日本古来の伝統的な食品、“餅(もち)”。正月だけでなく、それ以外の年中行事でも食べられています。こうした餅にまつわるあれこれについて紹介します。
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季節と餅
奈良時代の書物「風土記」に記載されているほど、古くから日本人に親しまれてきた餅。今なお、色や形、味付けに意味を込められた縁起物として、四季折々の節句のお祝いなどで食べられています。
監修 粕谷浩子さん
(株)お雑煮やさん代表。雑煮に魅力を感じ、日本各地の雑煮事情を調査。現地に足を運び、地元の人に教えてもらいながら情報収集を続けている。レトルトのご当地雑煮食べ比べセットなどの監修商品も販売。
鏡餅
平たく丸い餅を重ねて、お供えとしたもの。三種の神器のひとつ、神が宿るとされた鏡を模したものといわれている。上にのっている果物は、正式には橙(だいだい)。「代々、家が繁栄するように」と願う語呂合わせ。多くの地域で、1月11日の「鏡開き」まで飾った後に食べる。
上に戻るひし餅
邪気を払い、強い生命力を象徴するといわれる「よもぎ」で作った草餅をひし形にしたものがはじまりとされている。地域によって違いはあるが、ひな祭りには、緑、白、桃色の3色が飾られる。緑は「健康」、白は「清浄」、桃は「魔除け」を意味するといわれる。
上に戻るぼたもちとおはぎ
炊いた後に潰した「もち米」や「うるち米」に、あん、きな粉、ごまなどを付けたもの。彼岸に供える風習からはじまった菓子で、春に作るものは「牡丹餅(ぼたもち)」、秋は「萩の餅(おはぎ)」と呼ばれている。現在では、こしあんを使うと「ぼたもち」、つぶあんなら「おはぎ」と呼ぶ地域も。
上に戻る桜餅
鉄板上で薄く延ばして焼いた餅であんを包み、さらに桜の葉で巻いた餅菓子。桜の名所である隅田川沿いの長命寺が発祥といわれている。関西では、あんが入った俵形の餅菓子を使ったものが多く「道明寺桜餅」、あるいは単に「道明寺」と呼ばれている。
上に戻る柏餅
平たく丸い餅を2つに折ってあんを挟み、さらに柏の葉で包んだ餅菓子。江戸時代に作られはじめたとされる。5月5日に男児の成長を願う、端午の節句の供え物に使われている。新芽が育つまで落ちないことで知られる柏の葉を用いることで「子孫繁栄」の願いを表しているとされる。
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