富士山周辺3県 新避難計画 噴火警戒レベル3で休校 学校や保育園対象

2023.3.21

 富士山噴火に備えた避難の在り方を示すため、静岡、山梨、神奈川の3県などでつくる富士山火山防災対策協議会が策定を進めている新たな避難計画について、学校や保育園などの教育関連施設の対応として、休校や保護者への児童引き渡しなどを盛り込むことが20日までの関係者への取材で分かった。

新たな避難対象エリアマップ
新たな避難対象エリアマップ

 休校などの措置が必要になるのは、噴火警戒レベル3(入山規制)に引き上げられた段階。対象は、溶岩流が3~24時間以内に到達する第4次避難対象エリアより内側の施設となる。各市町は該当する施設を避難促進施設に指定。指定を受けた施設は具体的な避難方法をまとめた避難確保計画の策定が必要になる。29日に開催する同協議会で決定する。
 2020年度に改定された富士山ハザードマップで、影響範囲が市街地方面に大きく広がったため、新たに規定を設けた。高齢者施設など避難行動要支援者施設の対策も充実させる。溶岩流が3時間以内に到達する第3次避難対象エリアより内側の施設には、避難確保計画策定や避難訓練の実施を促していく。
 協議会は21年度から改定富士山ハザードマップに基づく新避難計画を検討してきた。同年度末に公表した中間報告では、一般住民は噴火後に徒歩での避難を原則とする新方針を示した。

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