昨年1月に沖縄署を多数の若者が取り囲み一部が投石するなどした事件で、那覇地検は8日、少年らと共謀して襲撃に関わったとして、指定暴力団旭琉會二代目沖島一家組員の容疑者(22)を暴力行為等処罰法違反(集団的器物損壊)の罪で起訴した。当時19歳で特定少年だった男(20)も同罪で起訴した。地検はいずれの認否も明らかにしていない。
起訴状によると両被告は昨年1月27日午後11時過ぎから翌午前4時過ぎ、複数の少年らと共謀し、同署構内や周辺で警察車両など10台や電光掲示板などに生卵や石、空き瓶、花火などを投げて損壊したとされる。
県警によると、被告は騒動の現場にはいたが実行行為は確認されていない。襲撃のきっかけをつくり、少年らを指示した中心的な役割だったとみている。事件後に組員と認定された。
当時19歳だった男は、県警が襲撃に関わったとして書類送検した7人のうちの1人。地検は昨年12月、他の少年6人を暴力行為等処罰法違反の非行内容で那覇家裁に送致している。
起訴した男の氏名を公表しないことについて、地検は「犯行時は特定少年であり、今後の更生にも影響することなどを考慮し、公表は差し控える」と述べた。