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婦人科部長の闘病記 Part37
原三信病院婦人科便り Part37 不妊症①
原三信病院 婦人科 片岡 惠子
さて気を取り直して。
次に行きます、次。
今日はハロウイン、暴走族取り締まりの日。・・・え?違う?違うの?
北天神の都市高速おりたあたり、電光掲示板にでかでかと書いてあったけど?
ぼけてみました。
将来、かわいくぼける予定なので、練習も大事~
ぼけもかわいさが大事です。かわいいは最強、ゆるぎなし。
日本産科婦人科学会推薦図書「コウノドリ」が最終刊を迎えましたが皆様、拝読されましたか。
されましたね。
したはずよ。
しないとダメ(えらそう)。
今回も号泣モノでしたね。いちいち泣き所を押さえてくるよね。
まあ、いちいちかわいいっちゃ泣き、いじらしいっちゃ泣き、おなかがすいたといっては泣いているわたしなので、別に泣きポイントはお披露目しなくていいと思いますが
産科だけじゃなくて、赤ちゃん授かり隊(不妊症)にもドラマがあります。
産科と違って、死ぬ生きる、の問題じゃないんですが、いつもは考えないことに一所懸命にならないといけないよね。
この回からは、しばらく生殖医療(=不妊治療)について好き勝手お届けします。
得てして新婚さんというものはイチャイチャしていてしかるべきものなので、気持ちが盛り上がっている1年目というのは大抵、週2回以上はいわゆる「夫婦唱和=宇宙との交信」を行うよね。・・え?行わない?
宇宙となんか、滅多に交信しません。
排卵日一発決めです。
とかいうひと、それが「あなたの赤ちゃんが天から降りてこない」原因かもしれない。
赤ちゃんがなかなかできないんです・・・というカップルに限って、宇宙との交信が途切れがち。いくらなんでも処女でマリアじゃ赤ちゃんは来ないですよ。どう転んでも人間は有性生殖難だもん。プラナリアみたいに分裂できればいいのだが、そうはいくまい。排卵日はともかく、コンスタントに宇宙と関わりを持ってもらわねば、空気中にDNAが漂っているはずもない。
かつて一斉を風靡した東京ラブストーリーのように、どうにかして二人のDNAが良き時間に良き場所で出会わねばならないのである(あ~のひあ~のときあ~のばしょでき~みにであわなか~ったら~♪昭和世代なら知っているはず)。
まあ、新しい家族のために、まずは自力で宇宙と交信して欲しいよね。
やり方がわからない、といって受診してきたツワモノご夫婦もいるにはいるが(しかも外来朝一発目)まずはTSUTAYAのDVDコーナーで探して下さい。頼みます。
朝から交信の仕方を女医に聞くな。
こういう話題はお酒などたしなみながらふんわりお話しすべきでは。
ところで・・・
最近の、日本の未来のため、ぜひ生殖して欲しい年齢層の日本人男性は、しょんぼりしている。元気がない。
アラフィフのおじさん連中がわりとギラギラしているのと対照的で、仕事に忙殺されているのか忙殺されることで周囲のイロイロをかわそうとしているのか分からないが、「できない」というひとが一定数、いる。
奥さんが排卵日、排卵日というのがイヤだから出来ない、というわがまま男子のために主治医であるわたしが食事の時に箸をカランと食卓に落とすのを排卵日の合図にしたらとアドバイスし、奥さんが実行。
ところが、箸が転がる音を聞いたら、自動的に萎えるようになってしまい、逆パブロフの犬・・・!!処置なし。どうしたってできない算段だー
それでも奥さんへの愛を貫くため、例の魔法の薬を使ってみたはいいが(バ○アグラだね)交信中、胸が苦しくなるので(心臓の血管にも作用するので割と危険)怖くなって毎回は使えない(号泣)。
こういう「絶食系」男子のために、人工授精は、ある。
次回は人工授精、体外受精の内容について続きます。
読みたい人は待っててね。