宮城県知事、旧統一教会の友好団体に祝電 「つながり知らなかった」
宮城県の村井嘉浩知事は5日の定例記者会見で、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の友好団体「天宙平和連合」が2006年に開いたイベントに祝電を送ったと明らかにした。「国会議員の依頼で私費で送った」と説明。当時、霊感商法や高額献金を巡って教団が問題視されていたことは知っていたが、団体とのつながりは「まったく知らなかった」という。
村井知事は「知事就任直後で忙しく、祝電の内容をチェックしたり、団体のことを調べたりする余裕もなかった」と振り返った。その後、祝電を送ったことが県内の宗教関係者から疑問視され、「全く身に覚えがないところで頼まれて送ってしまい、お叱りを受けた。私はどっちかというと被害者だ」と話した。
祝電を依頼してきた議員については「引退なさった方」だとし、個人名は明かさなかった。「何人かの県議から祝電の話があったが、それ以降は一切断っている」とも述べた。
また自身と教団との関係については、「選挙での関わりは一切なく、団体に行ってあいさつしたとか、偉い人に会ったとかも一切ない。全く関係がないと言って問題ない」と強調した。
政治家の祝電が団体にお墨付きを与えた側面はないかと報道陣に問われると、「利用されないように心がけていくというのは重要かもしれない。注意したい」と話した。ただ、「大変な数の祝電や弔電を送る。どうチェックするのか。私としてはどうしようもない。ある程度やむをえないと思う」とも口にした。(根津弥)
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