2023年4月末にHPを閉鎖するので、これまでに釣った珍しいイワナ達を厳選して公開します。

長野県のとある源流で釣れるオレンジの着色班が一際多いヤマトイワナ。ヤマトイワナの中でもここまで着色班が目立つ個体は他で見た事がない超激レア。勝手に柿色ヤマトと名付けている。




石川県県手取川水系某源流で釣れる腹まで伸びる長いパーマークのニッコウイワナ。さすがに反対側のパーマークまで繋がってはいないが、ここまで長いパーマークはこの渓でしか確認していない。




滋賀県の禁漁区で特別採捕した背中にオレンジのシミがあるニッコウイワナ。他に数十匹のイワナを釣ったがシミのあるイワナはこの1匹だけだった。




滋賀県愛知川水系の自称ナガレモン渓で釣れるナガレモンイワナ。ここで50匹近くナガレモンを釣っているが、ナガレモンの中でもこの模様が一番気に入っている。ちなみにこの渓で釣れる通常のニッコウイワナのハプロタイプは19。滋賀県では比較的良く見られる遺伝タイプだが、このナガレモンは19ではなくまだどこにも発見されてない完全なNEW。




これも滋賀県愛知川水系のナガレモン渓で釣れるナガレモンイワナ。この様な模様が最も多く見られ、これは解禁直後に釣ったまだサビの残る個体。




元々三重県にイワナは居ないとされている三重県の某源流で釣れた不思議な模様のイワナ。この渓のイワナのハプロタイプは滋賀県に多く見られる19とは別に16も生息するが、このイワナの遺伝タイプはどちらとも違うNEWだった。




滋賀県琵琶湖西岸の無漁協河川で釣れる背中の一部が緑色に染まるイワナ。原因は定かではないが岩槻教授の見解では、この渓で多く見られる緑色片麻岩の色素が皮膚に沈着したのではないか?といった理由を述べられている。これも遺伝タイプはNEW。




京都府無漁協河川の最源流最奥で釣れたニッコウイワナ。ここは水深20㎝あるかどうかの非常に過酷な環境で生息数は非常に少なく、これまで一度も遺伝子解析された事はなかったが、今回調べてみるとNEWだった。




福井県九頭竜川水系某源流で釣れる白斑とパーマークの輪郭がぼやけたイワナ。
福井県の渓はほとんど踏破したが、このタイプはこの渓でしか見られない。福井県のイワナの中で最も気に入っている。





奈良県某源流Aで採捕した本物キリクチ。今後数十年は誰も釣る事ができない貴重な個体。ハプロタイプ21。20㎝を超える辺りで白斑が消失するので、全てこの様な個体が居る訳ではない。




奈良県某源流Bで採捕した本物キリクチ。これも二度とお目に掛かる事はできないが、上のキリクチとは全く別の渓で釣った個体。ハプロタイプ29。この渓のイワナも20㎝を超える辺りで白斑が消失する。




奈良県某源流Cで採捕した本物キリクチ。これも上の2匹とはまた別の渓で釣った個体。着色班が体色の黄金色と同化する位金色に輝いていた。この黄金色が色濃いのもキリクチの大きな特徴。ハプロタイプ29。




奈良県某源流Dで採捕したイワナ。今から約60年前に大島博士が提唱したイワナの分類の中でキリクチには白斑がないと言う説があるが、最新の研究によると紀伊半島のイワナは単系統ではなく多系統である事が分かっている。この事からこのイワナも在来である可能性が非常に高い。ハプロタイプ36。




奈良県某源流Eで採捕したイワナ。これも恐らく二度とお目に掛かる事はできない貴重なイワナ。ハプロタイプ29。この渓のイワナは全ての個体に白斑が認められる。




滋賀県姉川水系で釣れたナガレモンイワナ。今では禁漁区に指定されているあの有名な瀬戸山谷とは全く別の渓でたまたま釣れた個体。ちなみにこの渓には何度か訪れているが、これ以外に一度もナガレモンと出会っていない。また、ここ以外で釣れるナガレモンイワナには全て着色班が認められるが、ここで釣れたナガレモンイワナには着色班が認められなかった。




滋賀県琵琶湖北部流入河川の一部に棲息するヤマト系イワナ。この渓に近い渓では白斑が良く目立つニッコウ系も多く見られるが、この渓だけこの様な白斑のないイワナが釣れる。約60年前に大島博士が提唱した琵琶湖西岸流入河川にはニッコウ、東岸流入河川はヤマトと言う生息分布は、実際に調べてみると全く当て嵌まらない事が分かっている。




某源流で釣ったナガレモンイワナとニッコウイワナの中間体と思われるイワナ。この渓ではナガレモンイワナとニッコウイワナ両方が釣れるが、ナガレモンイワナが釣れる確率は10%程度。





上の中間体が釣れる渓で釣ったナガレモンイワナ。これまで数多くのナガレモンイワナを釣ってきたが、腹部近くまで紋が入るナガレモンはこの渓で釣れるナガレモンの特徴と思われる。




滋賀県愛知川水系の自称ナガレモン渓で釣れるナガレモンイワナ。ここまで緑色のナガレモンイワナは見た事がない。




初めてヤマトイワナを釣った長野県木曽川水系の木曽ヤマト。今から20年前はこんな個体が大半だったが、今ではハイブリッドやニッコウが源頭放流されほとんど見掛けなくなってしまった。この写真はHPの表紙にも使用しており、何度も源流泊しながら尺ヤマトを釣った思い出深い渓。




富山県黒部川源流薬師沢で釣れたヤマト系ニッコウイワナ。薬師沢では白斑のあるイワナが大半だが稀にこの様な白斑がほとんど見当たらない個体も釣れる。




石川県手取川水系某源流で釣れる体表が青磁色に染まるニッコウイワナ。青磁色に染まるイワナが釣れる区間はごく一部に限られるが、底石の影響を受けているのではないか?と考えている。ちなみに、ここは堰堤で分断された上流部にあり、決してダムから遡上した個体ではない。




福井県九頭竜川水系真名川支流で釣れたオレンジ色の紅をさすニッコウイワナ。ここまではっきり紅をさす個体は非常に珍しい。




滋賀県姉川水系某源流で釣れた紅をさすイワナ。ここまでくるとオレンジと言うよりほとんど赤に近い。20年以上渓流釣りをしていてここまで赤いのはこの1匹だけ。




和歌山県某源流で釣ったキリクチ?とある滝の上の短い区間にイワナが居るとの情報を得てザイルを持ち出し調査してみたが、わずか300m位の区間で釣れたのは後にも先にもこの1匹だけ。これ以外魚影も見られず絶滅が危惧されている。




滋賀県愛知川水系の色白イワナ。花崗岩の保護色を纏い、限られた場所で夏の時期にだけ見る事ができる現象。これ以上白いイワナは他では見る事ができない。




福井のとある渓で釣れたとても背中の模様が変わっているイワナ。ちなみに、この渓は尺イワナが良く釣れるので15年以上通っていたが、2022年の豪雨災害で渓は完全に破壊され、ほぼ全てのイワナや土砂が流され完全に終わってしまった。




長野県木曽川水系の某源流で釣れる木曽ヤマト。林道を二時間以上歩き、その更に上流部でのみ見られる混じりっ気なしの完全ヤマト。




滋賀県のとある源流で釣ったイワナとアマゴのハイブリッド。通称カワサバ。普段最源流部でしか釣りをしないのでこれを釣ったのは生涯2回目。イワナに罪はないが何度見ても好きになれない。




滋賀県琵琶湖北部流入河川で釣ったパーマークが異常に多い在来種。数えてみると18個のパーマークがあり、全てこの様な個体ではないが、割とこのタイプが釣れる。




島根県斐伊川水系の源流で出たゴギ。大きな虫食い模様が頭頂部にまで続いており、中国山地でしか見る事ができない。




岐阜県揖斐川水系の支流の最源流部200m位のところにだけ生息する模様がとても特徴的なイワナ。




元々三重県にイワナは居ないとされている三重県の某源流で釣れたナガレモンイワナ。滋賀県愛知川水系のナガレモン谷に生息するナガレモンイワナはそこに生息するニッコウイワナとハプロタイプは全く違うが、ここのナガレモンイワナはここに生息するニッコウと全く同じハプロタイプ19だった。一口にナガレモンイワナと言えども遺伝子解析する事で色んな事が分かってきた。




長野県木曽川水系の支流で釣れたイワナ。木曽川水系で白斑のあるイワナが釣れると全て放流と思われているが、遺伝タイプを調べてみると実は在来のイワナが居る事も分かってきた。木曽川のヤマトイワナはほとんどハプロタイプ28だが、この渓のイワナは全て白斑がああるものの遺伝タイプはNEW。見た目判断で在来判定する事には無理がある事を思い知らされた。




これは岐阜県長良川水系ヤマト系イワナ。うっすらと白斑が認められるが、岐阜県は日本海イワナと太平洋側イワナと交流のある地域で、どちらの特徴も併せ持っていると言える。ちなみに、長良川水系吉田川支流寒水川は現在禁漁区に設定されているが、そこで釣れるヤマトイワナもこの様な白斑がうっすらと認められるので、これもヤマトイワナと言えるのではないだろうか?




岐阜県揖斐川水系で釣れるヤマト系イワナ。うっすらと白斑は認められるが、背中の細かい黒点が特徴的で滋賀県北部でも似たようなイワナが釣れる。ここで釣れたイワナ達は昨年全てDNA解析して貰ったが何度測定してもバンドが出ずハプロタイプは不明。イワナの遺伝子解析は錬金術の様なもので同じ方法だと結果が出ない事が多々あるそうだ。これも今年あらためてサンプルを採取しに行く予定。




滋賀県琵琶湖東岸の無漁協河川の最源流で釣ったイワナ。琵琶湖東岸は元々ヤマト圏と言われているが、ここのイワナには全て白斑が認められる。放流かどうかは現在遺伝子解析中なので、結果が判明すれば放流かどうか判断できると思われる。ちなみに岩槻教授は醒ヶ井養鱒場の遺伝タイプを把握しているので、もしここのイワナが醒ヶ井と同じタイプだとすれば放流の可能性がある。しかし、同じタイプだとしても在来の可能性もあるらしく、その辺の判断は特に難しいようだ。




福井県真名川水系の支流で釣った典型的な福井イワナ。白斑ははっきりしており着色班も鮮明。但し個体差が激しく頭頂部の斑点はあったりなかったりと、一概にこの特徴を持つイワナ全てが福井イワナとは呼べない。




これも福井県九頭竜川水系で釣ったイワナ。行けばほぼ100%尺イワナが釣れる自称桃源郷と呼んでいる。しかし、あまりにもアプローチが険しく、2020年単独で源流泊した時に最源流で骨折してしまいそれ以来訪れる事はなくなった。生きて帰れたのは本当に奇跡だった。ここで釣れるイワナの体色はほぼこんな感じで底石と日当たりの悪さが原因と思われる。




これは長野県木曽川水系某源流で出たトラ模様が顕著なタイガーヤマト。標高1600m超えの細い沢ながら最終堰堤を過ぎるとこんなヤマトが細々と生き残っている。



他にも色んなネイティブを釣ってるが、特徴のない渓のイワナは載せておりません。
次はアマゴ編です。











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