年リオデジャネイロ五輪、レスリング女子69キロ級金メダリストの土性沙羅(28)が30日に自身のインスタグラムを更新し、現役を引退することを発表した。

 「3月31日を持ちまして6年間お世話になった東新住建(株)を退職し、現役を引退することをご報告させていただきます」と公表。「7歳でレスリングを始め21年。レスリングに全てを捧げてまいりました」と振り返り、引退の理由については「東京オリンピックが終わり、もう一度あの大舞台を目指したいと考えましたが、日々を過ごしていく中で身体の調子や、肩や積み重なる小さい怪我の影響で以前のような思い切ったレスリングが出来なくなってきていると感じはじめ、この決断に至りました」と説明した。

 「ここまで決して平坦な道のりではありませんでしたが、2度オリンピックに出場することができ、リオデジャネイロオリンピックでは金メダルを獲得することが出来ました。私がここまでこられたのは、沢山の方に支えられ応援していただいたからです。この文章には書ききれないぐらい感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました」と周囲の支えに感謝。所属する東新住建にもメッセージを寄せ「東新住建の皆さんには様々な場面で支えていただきました。特に肩の怪我をして手術をした時には献身的なサポートをしていただき、競技復帰まで寄り添っていただきました。なかなか結果が出せない期間もあり申し訳ない気持ちもありましたが、東新住建という会社名を背負い、目標を持ち闘えたことを誇りに思います」とつづった。

 そして「これまでのレスリング人生を振り返り、やり切った!と胸を張って言えます」と率直な心境をつづる。「レスリングを通じ出会うことができた皆さん、私を信じサポートをしてくださった皆さん、家族のような仲間や友人、恩師。会社の方々、家族。そしてこれまで応援してくださった皆さん。心から感謝しております。ありがとうございました」と感謝した。

 4月1日からは地元・三重県松阪市の市役所に勤めることも報告し「競技生活では地元の方々にも温かい応援をいただいてきました。次は私が松阪市職員として松阪市に貢献していきたいと思っております。新たなステージでも、今まで培ってきたものを活かして頑張っていきますので、今後ともよろしくお願いいたします」と締めた。

 土性は2018年4月に左肩を手術するなど、リオ五輪後はけがとの闘いだった。東京五輪は5位入賞。プライベートでは21年9月に至学館大時代の同級生との結婚を発表した。

 ◆土性 沙羅(どしょう・さら) 1994年10月17日、三重・松阪市生まれ。28歳。吉田沙保里さんと同じ「一志ジュニア」で小学1年からレスリングを始める。愛知・至学館高、至学館大を経て、東新住建所属。2016年リオ五輪69キロ級金メダル。世界選手権は13年銅、14年銀、15年銅、17年金。全日本選手権は11年から18年まで8連覇。趣味は漫画とライブ観賞。特技は絵。159センチ。

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