FXおすすめ会社17口座を比較!初心者は予算・ニーズの順番で考えよう

FX会社の選び方を解説しているwebサイトはたくさんありますが、初心者にとっては比較軸が多すぎて、よくわからないと感じている人も多いのではないでしょうか。

そこでYENPATHY編集部がおすすめするのは、まず「FX資金はどのくらいあるか」で考えてみること。

資金で振り分けてみると選択肢が狭まるので、スムーズにFX会社選びができます。

「FX資金の目安」で考える・FX会社カオスマップ

FX会社のカオスマップ

※上記で提示している資金は、取引するためのギリギリの金額ではなく「ある程度余裕を持って運用する場合(レバレッジ5倍程度)の目安」です。初心者がギリギリの資金で始めるのはリスクが高いため、この記事ではある程度余裕を持った資金をおすすめしています。

FXに準備する資金でFX会社を絞り込む際に、一つの目安となるのが最小取引単位です。

最小取引単位とはつまり「いくらから取引できるか」で、この設定はFX会社によって異なります。これを一目でわかるように分類したのが、上のカオスマップ。

最小取引単位で分類すると、FX会社は大きく3つ(1万通貨・1,000通貨・それ以下)に分けることができるのです。

当然といえば当然ですが、多くの資金を用意できる人はFX会社の選択肢も多くなり、資金が少ない人は「少額でも取引できる会社」の中から選ぶ必要があります。

初心者にもわかりやすいように最低資金の目安を明示したので、まずはカオスマップの中で自分がどこにあてはまるかを考えてみましょう。

FX資金の目安
(ギリギリの資金ではなく、初心者の現実的な目安)
FX会社の選択肢
20~30万円以上は用意できる人 全社
最小取引単位が1万通貨の会社も選べる
2~3万円以上は用意できる人 上記の図からDMM FX・IG証券を除いた全社
現在の主流。最小取引単位1,000通貨以下の会社から選ぶ
20~30万円以上は用意できる人 マネーパートナーズ・SBI FXトレード・MATSUI FXのいずれか
超少額の取引に対応している会社から選ぶ

「最小取引単位」とは?

最小取引単位とは、取引する際の最小の単位のことです。基本的に単位は「〇〇通貨」と表記されることが多く、例えば米ドル/円で1,000通貨というのは、1,000ドル分の取引を意味します。

カオスマップを見ればわかるとおり、2023年2月時点では最小取引単位が1,000通貨の会社が多数派。かつては1万通貨の会社も多かったのですが、少額取引に対応する会社が増えてきたことで現在は1,000通貨が主流となりました。

最小取引単位が大きくなるほど、取引に大きな資金が必要になります。

「ギリギリの最低資金」と「現実を見据えた最低資金」は異なる

上のカオスマップでは最低資金の目安によって分類していますが、これは注釈にも書いているとおり「取引できるギリギリの最低資金」ではなく、初心者が現実を見据えた運用を考えた場合の目安です。

以下に比較したものを記載します(為替相場が1ドル130円の場合)。

最小取引単位 取引できるギリギリの最低資金 初心者が現実を見据えた場合の最低資金の目安
1,000通貨 5,200円 2~3万円くらい
1万通貨 5万2,000円 20~30万円くらい

ギリギリの最低資金だけを入金しても取引することは可能ですが、リスクが高いためおすすめできません。「FX資金はいくらあるか」を考える際には、あくまでも現実を見据えた金額で考えましょう。

現在の主流は「最小取引単位:1,000通貨」で、選択肢も豊富

ここからは現在の主流である1,000通貨を採用しているFX会社の中から厳選した9社をご紹介します。

FX資金が3〜5万円(レバレッジ5倍程度・米ドル/円の1,000通貨取引を想定)ならば、ここで取り上げているFX会社から選ぶとよいでしょう。

もっと少ない資金でFXを始めたいのであれば、この記事の下部で紹介している「できるだけ少額から始めたいなら以下の3社が選択肢」をチェックしてみてください。

GMOクリック証券|取引高世界一を誇る大手

2021年FX取引高世界一、国内では10年連続で一位(※ファイナンス・マグネイト社調べ)を獲得。77万口座(2022年12月)と多くの個人投資家から利用されている業界大手がGMOクリック証券です。

以前は最小取引単位が1万通貨だったのですが、少額ニーズに応え2022年から1,000通貨取引が可能になりました。取引ツールの使い勝手や手厚いサポート体制など、大手だけにサービス内容は総合的に優れている印象。

「多くの人に支持されているFX会社を選びたい」という人に最適といえるでしょう。

また口座開設時に「証券取引口座」を選ぶと、株式、投資信託、CFDといったGMOクリック証券すべての商品を取引できるように。FX以外の投資に興味がある人にもおすすめです。

GMOクリック証券の基本スペック
通貨ペア数 20通貨ペア
最小取引単位 1,000通貨
スプレッド(ドル/円) 0.2銭*
口座開設の最短日数 即日
サポート 曜日7:00~金曜日22:00
デモトレード あり
キャッシュバックキャンペーン 最大305,000円

*スプレッドは原則固定、例外あり

外貨ex byGMO|レバレッジコースが設定できる

2003年から続く、FXとオプション取引ができるFX会社。かつては「YJFX!」という名称でサービスを提供していましたが、2021年9月にGMOインターネットグループに加わり、新たなサービスを展開しています。

レバレッジのコースを選べる点が特徴で、個人口座の場合は最大レバレッジを1倍・10倍・25倍から選択することができます。「ハイレバレッジな取引をできないようにしておきたい」という要望がある人におすすめです。

ちなみにFX会社では珍しいサービスにあたる「外貨両替」も利用できます。円を外貨に変えて受け取ることが多いなら、公式サイトで手数料の詳細を確認してみるといいでしょう。

外貨ex byGMOの基本スペック
通貨ペア数 24通貨ペア
最小取引単位 1,000通貨
スプレッド(ドル/円) 0.2銭*
口座開設の最短日数 即日
サポート 平日・祝日 午前7:00~午後10:00(土日休み)
デモトレード あり
キャッシュバックキャンペーン 最大300,000円

*スプレッドは原則固定、例外あり

外為どっとコム|情報力に優れたFX業界の老舗

外為どっとコムは2002年創業で、FX専門のサービスを提供している会社としては業界の老舗。

FX専業ということもあり、スプレッドやスワップポイントがほとんどの通貨ペアで高水準。デイトレードにもスイングトレードにも利用できるFX会社です。

他社と比べて情報力に秀でているのが特徴で、以下のように幅広いトレーダー向けのコンテンツを提供しています。

初心者向け:マネ育スクール、オンラインセミナー、マネ育チャンネル、など
中上級者向け:オンラインセミナー、平日ライブ配信、米雇用統計特番、など

FXスキルに応じた学習コンテンツを提供し続けているので、初心者から段階を踏んでステップアップを目指せます。

外為どっとコムの基本スペック
通貨ペア数 30通貨ペア
最小取引単位 1,000通貨
スプレッド(ドル/円) 0.2銭*
口座開設の最短日数 即日
サポート 平日24時間
デモトレード あり
キャッシュバックキャンペーン 最大305,000円

*スプレッドは原則固定、例外あり

みんなのFX|TradingViewが使える

トレイダーズ証券のFXサービス「みんなのFX」は、スプレッドが狭い・スワップポイントが高いといった特徴のほかに、取引ツールの機能性や使いやすさにも定評があります。

特に、チャート分析に特化した取引ツール「FXトレーダー」では、世界中で人気のトレードツール「TradingView」を無料で利用可能。テクニカル指標と描画ツールはそれぞれ80種類以上搭載しており、初心者だけでなくベテランのニーズまで満たす環境が整っています。

TradingViewのチャートは、スマホアプリ「FXトレーダーアプリ版」でも使うことができます。スマホでも複雑な分析をしたいなら、要チェックのFX会社です。

みんなのFXの基本スペック
通貨ペア数 31通貨ペア
最小取引単位 1,000通貨
スプレッド(ドル/円) 0.2銭*
口座開設の最短日数 即日(最短1営業日)
サポート 平日10:00~17:00
デモトレード あり
キャッシュバックキャンペーン 最大405,000円

*スプレッドは原則固定、例外あり

LIGHT FX|高水準のスワップポイントが魅力

LIGHT FXは「みんなのFX」と同じトレイダーズ証券が提供している2つめのFXサービス。

基本的なスペックについては「みんなのFX」と変わらず、違う点といえば「みんなのFX」は自動売買やバイナリーオプションといった投資商品もあり、LIGHT FXはFXの裁量トレードのみという点です。

両ブランドともに高金利通貨のスワップポイントが特徴で、それぞれ業界最高水準のスワップポイントを提供。トルコリラ、南アフリカランド、メキシコペソに加え欧州の通貨の取り扱い(チェココルナ/円の取り扱いは国内業者初)もあり、スワップ投資を検討している人におすすめできるFX会社といえるでしょう。

LIGHT FXの基本スペック
通貨ペア数 31通貨ペア
最小取引単位 1,000通貨
スプレッド(ドル/円) 0.2銭*
口座開設の最短日数 翌営業日
サポート 平日10:00~17:00
デモトレード なし(※ただし、みんなのFXとツールはほぼ同じ)
キャッシュバックキャンペーン 最大403,000円

*スプレッドは原則固定、例外あり

LINE FX|スマホメインで取引したい人におすすめ

LINE FX

LINE FXは国民的アプリ「LINE」と同じグループであるLINE証券が提供するFXサービスで、2021年には主要5社の中でFX口座純増数が第一位(同社発表)となっています。

スプレッドやスワップポイントは全体的に優良で、取引ツールはパソコン版「LINE FX Pro」とスマホ版「LINE FXアプリ」が用意されていますが、やはり注目はスマホアプリ。

相場分析や取引はもちろん、口座開設や入出金もスマホで完結。パソコンを持っていない人でも、場所を選ばずにFX取引ができてしまいます。LINEアプリと連携することで、トレードのシグナルや経済指標発表のお知らせが届く機能も便利。

LINE FXの基本スペック
通貨ペア数 23通貨ペア
最小取引単位 1,000通貨
スプレッド(ドル/円) 0.2銭*
口座開設の最短日数 翌営業日
サポート 平日9:00~17:00(問い合わせフォーム)
デモトレード なし
キャッシュバックキャンペーン 最大305,000円

*スプレッドは原則固定、例外あり

ヒロセ通商|スキャルピング公認のFX会社

ヒロセ通商

ヒロセ通商は2023年度オリコン顧客満足度ランキングにて「FX専門業者」「FX取引 総合」部門で一位を獲得しているFX会社。

スプレッドや高金利通貨のスワップポイント、取引ツールの使いやすさなど基本的なスペックが総じて高いことが人気の理由と考えられます。

また、通貨ペア数はここで取り上げている9社の中で最多であることや、スキャルピング(超短期売買)が公認されている点も大きな特徴です。スキャルピングに興味があるなら押さえておきたい口座の一つです。

ヒロセ通商の基本スペック
通貨ペア数 51通貨ペア
最小取引単位 1,000通貨
スプレッド(ドル/円) 0.2~1.9銭*
口座開設の最短日数 即日
サポート 平日24時間
デモトレード あり
キャッシュバックキャンペーン 最大55,000円

*スプレッドは原則固定、例外あり

FXプライム byGMO|こちらもスキャルピング公認

ヒロセ通商と同じくスキャルピング公認のFX会社であるFXプライム byGMO。GMOインターネットグループが手がけるFX会社の一つなので、GMOクリック証券の兄弟分といえます。

近年ではFX業界の低スプレッド競争で存在感を示しており、ドル円のスプレッドを業界最狭水準の0.1銭(午前9時〜翌午前4時)で提供。またテクニカル指標が54種類あるプライムチャートが無料で使えるなど、あなどれない基本スペックとなっています。

FXプライム byGMOの基本スペック
通貨ペア数 20通貨ペア
最小取引単位 1,000通貨
スプレッド(ドル/円) 0.1銭*
口座開設の最短日数 翌営業日
サポート 電話番号:0570-034-788
お問い合わせ時間:午前9時~午後5時(月曜日~金曜日、平日のみ)
デモトレード あり
キャッシュバックキャンペーン 最大113,000円

*スプレッドは原則固定、例外あり

楽天証券|楽天経済圏の利用が多い人におすすめ

楽天証券

あの楽天グループが手がける証券会社「楽天証券」もFXサービスを提供しています。

楽天経済圏(楽天グループのサービスを利用してポイントを循環させている)に組み込まれている証券会社なので、楽天経済圏で生活している人におすすめです。 (取引でポイントを獲得するには事前に楽天銀行でマネーブリッジ/ハッピープログラムの申し込みが必要)

取引ツールがPC版、スマホ版のどちらも高機能で、かつ大手ネット証券の中で唯一MT4(MetaTrader4)を使って取引できる点も見逃せません。また、トムソンロイター、フィスコ、グローバルインフォの3社がニュース提供しており、豊富なマーケット情報を入手できるのも魅力です。

楽天証券の基本スペック
通貨ペア数 28通貨ペア
最小取引単位 1,000通貨
スプレッド(ドル/円) 非開示*
口座開設の最短日数 翌営業日~
サポート 平日9:00~18:00
デモトレード あり
キャッシュバックキャンペーン 最大500,000円

*スプレッドは原則固定、例外あり

できるだけ少額から始めたいなら以下の3社が選択肢

ここまで最小取引単位が1,000通貨の会社(数万円程度の資金で始められるFX会社)を紹介してきましたが、「数万円でもまだ怖い。もっと少ない資金で始めたい」と思っている人もいるのではないでしょうか?

そんな人は、さらに少額で取引ができる、最小取引単位が1000通貨未満の会社を選ぶといいでしょう。

1,000通貨未満となると選択肢はかなり狭まりますが、代表的なところとしては以下の3社が挙げられます。

マネーパートナーズ|低スプレッドを追求するFX会社

2005年から続く老舗のFX業者であるマネーパートナーズには、最小取引単位の異なる2つのサービスを提供しています。

大量の注文を出したい人向けの「パートナーズFX」口座と、最小100通貨から取引ができる「パートナーズFX nano」口座があります。100通貨取引なら2,000~3,000円の資金でもレバレッジを抑えた取引が可能でしょう。

2021年から低スプレッド戦略を強めており、ドル円・ユーロ円・ポンド円・豪ドル円・メキシコペソ円の5通貨ペアにおいては、一定取引量までスプレッドが業界最狭の0.0銭に。

1,000通貨以下で取引したい人だけでなく、できるだけ取引コストを抑えたい人にもおすすめのFX会社です。

マネーパートナーズの基本スペック
通貨ペア数 21通貨ペア
最小取引単位 100通貨
スプレッド(ドル/円) 0.0銭(1万通貨まで)銭*
口座開設の最短日数 最短1時間
サポート 平日9:00~18:30
デモトレード なし
キャッシュバックキャンペーン 最大505,000円

*スプレッドは原則固定、例外あり

SBI FXトレード|業界最小の1通貨から取引可能

SBIFX

さまざまな金融サービス事業を手がけるSBIグループのFX専業会社がSBI FXトレード。最小取引単位が「1通貨」であることと、業界最狭水準のスプレッドが魅力です。

最小取引単位が1通貨ということは、米ドルなら1ドル。2023年2月時点の相場でいえば、130円ほどの資金があればレバレッジなしの取引が可能になります。

「小銭程度の少額から始めたい」という要望を満たしてくれる数少ないFX会社の一つといえるでしょう。

また、1通貨〜100万通貨までの取引数量では、ほとんどの通貨ペアで業界最狭水準のスプレッドを提供しているのも魅力のひとつです。

SBI FXトレードの基本スペック
通貨ペア数 34通貨ペア
最小取引単位 1通貨
スプレッド(ドル/円) 0.18~銭*
口座開設の最短日数 即日
サポート 平日9:00~17:00
デモトレード なし
キャッシュバックキャンペーン 最大50,000円

*スプレッドは変動制

MATSUI FX(松井証券)|1通貨から取引可能な大手

松井証券

ネット証券の大手である松井証券のFXサービスも、1通貨の取引が可能なFX会社です。

1通貨から取引できる会社は限られているため、100通貨未満の取引数量から始めてみたいのであればSBI FXトレードとMATSUI FXのどちらか(もしくは両方)を選ぶことになるでしょう。

取り扱い通貨ペア数は20ペア、クロス円では業界最狭水準のスプレッドを提示しています。またYoutubeの動画セミナーなど、幅広いトレーダーに向けた情報コンテンツも充実しています。

松井証券の基本スペック
通貨ペア数 20通貨ペア
最小取引単位 1通貨
スプレッド(ドル/円) 0.2~1.6銭*
口座開設の最短日数 即日
サポート 原則24時間
デモトレード あり(ただし他社に比べて制限あり)
キャッシュバックキャンペーン 最大500,000円

*スプレッドは原則固定、例外あり

もし資金が20~30万円くらいあるなら「最小取引単位:1万通貨」の会社も候補に

ここまでは、初心者に多い「少額取引」のニーズに対応しているFX会社を紹介してきました。

しかし、もしも少額取引にこだわりがないのなら(ある程度まとまったFX資金があるのなら)、最小取引単位が1万通貨のFX会社も候補になるでしょう。具体的には「米ドル/円を取引するのなら20~30万円以上」が目安となりますが、この程度の資金があれば、実質的に日本のFX会社のほぼすべてが選択肢になります。

最小取引単位が1万通貨のおすすめFX会社を2社ピックアップして紹介します。

DMM FX|国内口座数No.1の大手

DMM FX

DMM.com証券によるFXサービス「DMM FXは」は、87万8000口座(2022年3月)を有する国内FX業者の最大手。大手だけに、スプレッドやスワップポイント、取引ツールなど総合的に優れたサービスを提供しています。

取り扱いのある通貨ペアは21種類と若干少なめですが、ほとんどの通貨ペアで最狭水準のスプレッドを提供。ドル円や豪ドル円といった有名な通貨ペアで取引するのであれば全く問題ありません。

スワップポイントに関しては、ドル円、ポンド円、豪ドル円、またドルストレートが高い傾向。また取引ツールは、パソコン版とスマホ版のどちらもデザイン性・操作性に優れているのがポイントです。

DMM FXの基本スペック
通貨ペア数 21通貨ペア
最小取引単位 1万通貨
スプレッド(ドル/円) 0,2銭*1
口座開設の最短日数 即日(最短1時間)*2
サポート 平日24時間
デモトレード あり
キャッシュバックキャンペーン 最大304,000円

*1 スプレッドは原則固定、例外あり
*2 DMM.com証券の休業日を除く

IG証券|通貨ペア数の多さや多彩な金融商品が特徴の外資系FX会社

世界的な金融街があるロンドンに拠点を構える、金融サービスプロバイダーのIGグループ。その日本法人がIG証券です。

45年以上の歴史を誇る金融グループが提供するFXサービスは、国内業者と比べてスプレッドで若干見劣りします。しかし、手数料を支払って確実にスリッページを防げるノースリッページ注文や、南アフリカランド円とメキシコペソ円のスワップポイントが業界最高水準にあるなど、他社より優れている面も。

また、FXよりも少ない資金でFXと同等のトレードができるノックアウト・オプションをはじめ、CFD(株式、株価指数、商品、ETF)、バイナリーオプションがあり、外国為替にとどまらずさまざまな商品に投資してみたい人におすすめ。

IG証券の基本スペック
通貨ペア数 101あ通貨ペア
最小取引単位 1万通貨
スプレッド(ドル/円) 変動制
口座開設の最短日数 2日
サポート 平日8:00~21:00
デモトレード なし
キャッシュバックキャンペーン 最大50,000円

*スプレッドは原則固定、例外あり

自動売買に興味があるなら、自動売買がメインの会社をチェック

ここまでは裁量取引(自分で売買のタイミングを決める取引)を想定した上で、FX資金を条件におすすめのFX会社を取り上げてきましたが、FXを始めようと思っている人の中には、裁量取引だけでなく「自動売買」に興味がある人もいるのではないでしょうか。

そこで、ここからは自動売買サービスを提供しているFX会社の中から厳選して3社をご紹介します。運用に準備できる資金と、期待しているパフォーマンス(年利など)を思い浮かべながらご覧ください。

自動売買とは?

あらかじめ決められたルールに基づいて自動的に取引を行うサービスやソフトのこと。

量取引は「感情に左右されやすい」というデメリットがありますが、自動売買はそういったリスクがなく淡々と取引を繰り返してくれるのがメリットです。

FX会社が提供している自動売買のサービスは「リピート系」と「プログラム系」に大別できます。

リピート系自動売買

決められたレンジ幅(価格帯)の中でルール通りの売買を繰り返す(リピートする)注文方法。初心者は通貨ペア選びや想定レンジを決めるところで悩むこともありますが、それらをサポートする各種ツールがどのFX会社にも揃っています。

プログラム系自動売買

投資のプロや専門家が独自に開発したプログラムを使って取引を自動化するタイプ。FXではMT4で使えるEA(Expert Adviser、自動売買プログラム)が有名。新しいものではインヴァスト証券の「マイメイト」という、AIを使ったものもあります。

マネースクエア|リピート系の元祖「トラリピ」

マネースクエアの自動売買「トラリピ」は、リピート系自動売買の先駆けとして有名です。

トラリピのやり方は基本的に、通貨ペア、買いか売りか、レンジ幅、取引数量、トラップ本数などを設定するだけ。設定できたらあとは自動的に売買を繰り返してくれます。

「設定が難しそう。自信がない」という場合でも、トラリピ戦略リストの中から成績がいいものを選ぶだけでも始めることが可能で、個別に対応してもらえるトラリピオンラインサポート(無料)もあります。

マネースクエアの基本スペック
通貨ペア数 15通貨ペア
最小取引単位 1,000通貨~
スプレッド(ドル/円) 非開示
口座開設の最短日数 即日
サポート 平日9:00~17:00
デモトレード なし
キャッシュバックキャンペーン なし

インヴァスト証券|AIがトレードする「マイメイト」が話題

裁量取引と自動売買、両方の取引スタイルができるインヴァスト証券。

自動売買の「トライオートFX」口座では好成績のプログラムの中から好きなものを選ぶだけで自動売買(リピート系)を始められます。

また、2022年1月のスタートから3万口座を突破した「マイメイト」口座では、AIがトレードするという新しい自動売買サービスを利用可能。

AIを自分好みに育てていくこともできるし、既存のエージェントの中からパフォーマンスの良いものを選ぶという方法でも始められます。

インヴァスト証券の基本スペック
通貨ペア数 16通貨ペア
最小取引単位 5,000通貨~
スプレッド(ドル/円) 変動制
口座開設の最短日数 当日
サポート 平日9:00~17:00
デモトレード なし
キャッシュバックキャンペーン 最大10,00円

外為オンライン|トレンドも見極める「iサイクル2」取引

外為オンライン

2003年4月設立の老舗FX会社、外為オンライン。

会場セミナーやオンラインサポート(会員限定)、マーケット情報など、初心者向けの学習コンテンツが豊富なことで有名なFX会社です。同社はリピート系の「iサイクル2取引」を提供しています。

リピート系の自動売買では、将来価格が上がるか(買い)下がるか(売り)の予測が必要でしたが、iサイクル2取引ではシステムが自動で判断してくれる「トレンド機能」があるのが特徴。

「相場分析は苦手だけど、リピート系の自動売買には興味がある」という人におすすめです。

外為オンラインの基本スペック
通貨ペア数 26通貨ペア
最小取引単位 1,000通貨~
スプレッド(ドル/円) 0.9銭*
口座開設の最短日数 3~5営業日
サポート 平日9:00~17:00
デモトレード あり
キャッシュバックキャンペーン 最大150,000円

*スプレッドは原則固定、例外あり

「FX会社選びのチェックポイント」に関する解説

FX会社選びで何をチェックすべきか——。

このテーマに関して世の中ではさまざまなポイントが挙げられていますが、「すべての人に当てはまる絶対的な正解」というものはありません。あなたがFXでやりたいこと、取引する環境、目指す取引スタイルしだいで変わってきます。

ここでは一般的に「チェックすべきポイント」としてよく挙げられている、通貨ペア数、スプレッド、スワップポイント、キャッシュバックキャンペーンという4つの要素について解説していきます。

通貨ペア数

国内のFX会社ですと、平均的な通貨ペアの取り扱いは20〜30程度。30通貨ペア以上取り扱いがあると多い部類といっていいでしょう。

こういった違いを見ると、「多い方が有利なのでは?」と思うかもしれませんが、米ドルや円、ユーロ、ポンド、豪ドルといった人気のある通貨を組み合わせた通貨ペアはどこのFX会社でも取り扱われています。

欧州のマイナーな通貨(チェココルナ、ノルウェークローネなど)でスワップ投資をしたい人などにとっては「その通貨ペアを取り扱っているか」は重要なチェックポイントですが、ドル円やポンド円から始めるであろう、ほとんどの人にとってはそれほど重要な要素ではないともいえます。

ちなみにマニアックな通貨はマーケットでの取引量が少ないため、スプレッドが広くなりやすく、突発的な要因で大きく価格が変動するリスクもあります。そういった面から初心者には不向きであるということも知っておいた方がいいでしょう。

スプレッド

スプレッドとは通貨ペアの売値と買値の価格差のことで、FX会社にとっては実質的にこれが取引手数料となっています。

「買い→売り」もしくは「売り→買い」で1回の取引が完了するため、FX取引ではこのスプレッドが必ず発生します。そしてこのスプレッドの設定は、FX会社によって異なります。

取引コストなので「安ければ安いほどいい」というのは事実ではありますが、近年のFX業界では低スプレッド競争が進んでおり、主要通貨ペアに関しては大きな差がなくなってきているのも事実です。

例えばドル円のスプレッドが0.1銭と0.2銭の会社を比較した場合、1,000通貨と1万通貨の取引コストは以下のようになります。

取引量でみる取引コストの違い
スプレッド 1,000通貨取引 1万通貨取引
0.1銭のA社 1円 10円
0.2銭のB社 2円 20円

これを大きいと見るか許容範囲と見るかは人によって変わり、取引量や取引回数の多い人にとっては、決して見逃せないコストになります。

一方で「この0.1銭の差よりも、自分にとって使いやすいツールを提供している会社を選びたい」という人もいます。

あまりにスプレッドの違いが大きい場合は(0.2銭と1.0銭など)、取引コストを重視して選ぶことをおすすめしますが、「0.1銭の差」のような僅差の場合は、他の要素も総合的にチェックしてみたうえで判断しましょう。

スワップポイント

あFXにはスワップポイントという、通貨ペアの金利差によって発生する利益もあります。

有名なのは南アフリカランド/円やメキシコペソ/円などで、このペアの買いポジションを長期保有すれば、日々発生するスワップ益をコツコツと積み重ねていくことができます。

スワップポイントの付与額はFX会社によって異なるので、スワップポイントの利益を狙う人にとっては最優先のチェックポイントと言えるでしょう。

一方、スキャルピングやデイトレードなど短期的な取引スタイルならこの要素を気にする必要はありません。スワップポイントは「ポジションを保有したまま日をまたぐタイミング」で付与されるからです。

スワップポイントを重視すべきかどうかはトレードスタイルによる、というのは押さえておきましょう。

キャッシュバックなどのキャンペーン

新規口座開設時のキャッシュバックキャンペーンに魅力を感じる人も多いでしょう。「口座開設プラスお取引で最大50万円」といったフレーズ(金額)を見ると、思わず飛びつきたくなるのもうなづけます。

しかし、そういったキャンペーンには大概「取引量に応じて」という条件がついているのも事実。何十万円といった最大額を手にするためには、専業トレーダー並の高額・高頻度の取引を行う必要があるのです。

取引頻度や取引量が少ない初心者の場合、こういったキャンペーンの最大額面だけを見てFX会社選びをしても意味がないことが多いので注意が必要です。

もちろん、FX会社選びの要素としてキャンペーンに注目すること自体はいいのですが、自分には達成可能なのか、額面に惑わされずキャンペーンの詳細をチェックしましょう。

FX会社選びは「取引スタイル」も大きく影響する

ここまでのFX会社選びは「あなたがFX取引に用意する資金」を基準にご紹介してきましたが、その他の基準、たとえば取引スタイルで選ぶという方法もあります。

FXでは「安く買って高く売る」「高く売って安く買う」の二通りで利益を出すのですが、その方法(手法といいます)には様々なやり方があります。

FXのような取引でよくいわれるのが、ポジションの保有期間によって分類される、スキャルピング、デイトレード、スイングトレード、ポジショントレードという4つの取引スタイルです。

ここでは4つの取引スタイルの特徴と、その他のスタイルとの違いを簡単に解説します。

スキャルピング

4つの取引スタイルの中で最もポジションの保有時間が短いのがスキャルピング。エントリーしてから決済までの時間は、短くて数秒、長くて数分というトレード手法です。

取れる値幅が数pips程度と少ないため、スプレッドの影響を受けやすいのが弱点。スキャルピングをするのであれば、FX会社選びの最優先事項は「スプレッドの狭さ」になります。

またスキャルピングはFX会社によっては禁止しているので、スキャルピングを公認している会社(ヒロセ通商やFXプライム byGMOなど)から選ぶ必要もあるでしょう。

スキャルピングにおすすめのFX会社

  • スキャルピングを公認している
  • スプレッドが狭い
  • 約定力が強い
  • 取引ツールが自分にとって使いやすい

デイトレード

デイトレードとは文字通り、エントリーしたその日のうちに取引を終わらせる取引スタイルです。

チャートでいうと日足や1時間足で相場の方向性を探り、どれかの分足でエントリーするケースが一般的。おおむね10〜30pips程度を狙います。ちなみに日をまたがないためスワップポイントは発生しません。

デイトレードがメインであれば多くのFX会社が選択肢となりますし、スプレッドや取引ツールの使いやすさなど総合的なサービス面での比較になるでしょう。

デイトレードにおすすめのFX会社

  • スプレッドが狭い
  • 取引する時間帯でスプレッドが広がりにくい
  • 予約注文の種類が豊富
  • FX資金に適正な最小取引単位

スイングトレード

デイトレードよりもポジションの保有期間が長いのがスイングトレードです。保有期間は数日から数週間程度。株式取引だと短期取引の部類に入りますが、FXの場合は中長期の取引と言われます。

デイトレードよりも大きな値幅(50〜数百pips程度)を狙うこと、日をまたぐことになるのでスワップポイントが発生するのが特徴。為替差益とスワップポイントの両取りを視野に入れて取引することもあります。

そのため、デイトレードとは違って「スワップポイントの高さ」も一つのチェックポイントになるでしょう。

スイングトレードにおすすめのFX会社

  • 取引する時間帯でスプレッドが広がりにくい
  • 予約注文の種類が豊富
  • スワップポイントが高い
  • 信頼できる分析情報を提供している

ポジショントレード

ポジショントレードとは、FX取引において最もポジションを保有する期間が長い取引スタイルです。

数か月〜数年保有するスタイルで、スワップポイントの受け取りを狙った運用方法もこの部類に。スワップポイントの影響が大きく出てくるため、FX会社選びでは「スワップポイントの高さ」が最重要項目となります。

ポジショントレードにおすすめのFX会社

  • スワップポイントが高い
  • 信頼できる分析情報を提供している
  • チャートで遡れる期間が長い(月足で分析するため)

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