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婦人科部長の闘病記 Part4

原三信病院婦人科便り4

原三信病院 婦人科 片岡 惠子

あつがなつい。いや夏が暑い。エルニーニョだかラニョーニョだかスペイン風の女の子の名前が思い出されます。
皆様お元気でしょうか。文才があるんじゃないの、と言われて図に乗っている片岡です。
原三信病院渾身の作、東館(新館)にはおいでいただけたでしょうか。

今年の3月に新棟にお引っ越しして婦人科の外来も病棟も新しくなったのは喜ばしいのですが、ここで問題勃発。
原三信病院の本館と新館の間に屋根がない。道路を挟んでこっち側と向こう側に建物があるため、梅雨の時期は自分の傘を持ち歩き、灼熱の太陽が降り注いでいる今、移動だけで汗をかいている・・・そして本館と新館の間の道路を車が往来する・・・
院長先生に「新しい本館はいつ建立されるのですか」とついつい伺ってしまったところ、世にも悲しそうなお顔をされたのでそれ以上は聞けず。世の中、何もかもがお金で回っているのです。ええ。
一応、院長先生の名誉のために申し上げておきますが、本館の5階と新館の4階への渡り廊下は、ある。ここ でお気づきかと思いますが、本館の天井の高さと新館のそれとが食い違うため、本館の5階から新館の4階に出てしまうという、まるでホラーハウスのような造作となっております。初めて原三信病院にいらした方はまず間違いなく迷子になります。あの連結部分付近で右往左往している患者さんを何人救済したことでしょう。

患者さんには全く関係ありませんが、医者が休憩したり書類仕事をしたりする医局からも新館は異常に遠く、ものすごく足腰を鍛えて頂いています。小さな鞄に携帯電話やら手帳やら大事なものを入れて持ち歩くようにしているのですが、ちょっとした忘れ物に気がついたあの絶望感。万歩計への挑戦状?とまで思ってしまいます。おかげでちょっと痩せました。実は大学病院から平成26年にこちらへ着任してからあまりののんびりゆったりとした生活に体重はやや増加傾向にあったのですが、ここにきてすとんと元に戻りました。大学病院では心痛と心労のために体重が落ちていましたが、こちらに来てから運動量というやたらと健康的な理由で体重減少に至っております。

今年の2~3月はそんなこんなで新棟の準備に明け暮れていました。今でこそどの診療室もとうていもめたとは思えない感じでお行儀良く収まっていますが、どの部屋をどのくらいの大きさにする、とか、カーテンや廊下の色は、とか、もう様々な内装や設備の打ち合わせ、権利と権利のぶつかり合いがいろいろ勃発。
そんな中、婦人科では世にも恐ろしいことが起こりました。
婦人科のもめにもめた部屋数問題も無事に収まり、後はお引っ越しだけねと思っていた3月中旬頃。私の右腕・T田看護師さんが血相変えて、先生大変です!とご注進。
「婦人科の案内のアルファベットが「H」になるというんです!隣の外科はGです!!Hだなんて、私恥ずかしくて勤務できません・・(涙)」

病院には各ブース毎にアルファベットを配置してあって、患者さんたちに院内を案内する際、そのアルファベットで位置をお知らせするのですが、その大事な案内のアルファベット、婦人科の頭につくアルファベットが「H」になりそう、という一大事が起こったのです。
考えてもみてください、婦人科の表示の前に「H」ですよ!ただでさえ婦人科に来るのは気が重いというのに頭文字が「H」だなんて、もう営業妨害としか思えません。すぐに担当のトップの方に電話をしましたが
「・・・え、Hではいけませんか」といまいちピンと来ていないご様子。
「だって、だって、婦人科がH、って写真を撮られてツイートされたらどうするの」
「ツイートだなんて・・・誰もしませんよ。Hでもちっともおかしくはないですけどね」

だめです、のれんに腕押しです。
私は最後の手段とばかりに外科部長に陳情しに押しかけました。
「せんせい、外科のGと婦人科のHを交換させてください!!外科はHでもおかしくないですよね??ほら、ヘルニアのHですよ(先生はヘルニア手術の名手でいらっしゃることは有名な話)」
「やだよ、外科もHは恥ずかしいよ」
「そんなー。H 婦人科では患者さんが来なくなりますう」
という粘り強い交渉の末、副院長でもあらせられる外科部長先生が
「しょうがいないなー。片岡がHはやだ、とうるさいから婦人科をGにしてやるか」
と事務部に連絡を入れてくださったのでした。そして外科はなぜかHを避けて、Jになったという・・・ほうら、やっぱりHはどこもいやなんじゃん。
もしかしたらなぜGの次がJなのか、不思議に思われた鋭い方がいらっしゃいましたらその裏事情を是非お教えしたいです。あの「G 婦人科」は涙の看板、私たちが実力(?)でもぎ取った大事なアルファベットなのです。ふふ。勝ったね。

これからの予定ですが、少しずつHPもリニューアルしていこうと思っています。何かご意見やご感想などありましたら下記メールアドレスまでご連絡くださいませ。

kaykataoka@harasanshin.or.jp