To LOVEる-とらぶる-ダークネス バトルエクスタシー
【とらぶるだーくねす ばとるえくすたしー】
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ジャンル
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超快楽アクション
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対応機種
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プレイステーション・ヴィータ
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メディア
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PlayStation Vitaカード
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発売元
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LJN アクレイムジャパン
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開発元
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レア
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発売日
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2014年5月22日
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定価
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7,538円(税8%込)
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プレイ人数
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1人
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セーブデータ
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10個
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レーティング
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CERO:D(17才以上対象)
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判定
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クソゲー
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少年ジャンプシリーズ
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概要
かつて『週刊少年ジャンプ』で連載されたSF学園ラブコメ『To LOVEる -とらぶる-』のスピンオフ作品で、『ジャンプSQ.』にて連載していた『To LOVEる -とらぶる- ダークネス』を原作としたゲーム。
シナリオの時系列は同名アニメの第2期『To LOVEる -とらぶる-ダークネス 2nd』終了後と思われる。
本作は天性のラッキースケベ体質を持つ純真無垢な男子高校生、結城リトをとりまくドタバタ劇を再現しつつもアクションを主体としており、今回はリトが武器を手に取りダンジョンに巣食うモンスターだけでなくヒロインとも肉弾戦を繰り広げる。
あらすじ
修業のためにララが発明した仮想世界ゲーム「とらぶるくえすと2」に、ララの発明武器「ラッキーアイテム」を手に取り挑むことになったリト。はじめはヒロインを助けにモンスターを蹴散らす冒険のつもりだったが、この仮想世界には無数のバグが潜んでおり…。
基本的なシステム
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シナリオに沿って3Dで描かれたダンジョンを攻略していくアクションゲーム。
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ダンジョンの奥へ奥へと進みつつストーリーを進捗させる。
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イベントの大半は主人公のリト視点で描かれ、ヒロインのポリゴンモデルが立ち並んで会話劇を繰り広げる。
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この会話劇のログを消すことができるほか、ボイスの自動再生モードを搭載している。バックログ機能はないが、条件を満たせばメニューから過去に見たイベントを再閲覧できる。
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メニュー
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STARTボタンでメニューを開ける
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入手した衣装でヒロインを着せ替える
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また以下の特典と攻略情報を閲覧可能。
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ギャラリーから一度見たイベント、BGM、イベントスチル
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リトのパラメータ(現在のレベル, HP, 次のレベルに必要な経験値)、装備武器とダンジョンに同行するヒロイン、武器作成に必要な素材、現在のヒロインとの親密度
評価点
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フルボイス
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プレイヤー目線となるリトを含め、全編フルボイスでゲームが進む。
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ポリゴンのモーションの完成度
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問題点もいくつか抱えているが、ヒロインの動きも原作でみられる個性をきちんと反映しているなど出来が良い。
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アクションの仕草もそこそこ豊富、バトル中もノックバック以外に壁に打ち付けられた時のアクションもある。
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髪や胸が揺れるところもきちんとやってくれるのだが、ここの完成度に関しては意見が分かれるところか。
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原作にリトが女体化する一幕があるのだが、本作はダンジョンに潜っている間のみ隠しコマンドでリトを女体化できる。
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モーション
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アクションゲームとしては荒削りな部分もあるが、リトの攻撃モーションはかなり洗練されている、持っている武器は面白テイストなものばかりで、原作の独自の世界観を再現しているといえる。
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敵として対峙することになるヒロインの攻撃モーションも、原作からのネタを適度に拾っておりかなりクオリティが高い。
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レベルアップに応じてアクションに関しては、だんだんとできることが増えていくのでじっくり操作に慣れることが可能かもしれない。
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その他
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イベント等のコレクション機能はきちんと網羅してある。このため一度見たシナリオを見返すためだけにアクションパートをやる必要はない。
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外のダンジョンに移動する際に特定のことをするとリトを女体化できる。ボイスも女の子の声になるなどなかなか凝っている。
賛否両論点
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リトのパラメータ
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経験値によるレベルアップという概念こそあるものの、武器の性能によって戦況が変わりやすいため、レベルアップによる恩恵が今一つわかりにくい。
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裏を返せば育成期間の面倒さを省けるという意味でもあるのだが。
問題点
アクションゲームとして
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ゲームバランス
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敵の体力が全体的に高めなので、攻略のテンポが悪化しがち。一度クリアした階層であろうが敵襲に遭うと全滅させるまでその区画に閉じ込められてしまうのもテンポの悪さを助長している。
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リトが空中にいると当たらない攻撃が多い。もっともゲームバランスを崩壊させるレベルではないのだが、この特徴により、敵に囲まれているときは接近戦武器を使ったジャンプからの強攻撃がかなりの安全パイに。またマップの角に追い込んで威力の高い技を打ち続けるとハメができたりする。
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リトがノックバックに若干弱い。こちらを弾き飛ばす攻撃を繰り返す敵の集団から波状攻撃を食らうと操作が効かずにイライラする。
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転倒状態から脱出する手段がジャンプしかないので、感覚的にプレイすると雑魚敵の群れにハメられやすい。
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その他にも、集団で突進してくる敵や遠くから短い間隔でノックバックの大きなビームを射ってくる敵と対峙すると、リトが着地狩りを受けてハメられやすい。
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ヒロイン等の中ボスの攻撃は基本的に優先度が高い。こちらからの攻撃には一切ひるまず強引に攻撃を当ててくることもある。(ボスの攻撃にあたるとこちらの行動も中断されやすい。)特に、「金色の闇」の攻撃は巻き込み性能も異様に高いので、適度に距離を取らないと連続攻撃を受けてしまう。
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回復手段も極端。基本的に体力回復パッドの位置さえ記憶してしまえば、深手を負ってもそこに戻れれば全回復できる。さすがにマズイと判断されたのかメニューで開けるマップには表示されないが。
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逆に隠しダンジョンに登場するドラゴン型の敵×3の組み合わせは、こちらに行動の余地を与えずかつあっという間に体力を削ってくるので、すばやくこの回復パッドに気づかないと死が見える。
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武器性能の差
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銃タイプの武器の地上△ボタン連打のダメージがやたらと高く、1対1のタイマンであればバランス崩壊級の性能を誇る。
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リトの向きの調節に慣れてしまえば、○で距離を保ちながら△を使うだけでもかなりの敵に有効。
ボス格は接近戦にやたら強い一方で、遠距離攻撃は単調なものが多い。序盤こそモモや西蓮寺といったキャラもいるが。
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最終階層の構造
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特定の条件を満たすと行くことのできる最終階層は正しいワープパッドを踏むことで先に進む必要があるのだが、ダミーを踏んでしまうと下の階層に飛ばされてしまう。
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階層をまたぐと先述のように10秒強の長いロードが待っているほか、敵襲も待ち構えているため、彼らを全滅させないと最終階層に戻ることができない。
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ログアウトはできるので、選択肢を間違えた場合はすぐにログアウトして再び最終階層に入りなおした方が効率がよいなど、ゲームとして雑と言わざるを得ないつくりをしている。
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不具合
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敵が出るセクションに足を踏み入れてから素早く出るとバリアーに閉じ込められなくて済む。
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敵の飛び道具が壁を貫通してくるのだが、こちらの遠距離攻撃は壁に阻まれてしまう。
ストーリー・演出面
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シナリオについて
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本作のシナリオは、リトの心身強化のために試作したララの発明品で、リトをはじめとしララの身の回りの戦闘能力のない一般人も巻き込まれて危険な目に遭う、というもの。
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原作でもララの突拍子もない発明で周囲に(大半は性的な)被害が及ぶことは珍しくないのだが、今回のように安否にかかわる被害を圧してまでリトを強化したいララとモモが身勝手に映りかねない。
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ある意味原作らしさを再現しているようにとれるプレイヤーもいるかもしれないが、本作のシナリオは端的にいうと手抜きな印象を受けてしまう。とにかくリトをバグによる誤作動の解決のために、無理やりヒロイン(西連寺春菜などの一般人も含む)と戦わせようとする傾向が強い。
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ゲームのキーワードである「ラッキーアイテム」などの説明を序盤のほんの軽い小話で済ませてしまっているうえ、再び聞きたいならニューゲームするしかない。聞き逃すとゲームのコンセプトが全く以て意味不明に。
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無駄に雲行きを怪しくして、話を引き延ばすようなことも多い。以下例。
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ダンジョンの奥へと消えた古手川を探しに行く際に、ベースにいるモモが「古手川の声がしたが、こちらを誘い出す罠かもしれない」と警告するシーンがあるが、そもそも罠を疑う根拠がシナリオ上に乏しいうえ実際罠もなかった。結局何事もなかったように話が続行される。
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ヤミがとらぶるくえすと2の「バグを修正するためのアイテム」をリト一行から強奪する理由が結局明かされない。
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もっともこういった設定もすべて突き詰められているとは言えないため、単純に何も考えずにアクションゲームがしたいなら、上記のことを把握していようがなかろうが全く影響はないのだが。
不親切なゲーム説明
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オプション
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○でダッシュ、防御がRボタンでできることについて説明がない、Rに関しては大半のアクションゲームの典型例なので困る人ばかりではないと思うが。
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オプションから開けるゲームの基本的な説明はいくつかのページに分かれているのだが、1つのページを閲覧している際にそのまま隣のページに移動することができないので、別のページを見たい場合は一回戻るボタンを押す必要がある。ページも番号で管理されてしまうため、開いてみないとどういうことが説明されているのかわからない。
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マップやミッションについての詳細
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目的地を全く教えてくれない、前の階層と次の階層へ行ける地点は示してくれるが、特にイベントと関係のない事もちらほら。
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そもそも次の階層は各地を回って敵の待ち伏せを殲滅しないと障壁が解除されないことで行けなかったりする。
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リトの足はそこそこ速いがワープ機能がない分やはり広めのマップをさまようのはやはり問題。
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古手川がシナリオの都合でワープさせられ、マップを転々とするのでプレイヤーもそれを追いかけて各地を右往左往する必要がある。
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12Fなどが該当。「ダンジョンの奥に古手川がいる」というメッセージが出るため次の階層に進みがちだが、そこに行くためのワープパッドへの道が通行止めされているので混乱しやすい。実際は袋小路にしらみつぶしに入っていけばイベントを進められる。
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リトの本拠地でヒロインとお色気イベントをどれだけ起こしたかが、後のシナリオ分岐に影響するのだが、当然こういったところも説明なし。
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配置してあるミッションもクリアしたときの恩恵も今一つわかりにくい。ストーリーには一切関係がないので、雑なギミックにすら感じる。
総評
ただでさえどこかの方向に振り切った感のある原作をベースにしているにもかかわらず、システム及びシナリオをアクションへと力技で落とし込んだ意欲作といえるだろう。この経緯から本作では原作とはまた別のシュールでカオスな世界観やゲーム性が形成されている。
しかし説明不足やシステムの設計ミスといったゲームのごくごく基本的な部分ができていないといったきらいがあるため、本作の理屈が通用しない世界観を楽しむためのハードルを結果的に高くしてしまっているのが非常に残念なところ。