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2015年10月15日 放送
人気ハンバーグで外食利益率日本一
名古屋の人情親父経営
- ブロンコビリー 会長 竹市 靖公(たけいち やすひろ)
炭火で焼いた俵型ハンバーグに一手間かけた食べ放題のサラダバー、そして釜戸炊きの魚沼産コシヒカリが人気のステーキ店チェーン「ブロンコビリー」。客単価はディナーで2500円とかなり高いが、売上高は3年連続で過去最高を記録。しかも外食産業では利益率日本一なのだ。なぜそんなに利益が出るのか?そこには「他では真似のできないもので客を喜ばす」「働く全ての人を幸せに」という創業者・竹市の信念と人情があった。BSE問題の牛肉離れ、そしてアルバイトが冷蔵庫に入った写真のSNS投稿の2つ大ピンチを乗り越えた人情親父の驚き経営術に迫る。
社長の金言
- 社員の成長は 利益と同じくらい大事
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RYU’S EYE
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放送内容詳細
客に「価値」を感じさせる「ご馳走レストラン」
ブロンコビリーの中に入るとすぐに炭火で豪快に肉やハンバーグを焼くキッチンが目に飛び込んで来る。火力の扱いが難しい炭火で焼くのは手間ヒマがかかるが、これこそ店の「象徴」だ。さらに店内には、行列ができる「サラダバー」。その日の朝に店内で切った新鮮野菜や季節の野菜料理が食べ放題。お米は業務用米の2倍の値段の魚沼産コシヒカリを釜戸で炊く。人手も余分にかかるが外食産業利益率日本一!その理由は、客単価が高くても客が納得する「質の高さ」がある。一方で肉や野菜の大量仕入れの巧みさと自社工場でほとんどのものを加工製造するなどコストカットも徹底している。そして「勤続20年以上」のパート従業員が何人もいる働きやすさにあった。
倒産危機とSNS投稿事件で確信した「要は人つくり」
1978年に名古屋で創業したブロンコビリーは、バブル崩壊後の90年代に炭火焼とサラバーを止め「安売り競争」に参入したことがある。しかし2001年、アメリカ産牛肉のBSE問題が発生。客離れで一気に5億円の赤字を出して倒産寸前までいく。このとき竹市は「安売りは自分の生き方ではない」と悟る。外食の「価値」を重視した経営でV字回復するが、2013年、バイト学生がふざけてSNSに投稿した「バカッター事件」で、その店を閉鎖。この2度の大ピンチをへて竹市は、「人材こそ会社の未来を決める」とあらためて確信する。現場社員の悩みをトップ自らが聞くために毎月必ず合宿研修を行う。それはビール片手に話し合う竹市ならではのものだった。
パート従業員をやる気にさせる「アメリカ研修」
ブロンコビリーは年2回のアメリカ研修を行っている。西海岸の本場のステーキ店を食べ歩く。費用は1人50万円、計1000万円以上かかるこの研修に、ブロンコビリーはなんとパート従業員まで同行させる。その1人の入社わずか1年の清水に密着。彼女は訪れる店を事前にインターネットで情報収集したり、現地の店員に果敢に英語で質問したり社員も一目置く行動を見せる。なぜパートまでもがこれほどの積極性で仕事と関わろうとするのか。そこにブロンコビリーの強さの秘密があった。
ゲストプロフィール
竹市 靖公
- 1943年愛知県生まれ。
- 1969年喫茶トミヤマ 創業 (26歳)
- 1978年ステーキ店ブロンコを立ち上げ (35歳)
- 2007年ジャスダック上場 (64歳)
- 2012年東証・名証一部に銘柄変更 (69歳)
企業プロフィール
- 代表者: 社長 竹市 克弘
- 設 立: 1983年12月26日
- 本 社: 愛知県名古屋市名東区平和が丘1丁目75
- 資本金: 21億9900万円
- 売上高: 130億5000万円(2014年)
- 社員数: 274
昔、取材で、ある会社を訪ねたが、役員フロア・専用エレベーターがあり、社長室には暖炉があった。その後、その会社は倒産した。社長室がない、あってもすごく狭いというゲストはいたが、専用デスクも椅子もないのは、竹市さんがはじめてだった。客と従業員の信頼と喜びに直接関与しないところにはお金をかけない。徹底している。牛が飼育されている海外の牧場の視察から、炭焼きという調理まで、決して妥協しない。ブロンコビリーという会社名には野生の響きがあるが、経営は最高度に洗練されている。
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