渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

湘南

2023年03月12日 | open


湘南。
マイフェイバリット。


政治圧力により江ノ島から東の
海岸は湘南ナンバーではなく、
横浜ナンバーのままにされた。
そして内陸部の湘南ではない
地区も湘南ナンバーになった。
内陸部出身の議員の横槍による。


外国人の友人とナインボール5
ラック先取りをやっていたら、
スコアが3-3になる時がある。
その時「サンサン。サザンだよ」
と言うとサザンオールスターズ
を知っているので通じる。
だが、その「サザン」はどこの
南なのかを友人は知らない。
なので、湘南とよばれるエリア
が日本にはあって、江戸時代か
ら保養地や観光地だった事を
教えた。


写真を見せると目を見張り、海
と山が綺麗だと外国人の友人は
驚く。
だが、湘南の海は汚い。ヘドロ
のような海だ。そこが海水浴で
賑わう。
しかし、湘南は海は汚くとも、
人は汚くない。海は綺麗でも
人が汚い土地柄ではない。

私が高校2年の時に仲間と撮った
映画のラストシーンのロケ地は
湘南の稲村ヶ崎だった。
世の中の全ての人間が仮面をつけ
ている事を知り、自己閉塞と圧迫
から逃れようとする少年は、夕陽
に意識が朦朧となる。すべてから
逃れようと東京赤坂の清水谷の
住宅街の坂を走り出すと、なぜか
稲村ヶ崎に自分がいて、あらゆる
存在の虚実の境目が分からなくな
り、少年は砂浜に膝をついて崩れ
落ちる。
そして、赤い夕陽は暖かくはなく、
さめざめと少年をただ海老色に
らすのみだった。
というラストシーン。
近所の大学の東京大学の学生の
間で「高校生が面白い映画を
撮る」と話題になり、本郷の学
園祭の期間ずっと東大で上映さ
れていた。



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