肝臓とお酒の関係

お酒の飲みすぎで胸が女性みたいに!? 気になる女性化乳房とは?

ビール

お酒好きの男性は、胸(バスト)部分が女性のように膨らむことがあります。「いったいなぜ?」「恥ずかしくて他の人に聞くこともできない……」とお悩みの男性も多いはず。

そこでここでは、胸が女性のように膨らむ女性化乳房の原因をまとめました。

お酒好き男性だけの特殊な症状「女性化乳房」

実はお酒を飲むと酵素の働きから、女性ホルモンが増える効果があります。

男性の場合、男性ホルモンが精巣で作られ全身に運ばれた後、この酵素の仕組みから一部が女性ホルモンに変化し、骨の強化、抜け毛予防といった効果を発揮します。

最終的に女性ホルモンは肝臓に行き、そこで分解される仕組みとなっています。

お酒を飲みすぎると、肝臓の機能は弱まります。結果的に肝臓で女性ホルモンを分解しきれなくなってくるため、女性ホルモンがあまり、胸が大きくなってしまうわけです。

これがお酒好きの人が女性化乳房になりやすい理由です。

肝臓は自覚症状が出にくい内臓と言われていますが、それが女性化乳房というかたちであらわれているということは、それだけ肝機能がひどく低下しているという証拠。

つまり慢性的な肝障害により肝細胞が死滅・減少して肝臓が硬くなる「肝硬変」の疑いがあるということでもあります。

血液検査で肝硬変のチェックを

胸が大きくなっていると感じたら、医療機関で血液検査をして肝機能をチェックしましょう。肝機能低下、肝硬変といった病状が発見されるようなら、少しでも早く対処が必要になります。

また、職場などで年に一回実施している健康診断でも、肝機能の具合をチェックする検査が行われています。

ASTとALTは、どの程度肝臓が傷ついているか、γ-GTPは肝臓がどれだけストレスを抱えているかを数値で表したもの。

これらが高いようなら、精密検査などが必要になることもあります。

どれくらい胸が膨らんでいると肝硬変?

肝硬変で女性化乳房になる場合、どれくらい膨らんでいると危険なのかと気になる方も多いかもしれません。

実は厳密にこれくらいという目安はなく、日頃の自分の身体をみている自分が、一番変化に気づきやすいのです。

女性化乳房といっても、それほど大きなバストではないので、ほんの少しふっくらする程度であれば肌着を着ていたらほとんどわからないものです。

お風呂上りなどに自分の身体を裸でチェックし「なんだか胸が膨らんできている気がする」と感じたら、気にかけるようにしましょう。

お酒をよく飲む人は多いですが、その影響が実は意外なところから出ることも多いのです。少しでも身体の変化に気づいたら、無視せずに医療機関などを受診するようにしましょう。

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