私は、このサイトで配信した他の記事をきっかけに、ツイッターで脅迫されたことがあった。そのことは過去にも触れた。警察がそのことで捜査に乗り出し、被疑者を特定して送致。昨年12月に略式起訴されている。それに加え、名誉権の侵害で民事訴訟の準備をしている矢先に、この有様だ。
【参考記事】SNS上の殺害予告、警察の照会を黙殺する運営会社―SNSに治外法権、このまま認めていていいのか(JBpress 2021.3.28)
弁護士によると、SNSでの誹謗中傷も昨今はアカウント登録に必要な携帯電話番号から相手の身元の特定は容易になり、また裁判所も「バカ」などの単純な書き込みも名誉毀損と認定するようになったという。
昨年7月7日からは、SNSでの誹謗中傷を視野に侮辱罪が厳罰化されている。
何の情報に乗せられているのか、ちゃんと記事を読んでの批判なのか
そして、最後にもうひとつだけ触れておく。
件の記事から、私がまるで「コオロギ食」の普及に積極的であったり、「税金に群がるベンチャー企業」の回し者であったり、「提灯記事」とする書き込みも散見する。しかし、そのようなことはない。むしろ逆だ。もう一度書く。
そもそも私にとって、昆虫食をSDGs(Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標)と結びつけることは強烈な違和感を覚える。SDGsとは17のゴール(目標)を設定して成り立っている。その1番に掲げられているのが「1 貧困をなくそう」だ。虫を食べるということは、肉や魚でなく虫でしかタンパク質を賄えない貧しさの裏返しでもある。そのことは子ども心に知った。だから、昆虫食が必要となる社会など望みたくもない。そのための持続可能性が求められているはずだ。前回の記事でもはっきりそう書いた。
それなのに、SDGsの予算をありもしない昆虫食の補助金と結びつける論拠からして間違っている。それこそ、よほどリテラシーがないと言わざるを得ない。
リテラシーのないSNSへの書き込みを放置すれば、どういう末路をたどるか。そう言ってわからない人は、黙って訴状の届くのを待つがいい。